簡単にSPユニットを交換できる透明バッフルを作ったため、

毎晩のように、とっかえひっかえ聞いています。

イギリス、アメリカ、日本・・各国の交換したスピーカーユニットが足元にゴロゴロ

背面からモデル名を当てたらマニアですね。

でも、これを見た人は少ないはず。

魔窟と化したコンテナ倉庫の中より出してきた・・・

鏡餅のような、ダットサン210の後ろ姿のような、ASHIDAVOX 8P-HF1

これの弟分の16㎝ 6P-HF1は、今でこそ名器として、発売時の10倍以上の値で取引されるスーパースターですが、

20㎝の兄貴分にスポットの当たることはほとんどありませんでした。

ダブルコーンもあったんですね。

有名なMRコーンは美濃和紙職人が手ですいた和紙です。

エッジは、チリ紙より薄いので光を通す。

弟分は16cmとしては世界最軽量のコーンで、今聞いても本当にバランスのよい音ですが、

兄貴分を世界最高のフルレンジとして評価する方も見えます。

その方によりますと・・

 

以下原文借用(青字部分)

ASHIDAVOX(アシダボックス)8P-HF1。
「ダイナミック型フルレンジスピーカーの世界的傑作」程度の賞賛では、とても足りない。
まさに「超」を付けるべき傑作と見た(いや、この耳で確かに聴いた)。
i氏山荘のオーディオ部屋の、平面バッフルに取り付けたいくつかの著名ビンテージ・スピーカー。
この試聴環境において、ASHIDAVOX 8P-HF1は圧巻であり、他のすべてを圧倒した。

 

なぜこのASHIDAVOXが「マイナーな傑作」で終わったのか。
高く評価したオーディオ評論家はいた。
しかしそれがなぜ、「幻の傑作」などと言われる経過を辿ったのか。
数量が出なかったのか、生産が間に合わなかったのか?
発売は1957年、その頃はまだ日本のオーディオ環境は貧しく未成熟であった。
早く生まれすぎたのかもしれない。
しかし、かなりの長期間、市場にあったはずである。
当時のオーディオ・ジャーナリズムは、どのような反応をしたのだろうか。
ダイナミック型フルレンジの「音質世界一」のユニットがどこかにあるとしよう。
ASHIDAVOX 8P-HF1は、それに勝るとも劣ることは決してないだろう。
Maide in Japan。
使われているのは、コーンの最適素材を追い求めて辿り着いた日本古来の美濃紙。
この純日本madeの「世界に冠たる」はずであったスピーカーユニットが、なぜ埋もれたのか。
なぜ埋もれさせたのか。
まったく残念であり不可解である。

https://801a-4242a.blog.ss-blog.jp/2014-05-26

 

あまりにもほめすぎで、眉唾ものでないか。

何でも大げさな表現をする人ではないか・・

と思ってしまいますが、この方はSTAXの膜張替えを詳細に論理的にレポートしたり、マグネパンを使いこなしたり、その世界では有名な方です。STAXの修理記事は私は足元にも及びません。

私もメールでアドバイスを頂いたことがある信頼のおける方です。

以前幸運にもこのユニットが入手できたのですが、送付時の梱包の悪さから、最もデリケートなエッジ部分の亀裂が入り残念でした。

薄い和紙ではれ物に触るよう補修し、しまい込んでありました。

今日の夜の共はALTEC 409Bに代わって、ASHIDA 8P-HF1です

どんな鳴り方をするのかな?

 

ところで前記のダットサン210とは

日産が初めて海外ラリーにエントリーし、初陣のオーストラリアラリーでクラス優勝を果たした車ですね。三菱がパリダカで有名になる何十年も前の話です。

ドライバーは日産社内の、剣道の達人や予科練特攻兵の生き残りの方で、「負けたら日本に帰れない」覚悟で出陣したそうな・・・

 

日本の名器に浸って寝ます。

今鳴っていますが美濃和紙のしなやかで上品な音が聞こえてきます。

お休みなさいZZZzzzzz