ここで私が言う罪は法律上の罪ではありません。生き物を殺めたり虐待することです。無漏の罪とは無意識のうちに生き物を殺めたりすること。有漏の罪とは意識的に生き物を殺めたり傷つけたりすることです。なるべくなら私は生き物を傷つけたくはないと思いますが、それでも殺虫剤を振り撒いたり家庭菜園に巣くう害虫をピンセットで取り除いて殺したりします。また牛肉や豚肉なども食べたりもします。それは間接的に牛や豚を殺していると言ってもよいでしょう。問題になるのはそうした私の行為に対し、私が済まないという気持ちを抱くことがほとんどないという事です。〔正しいのだろうかと言う疑念を抱くことは有りますが……。〕この世界には生存競争が有ります。人間に限らず肉食の獣は他の獣を殺しその肉を食らいます。はたして彼等は罪を犯したのでしょうか?彼等は罪を犯し神仏によって罰せられるべき存在なのでしょうか?否、と言うのが私の考えです。彼等が罰せられるべき存在ならばこの世界そのものが間違っている、そういう世界にした神仏が間違っている。だから私は思うのです。楽しみのために動物を殺したりいじめたりしてはいけない。自然を破壊することを楽しんではいけない。求められているのは自制心であり、慈しみの心であると。