あけましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。


「辰年」ということで、いくつかのサイト・文献を参考に、アレコレまとめてみました。


【辰や龍について】

・「辰」は十二支の第5番目で、「しん」ともいい、十二支獣としては「龍」が当てられる。3月の異称とされている他、時刻の呼称としても用いられた。今日の午前8時を中心にした前後2時間を「辰の刻」といった。方角としては東から南へ30度寄った方向をいい、東南東に当たる。南東の方角を辰巳(巽)というが、この辰巳の語は、南東から吹いてくる強風も意味した。


・ 江戸時代には、辰巳や辰巳の里というと江戸時代の代表的な岡場所(未公認の遊里)深川の異称でもあった。これは深川が江戸の町の南東に位置していたことによる。なお、上方の粋人言葉で「辰を上げる」といえば、物を盗むこと・ちょろまかすことを意味した。


・ 「龍」はもともとは中国神話の動物。古来神秘的な存在として位置付けられてきた。中国では龍は神獣・霊獣であり、「史記」における劉邦の出生伝説以来、皇帝のシンボルとして扱われてきた。水中か地中に棲むとされている。その鳴き声によって雷雲や嵐を呼び、また龍巻となって天空に昇り、自在に飛翔すると言われている。


・ 「龍に九似あり」とされ、角は鹿・頭はらくだ・眼は鬼・身体は蛇・腹はハマグリ・背中の鱗は鯉・爪は鷹・掌は虎・耳は牛にそれぞれ似ているという。また口辺に長髭をたくわえ、喉下に一尺四寸の「逆鱗」があり、顎下に宝珠を持っているといわれている。


・ 十二支獣にはそれぞれの動物が当てられているが、龍は唯一伝説上の動物である。


・ 日本の龍も神話や信仰と結び付いているものが多い。日本神話に登場する八岐大蛇も龍の一種とされることが多い。古墳などにみられる四神の青龍は有名。九頭竜伝説はよく知られている。潅漑技術が未熟だったころ、干ばつが続くと龍神に食べ物や生け贄を差し出し、高僧が祈りを捧げるといった雨乞いが各所で行われた。


・ 日本国内には、京都の相国寺・栃木の日光東照宮薬師堂・長野の妙見寺などに「鳴き龍」などと呼ばれる仕掛けがある。堂宇の天井に描かれた龍の絵の真下で手をたたくと龍が鳴いているように聞こえるものである。


・ 龍を描く場合、五爪の龍は中国の皇帝しか使うことが出来ないという説がある。皇帝の権威を保つためのだが、これには異説も多い。


・ 国王が来日し、大歓迎されたブータンの国旗には龍が描かれている。国王は「私は龍を見た」と述べたが、人生の経験を積み重ねると「龍とお目にかかれる」という。


【辰や龍にまつわることわざ】

・ 「画龍点睛を欠く」「雲は龍に従い、風は虎に従う」「龍虎相打つ」「龍に翼を得たる如し」「龍門の滝登り」「龍の子は小さしと雖も、能く雨を降らす」「虎口を逃れて龍穴に入る」「龍馬の躓き」「龍吟ずれば雲起こる」「辰巳は降り日」「龍の髭を蟻が狙う」など。


【過去の「辰」年の主な出来事】

・ 1952年(昭和27年)
白鳥事件。東大ポポロ事件。十勝沖地震。木星号三原山に墜落。ドラマ「君の名は」放送開始。GHQ廃止。白井義男・日本人初のチャンピオンに。羽田空港営業開始。ヘルシンキオリンピック。衆議院抜き打ち解散。保安隊発足。歌「りんご追い分け」「テネシーワルツ」「ああモンテンルパの夜は更けて」。


・ 1964年(昭和39年)
ライシャワー大使来日。ビール・酒類25年振りに自由価格に。新潟地震。松川事件時効成立。東海道新幹線開通。東京オリンピック。佐藤内閣発足。ソニー・ビデオ販売。歌「幸せなら手をたたこう」「恋のバカンス」「アンコ椿は恋の花」「ああ上野駅」「お座敷小唄」「皆の衆」「涙を抱いた渡り鳥」。


・ 1976年(昭和51年)
沖縄国際博。周恩来・毛沢東死亡。米国でロッキード事件発覚。アントニオ猪木対アリ戦開催。南北ベトナム統一。三木内閣。「北の恋人」発売。歌「およげたいやきくん」「北の宿から」「岸壁の母」「ペッパー警部」「山口さんちのツトム君」。山田啓史誕生(笑)。


・ 1988年(昭和63年)
六本木のディスコで照明灯落下。青函トンネル開通。東京ドーム完成。リクルート事件。ソウル五輪。瀬戸大橋完成。十勝岳噴火。流行語「ペレストロイカ」「カイワレ族」「一村一品」「ハナモク」。


・ 2000年(平成12年)
怪人21面相グリコ森永事件時効。小渕首相死亡。竹下元首相死亡。そごう倒産。世田谷一家殺人事件。シドニー五輪・高橋金メダル。