広域避難場所について勉強しています。
地域の方から「広域避難所に指定されているけれど
実際、発災したらどんなことを区はしてくれるのか?」
と質問を頂きましたので。
で、以下調査内容です。
1.広域避難所とは何?
震災時に発生する火災から住民を守るために東京都に指定された避難場所です。最寄りの避難所(小・中学校)に避難後、火災により危険が迫る又は予想できる時に区の誘導で広域避難場所へ避難します。
【担当所管】東京都都市整備局市街地整備部防災都市づくり課
【指定目的】震災時に拡大する火災から住民を安全に保護するため(東京都震災対策条例第47条第一項)
【指定基準】(1)周辺の市街地構成の状況から大震火災時のふく射熱に対して安全な面積を有する場所であること。
(2)避難場所の内部において震災時に避難者の安全性を著しく損なうおそれのある施設が存在しないこと。
(東京都震災対策条例施行規則第23条)
ちなみに中台3丁目地区が指定されています。日大豊山女子高等学校、緑小学校、サンシティの敷地が指定されています。若木1から3丁目、中台1から3丁目、前野町5及び6丁目の方々が避難を想定されています。
【リンク】板橋区HP「防災マップ中台3丁目」
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2.避難場所と避難所はどうちがうの?
避難場所は地震火災から住民の安全を守るために、火災が鎮火するまで一時的に待つ場所として指定しています。そのため原則として、避難場所に食料、水の保管はありません。これに対して避難所は、地震による家屋倒壊消失などの被害を受けた住民を受け入れて、保護するための施設となります。区が指定している避難所は、小、中学校があり、食料やトイレなどを備蓄しています。
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3.民有地が指定されることもあるの?
概ね、公園や学校が指定されます。赤塚公園、荒川の土手なども広域避難場所の指定をされています。しかし指定地域に適当な避難場所が見つからないときには、民有地の指定もあります。その際には、住民の同意を得て指定します。
ちなみに中台3丁目地域では、昭和60年第二回指定時に避難場所として指定されています。しかしながら当時の合意形成を図った経緯等に関する資料は文書保存期限が過ぎているために残っていません。現在の意向確認は、国や都の施設以外については区が行うことになっています。(指定は都ですが、区に物申し、調整してもらうということです。)
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4.広域避難所の課題はある?
課題を挙げるとすれば以下の3点をまず指摘したいです。
①集合住宅地を避難所を指定しているケースは、一定地域に人が集まりすぎ、パニックになる可能性がある。
②広域避難場所は「一時的な避難場所」であるが、大規模な火災による消失が起きれば多くの人を広域避難所で一定期間受けいることになる。人口密集が予想される避難場所にも備蓄物資やトイレ対策が必要である。
③広域避難場所の運営計画がなく、地域の住民任せである。
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自助共助公助、そろぞれの役割の中で、より良い改善策を探っていきたいと考えています。
【リンク】
板橋区HP「広域避難場所」