猛林さんが塩化ビニル水道管、VP20などに合う尺八の歌口を安価に提供してくれています。
尺八の性能は歌口に大きく左右されており、性能の良いこの歌口を指孔を開けた塩ビパイプにつなぐだけでかなり鳴る尺八が作れます。
仲間内でもかなりの人が試そうてしているようです。
ただ曲を吹くとなると、内部がストレートの円柱の尺八は、私の場合どうしてもストレスを感じます。
筒音はしっかり気持ちよく鳴る(特に菅尻を熱処理で広げた物は)のですが、他の音との音量バランスは不満。
菅尻を熱処理で広げた物は良く見るのですが、狭い部分の処理まではされていません。
フルートのように、菅の内径に近い指孔まで広げればどの音も筒音のように音が抜けるでしょうが、尺八の場合はそうも行きませんし。
一番狭い一孔下の部分は内径が15㎜が尺八の標準ですから、内径20㎜のパイプでは直径では33%も広すぎます。断面積に換算して78%も広すぎることになります。当然指孔の位置も数ミリ上へシフトとなります。
玄や月泉で技術を蓄積した歌口を安価に提供(一個300円)してくれるのは面白そうなので、以前からアイデアを練っていた、内部形状を高性能尺八とほぼ同じにする塩ビ尺八の製作にかかりました。
「塩ビ管で内部形状を変化させるのは無理でしょう」
と言われると余計やってみたくなる。作業手順はほぼ固まっているし。
どうしても塩化ビニル管の熱処理は必要で、目的とする形状の木型を作る事から始めます。
これは菅尻部分の木型材料
下部65㎜分の型を作ってみた。モデルはエアリードXのBタイプを上部内径マックス20㎜に換算した形状です。
一応データ通りに作っています。
上の部分は
三つ爪のチャックは材料センターの微調整がきかないので、四つ爪チャックに交換してから
私の小型旋盤でも、20㎜の棒までは主軸の中を貫通させられるので。長いまま削ってみます。
根気よくセンター出しをしつつ、細い部分から削っては材料を移動させていく。
今日はここで時間切れ。倶楽部練習と、故山会の自主練習会へ向かう。
塩ビ管の加工パターンの計算はできていますので、形状の写し取り型紙の準備作業の段階です。
明日の三曲連盟演奏の用意、ロベルタさんとのコンサートの用意、町内会会議資料用意等で、なかなか時間はありませんが。
誰もやっていない、内部形状まで再現する塩ビ管尺八の製作は成功するか!
続く・・・・