報道等でご存知の方も多いと思いますが、新宿区役所本庁舎が耐震診断の結果、震度6強以上の地震で倒壊する危険性があることが分かりました。
9月12日に開催された、総務区民委員会に報告されました。
新宿区からの報道資料はこちら
本件につきましては、大きく2つの問題があります。
・ 耐震対策
・ 情報公開のあり方
▼ 耐震対策
新宿区役所本庁舎は、昭和41年に作られた地下2階・地上8階建ての鉄筋コンクリートの建物です。
昭和55年に実施された耐震診断では、特に問題は指摘されませんでした。
しかし、東日本大震災の際に窓ガラス130枚割れるなどの被害が出たため、昨年12月13日から本年6月29日まで、半年かけて再度耐震診断が行われました。
その結果が、今回の「すべての階で国の目標値を大きく下回る」「震度6強以上で倒壊する危険性がある」です。
現時点での新宿区側の説明は、下記のとおりです。
・ パソコン等OA機器の重量が増加したこと等が原因と考えられる。
・ 地下に免震ゴムを設置する対策を検討している。
・ 平成25年秋までに設計契約し、平成26年から1年半かけて施工する。
OA機器の増加が原因?一刻も早い耐震化が2年以上先?
本当にOA機器の増加が主な原因なら、数値的根拠と削減目標を示し、早急に軽量化対策をはかるべきです。
耐震化についても、本庁舎は災害時の対策本部となる施設です。
2年以上先では遅すぎますし、何よりその間来庁される区民や、働く区職員の気持ちはどんなものでしょうか。
▼ 情報公開のあり方
6月にまとまっていた報告が、2か月以上も公表されなかったのはなぜでしょうか?
区議会議員にも、事前に報告はされていませんでした。
現時点での新宿区側の説明は、下記のとおりです。
・ 区民に安心してもらうため補強案を、内部で検討していた。
・ 区議会に説明する前に公表すると、議会軽視と指摘される。
安心してもらうための補強案?議会軽視と指摘される?
常識的に考えて、2年以上先になる耐震化で安心はできません。
議会についても、現在事実関係を確認中ですが、2か月の間に議会に報告する機会はいくらでもあったはずです。
(議会のせいにするな!という感じです)
以上の様に、今回の新宿区の対応は、区民・区職員の安心・安全を守る立場から大変不適切です。
来週からの区議会定例会等で、この問題は追及されると思います。
また遂次報告いたします。
▼ 問題の新宿区役所本庁舎