IT石の民「君は星星の船」■(1989年作品)石の民は、この機械神の統治する世界をいかにかえるのか? また石の民は何者なのか?

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石の民 第22回■石の男ムリムは、この宇宙の創造者は私だと言い切る。石の民はそれぞれ自分の世界の神となるのだという。光二には理解できない。石の男、心の中でミニヨンは泣いていた。そして。

 

石の民 第22回

作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所

http://www.yamada-kikaku.com/

 

石の男は、自分の心底に意識を戻す。

 

『光二とやら、聞きたまえ。私は石の民の一人なのだ。いいかね石の民は世界を創造できる。この

世界、宇宙をつくったのは私だ。そうだ、石の民一人一人がそれぞれ世界をつくれる。

 

 私ムリムだけが、ある事情があり、この「石の壁」に残っていたのだ。

 

我々ははたしてどこからきたのかわかりはせん。

 

ただ石の民の過去の記憶をもつ伝説の人がこの壁の前に

 

現れた時、我々はいくべき所と過去をしることになる』

 

光二にはチンプンカンプンだった。何をこのおっさんはクちゃべっているのだ。

 

『我々の記憶は告げている。伝説の人の名前は北の詩人と』石の男は告げた。

 

 光二は考える。

 

今自分がここにいる、

ここは石の男の心底だ。

じゃ、今、考えている俺自身は何者なのだ。

 

不思議な体験だった。

 

 

『光二、君が望むのなら、君を石の民に加えてやろう。君は、君の世界をつくれる。自分自身が、世界の神となれるのだ。どうだ、いいか、私に協力したまえ』

 

『石の男ムリム、光二にまで、干渉するな。娘ミニヨンをかえせ。そうしなければ、聖砲を使うぞ』

ジュリの祭司アルクは言った。

 

『しかしたずねるが、はたして、アルクよ、光二よ、君達はその聖砲をつかえるのかね。また聖砲のもつ意味合いをはたしてわかっているのか』 

 

確かに聖砲の使い方はわからない、祭司アルクは痛い所をつかれた。

 

『光二、かまわん、聖砲を使え』

 

『無茶言うよ。、アルクのおっさんよ、使い方など俺はしらんぜ』

 

『この期に及んで、何をいう、光二』

 

『だから、俺はいったろう、しらないって』

 

『ははは、ばかものめ。我々のみがその聖砲の意味をしっている』石の男ムリムは笑い飛ばす。

 

 

●とうさん、とうさん、私はもとの世界へ戻りたい。

 

とうさん、助けに来て。

 

ミニヨンは石の男の心底で毎日なきくれていた。

 

なぜ、私が、この石の男の心底で、それに、石の男は私をアルナと呼ぶのだろう。

 

アルナっていったいだれなの。

 

ミニヨンの前に光が現れた。

 

ミニヨンは恐怖で一杯になる。

 

また何か、悪いことが私の身におこるのだ。なぜ、私だけが。

 

「ミニヨン、怖いか」女の声だった。

 

「あなたは」

 

「ミニヨン、おいで」

「どこへ」

「この私の光のなかへ。そうすれば、お前はこの石の男の心底。牢獄から逃げられるのよ」

 

 

ミニヨンはその光の中にさそわれがまま入っていた。

 

光の中にはミニヨンと同じ顔をした女の子たちで一杯だった。

 

この声は聞いたことがある。

 

少女のころからの。ミ

 

ミニヨンは意識を失っていた。

 

石の民 第22回

作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所

http://www.yamada-kikaku.com/

 

 

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