第一回定例会の一般質問原稿を項目ごとに分割掲載しています。5項目あるうちの最後の項目、公共施設の維持更新と将来計画についてです。区長答弁については、板橋区の準備ができ次第、こちらでも掲載しご紹介したいと思います。


5【既存施設の維持更新について】


(1)公共施設マネジメント


平成255月「公共施設等の整備に関するマスタープラン」が発表されています。マスタープランにおいて、対象とされている「公共施設」は488施設、年度あたり250億円の予算がかかっています。厳しい財政見通しが続く中、施設改修、統合、廃止を速やかに実行し、跡地や未利用地はその活用が図られるべきです。



①平成26年度予算案では、エコポリスセンターには6200万円の費用をかけて新しい設備が導入される計画であります。マスタープラン内では、他区にみられない独創的な施設と位置づけられていますが、その独創性を維持することは費用が必要になります。エコポリスセンターに新たに導入される設備について目的と期待する効果についてお示しください。



②改めてライフサイクルコストの観点から設計段階からマネジメントを行うことを要望します。施設改修や設備更新にもコストがかかることをしっかりと踏まえて施設改修や存廃は、説明責任を果たしながら行ってほしいと考えます。区長のお考えをお示しください。



③イニシャルコストだけでなくランニングコスト、廃止し、廃棄するまでの費用等を把握し、公共施設マネジメントに取り入れることが可能であるか、区の考えをお示しください。



④公共施設マネジメントを行っていく上で、現場で働く職員の技術の継承が心配です。専門的な知識が必要とされる職員を配置している施設の技能、技術の継承が確実に行われているのでしょうか。個人技能に頼る施設運営は、継続性が重要な公共施設のあり方としては課題があるように思います。人材の問題も大いに考慮すべきだと考えるが区長のお考えをお示しください。



(2)工事の入札不調のリスクについて


①公共工事の入札物件について不調が多いと聞きます。東京オリンピック・パラリンピック施設の建設需要、東北復興の建築需要、高度経済成長期に建設された建物の更新需要、人手不足、人工や資材の高騰などが背景にあると考えられますが、板橋区はどのように現状を把握しているか、お示しください。



②また将来的に改修・改築予算が膨らみ、行財政を圧迫するコスト増大のリスクになることを懸念しています。今後作成される実行計画通りに施設の改修・改築を行っていけるか、区長のお考えを伺います。改修・改築の先送りや1物件あたりの改修、改築コストの増大が心配されます。将来世代にツケだけが回らないように取り組んで頂きたい。



(3)区立中央図書館、区立美術館の建て替えについて


平成26年度の区長のいちおし事業である「高島平地域のグランドデザイン」についてはこれまで議会でも多くの提案がされています。区民の関心も高いと認識しています。施設改修の更新時期を迎えているという観点からも高島平地域の計画に合わせて盛り込むのが良いと考えられる施設があります。私は区立中央図書館、区立美術館を是非計画に盛り込んでほしいと考えます。



静岡市立美術館は商業施設の一角に位置し、日常生活の中に溶け込んでおり、来館者の多い良い施設だと感じました。武雄市のTUTAYAのような図書館運営も話題を集めています。山口県のYCAM(ワイカム)は図書館と美術館とホールを備え、地域の芸術文化を支えている複合施設である。複数施設の同時改修や民間事業者の活力を生かすことも柔軟に考慮して「高島平のグラウンドデザイン」の中に建て替えプランを取り入れる検討を強くお願いしたい。先進事例を参考にして板橋の風土にあった計画を求めます。区長のお考えをお聞かせください。