私は今、共産主義体制下の地域から抜け出し、インドネシアにいる。

自分のブログIDがまだ生きていたので久しぶりにこのブログを更新しようとおもう。

※ジャカルタのカリバタ英雄墓地にも訪れた。日本人の眠るお墓はこの広大な墓地に点在しているのだが、迷わずに案内してくれた。

今回は、ほぼ30年ぶりに香港の地を踏んだ筆者(ほぼ同じ期間、日本から出ていない国内引きこもり組)が、プレーンな視点で今の香港を考えてみる。(怖いので反体制的なことは書かないよ。)

 

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香港。果たして、そこは共産党支配の中国に生まれ変わってしまったのだろうか。

日本に居たときは、"本当のところどこまで規制があり統制されているのか、以前のイギリスの植民時代とどう変わったのか"について情報を色々集めてみるものの、コロナ禍真っ最中だったこともあり、よくはわからなかった。


しかし、一歩足を香港に踏み入れただけで、すでに新しい街に生まれ変わってしまっているのは実感できた。SAASとコロナを乗り越え、そしてその間に起った雨傘運動、その全てがこの街を新香港へと誘ったのだろう。

しかし、それは悪い香港なのか?視点により見方は大きく変わる。

まずは、普通に生活している香港人はどうだろう。

今の香港は多くの生粋の香港人にとって(心の奥底では)受け入れがたいが、どうすることもできないので、仕方なく現実を受け入れている。と感じる。
本当に受け入れられない人々は既にイギリス、カナダ、アメリカなどに移住しているし、いまでも流出は止まっていない。

在香港企業の視点ではどうだろうか

優秀な香港の人材が流出している事実は、新規雇用をするとすぐ感じる。人材がいない。
そして、物価高との相乗効果で給与水準はうなぎのぼりだ。

統計をみると、雨傘運動(2014年ころ)前後の外資系企業数は減っていない。コロナで若干減ったがほぼ横ばいになっている。

ここからも、国外流出が進んでいる一方、オフィス数自体は変わらないので、企業側は人材が足りないと感じるだろうと読み取れる。

 


※香港当局発表資料から。

 

一般生活上での中国本土からの規制は従前とあまり変わらないので、企業としては敢えて完全移転するまでには至らない。金融界を見れば、メインをシンガポールに移しているケースは散見される。しかし、それ以外はあまり変わらない。

工場は香港ではなく中国本土にあるので、本土における対策をするかしないかは分かれるところだ。(しかし、そう簡単に生産工場は移せない。)

つまり、人材の流出は香港の力をそぐことになるのは間違いないが、いきなり激変するわけではなく、気づかない(いや、気付いているか、みんな)ようなわずかな変動が今でも進行している。

むしろ、表面だけでも一定の思想に揃った人々が運営する地域になった香港は、ある意味で安全で安心、そのうえ金がある場所となった。このままが続く限りは、安然と生きていけるのかもしれない。日本とは真逆だ。

イメージ的には、脳の腫瘍(あくまでも共産党の視点で)を取り除いた香港と、腫瘍(朝日新聞などのマスゴミとそれに踊らされている反日市民や国会議員)をそのままにして、腫瘍が転移してボロボロになっていく日本といったところだろう。

アメリカはボロボロになりつつも変に免疫が強いので、どうにかなってしまうが、日本は徐々に蝕まれていく。

決して蝕む側が豊かになるわけではなく、共倒れになるだけなのだが。

今の香港にいると映画のマトリックスの世界を体現しているような不思議に感覚に襲われる時がある。

香港にとどまる人々は、マトリックスの世界の中で、豊かな生活を謳歌する。

そこから離れた人々は、ザイオンから現実を見る。彼らは平たんな生活はもう送れないかもしれない。世界のどこにいても中国当局から睨まれる。らくな生活ではなくなるが、真実に近づいた生活ができる。(欧米側についたとしても、何が真実かはさっぱりわからないので、どっちもどっちなのかもしれないが)

金ならある。高級車がたくさん走っていて、高い外食も皆気にせずに今を楽しんでいる。日本人らするとよく金持っているなぁと感心する。

幻の生活かもしれないが、その状態がいつまでも変わらなければ何か問題があるのだろうか?

日本のように30年間給料は上がらず、税金と社会保険料だけが増え(つまり、可処分所得が減り生活水準が落ちていく)、老後の心配ばかりして、自殺するより、よっぽど香港人の方がいい生活・人生なのではないだろうか。

 

正直いって、なんとも良く分からない気持ちになっている自分がいる。