神戸市森林植物園に昔いたカモシカ威厳が有ります

 私の亡くなった両親はよくテレビで時代劇を見ていました。ついでに私も見るわけですが、その中でも荒唐無稽ぶり一番は松平健さん主役の暴れん坊将軍でしょう。

 八代将軍徳川吉宗はよっぽど暇なのか、直ぐに街中に貧乏旗本の三男坊徳田新之助と称して、め組の頭(かしら)の所にやって来ます。そこでは町人達は彼を「新さん、新さん。」と親しく呼びます。私は金持ち旗本の三男坊や貧乏旗本の次男坊だったらあかんのか?と突っ込む。そして話が進むと必ず善良な人間が殺されます。殺される前に助けてやれよ!と私。そして最後は悪党の偉そうな侍の所に新さんが乗り込みます。悪事を指摘し、それに反抗しようとする悪党どもに新さんが「予の顔を見忘れたか!」と一喝します。新さんが吉宗であることに気が付き「へへー。」と平伏する悪党ども。その悪党どもに「腹を切れ!」と叫ぶ吉宗。すると悪党どもは「上様を騙(かた)る痴(し)れ者、切れい、切って捨てい!」と喚きます。そして悪党の家来達が上様に襲い掛かります。このワンパターンに作者が飽きたのか時々「上様とて構わぬ、切れい、切って捨てい!」というパターンも有ります。この無茶ぶりに笑い転げる私。悪党どもの家来が上様に襲い掛かろうとすると、上様直属の男女のお庭番の忍者が現れ、上様ともども家来達を打倒していきます。家来達はよほど悪党に対する忠誠心が強いのかそれともその人格に心服しているのか全員が最後まで戦います。上様のために働く人間は数人しかいないというのに……。家来達を打倒された悪党ども、止むなく自ら吉宗に切って掛かりますが吉宗にみねうちをくらわされます。そして「成敗!」と叫んで汚れ仕事を部下に押し付ける上様、汚ねーぞ吉宗!