ハーバード・ビジネス・レビュー8月号に、ゼネラル・エレクトリック(GE)会長兼CEOのイメルト氏の興味深い記事が掲載されています。


同社は、新興国へのアウトソーシングを減らして国内製造を拡大、2年間で7,000人以上の雇用を創出したそうです。


「国内の人材や技術は競争優位をもたらすだろうか」という問いに対し、同社は人材面のイノベーションに取り組みました。


①300人以上の専門職の新規雇用による調査研究やデータ・センターの強化、②リーン生産方式によるムダ削減・コスト低下の推進、③コスト競争力を意識した賃金水準の労使関係での合意等により、前向きな答えが増えてくる様になったそうです。


働く者たちがアメリカの底力を証明してくれる」という力強いコメントで結ばれた記事を読み終わったとき、連想したのは7月1日に発足したトヨタ自動車東日本でした。


同社は、日本を代表する企業であるトヨタ自動車が「国内第3の生産拠点」と位置付ける東北地域での中核子会社で、東北経済のけん引役として大きな期待が寄せられています。


現時点では、東北地域内からの部品等の調達は4割程度と、物流面での改善の余地はあるとのことですが、同社の白根社長の「東北をものづくりの基盤とすべく、地域社会や地場企業と一体で取り組みを進めていきたい」とのコメントは実に頼もしいです。


来年4月には、現場の中核人材を育成する企業内訓練校「トヨタ東日本学園」(東北地域の人材を毎年30人募集)も開校させるそうです。


働く者たちが日本の底力を証明してくれる」という力強いコメントが聞こえてくる様です。