4月22日。
皆様、お待たせしました。
ついに、私は**「食物連鎖のピラミッド」**を、自力で一段登る決意を固めました。
お米の在庫がゼロになり、私の胃袋は現在、真空状態を通り越して「ブラックホール」へと進化。
周囲の空気を吸い込むだけでカロリーを摂取しようと試みる、末期的な「エア・ダイエット」を敢行していましたが、ついに限界です。
目の前には、丸々と太った、平和の象徴……もとい、**「歩く胸肉(ハト)」**がいます。
【作戦名】プロジェクト・ピジョン(予算:0円)
現在、公園のベンチ。
私の視線の先には、一羽のハトがいます。
そいつは、私がかつて「きなこもちチョコ」の包み紙を落としたあたりで、何やら美味そうに地面を突いています。
「……君、いい大胸筋をしてるね。照り焼きにしたら、最高にワイルドな味がしそうだ。」
今の私には、火も、油も、調味料もありません。
あるのは、3日間の絶食で研ぎ澄まされた「野生の嗅覚」と、iPhone の超高速フォーカス機能(※撮影しても食べられません)だけ。
32歳。住所不定。
公園でハトを相手に、**「捕食者(プレデター)」**としてのマインドセットを完了させました。
第一次ハト包囲網:32歳の匍匐前進
私は、かつてビジネスセミナーで学んだ「ターゲットへのアプローチ術」を応用することにしました。
まずは、警戒心を与えないこと。
私はベンチから静かに滑り落ち、地面に四つん這いになりました。
かつての部下が見たら「弊社元役員の、衝撃の退化」として週刊誌に売られるレベルの、見事な匍匐前進です。
「お米……お米の代わりに、君のプロテインをいただくよ……」
一歩、また一歩。
お腹が空きすぎて、膝が笑い、視界がセピア色に染まっていますが、ハトの首の規則正しい動き(ジャイロ機能)だけは、4K画質でハッキリと見えています。
【悲劇】抜け毛という名の「トラップ」
あと1.5メートル。
この距離なら、かつての50メートル走6秒台の瞬発力(※自称)をもってすれば、一撃で「平和の象徴」を「本日のメインディッシュ」に変えられる。
……しかし、その時でした。
私の頭皮から、絶食のストレスに耐えきれなくなった**「命の残骸(抜け毛)」**が一本、ハラリと、スローモーションで鼻先に落ちてきたのです。
「……ハ、ハクションッ!!!」
抜け毛のくすぐったさに、私の鼻粘膜が過剰反応。
静寂の公園に、私の魂の咆哮(くしゃみ)が響き渡りました。
決戦の終わり:空を舞う「フライドチキン(未遂)」
バサバサバサッ!!!
ハトは、驚くべき反射神経で空へと舞い上がりました。
逃げ遅れた羽が数枚、私の目の前を優雅に舞い落ちてきます。
「待て! 行くな! 私のBCAA(アミノ酸)が!!」
私は、空中で羽ばたく「肉」に向かって、必死に手を伸ばしました。
しかし、届いたのは冷たい春の空気だけ。
ハトは近くの木の上に止まり、首を傾げながら「クルッポー?(お前、マジで何やってんの?)」という、圧倒的な蔑みの視線を送ってきました。
私は、地面に突っ伏したまま、動けなくなりました。
手に残ったのは、ハトの羽でも、お米でもなく、**「自分自身の抜け毛」**数本。
完敗した
現在、再びベンチです。
ハト一羽すら捕まえられない。
これが、32歳、元・意識高い系エリートが辿り着いた、真実の姿です。
ハトを追いかけ回したせいで、貴重な20kcalを消費してしまいました。
今の私には、その20kcalを取り戻す手段がありません。
お腹の音は、もはや「クルッポー」というハトの鳴き声へのリプライ(返信)のように、虚しく響いています。
「……あっちゃん、俺、ハトにすらバカにされたよ……」
今、私はスマホで「ハト 捕まえ方 合法」と検索しようとして、途中で「ハト 食べられる草 違い」に切り替えました。
器の小さな私は、ついに鳥類という競合他社に、市場シェア(公園)を完全に奪われてしまったようです。
読者様。
私の「Amazon欲しいものリスト」に、もし「虫取り網」が追加されても、どうか笑わないでください。
それは、私がまだ「肉」を諦めていない、最後の抵抗なのですから。
それでは、空腹でハトの幻覚(手羽先)を見ながら、おやすみなさい。
(※ちなみに、明日のハローワークは、鳥の羽を頭につけたまま行かないように気をつけます)
皆様ご支援お願いします🙇!
