ムガル帝国(1526年~1858年)の第2代皇帝フマユーン(Nasiruddin Humayun)(1530年~1540年)の墓廟=フマーユーン廟を訪れた。皇帝フマーユーンの棺を収める墓廟として、王妃ハージ・ベグムが建てたものだそうです。

 

インドにおけるイスラーム建築の精華のひとつと評され、その建築スタイルはタージ・マハルにも影響を与えたといわれる。

 

 

 

Humayun's Tombより南の眺望

 

廟周囲の庭園は、ペルシア的な四分庭園となっており、10ヘクタール以上の広大な敷地を有する。四分庭園とは、四面同等の意匠をもち、4つの区画に分けられた正方形の庭園であり、庭園には水路や園路が格子状に走向して中形ないし小形の正方形をつくり、それぞれの交点には小空間や露壇、池泉などが設けられている。

 

フマーユーン廟の庭園は、インド亜大陸における四分庭園形式の庭園としては最古のものであり、ペルシアの伝統が色濃く反映された、従来のヒンドゥー建築やインド・イスラーム建築には存在しなかった形式の庭園である。

優美な庭園はまた、しばしば「楽園の思想」の具現化であると評される。すなわち、中近東生まれの宗教であるイスラームにとって、によって囲まれ、日陰とがふんだんにある庭とは、まさに「天上の楽園」を地上に模写した人工物だったのである

 

場所は、ニューデリー中心部(コンノート・プレイス)の南東約5キロメートル、インド門からは南東約2.6キロメートルの地点にあり、デリー首都圏の空の玄関口であるインディラ・ガンディー国際空港の東方やや北寄り約13キロメートル、デリー首都圏におけるターミナル駅のひとつであるハズラト・ニザームッディーン駅の北北西約500メートルに立地する。→こちらの地図

 

Bu Hamila門

 

Bu Hamila廟

 

Isa Khan廟(イーサーハーン廟)

 

フマーユーン廟の周辺には、スール朝シェール・シャー宮廷に仕えた貴族イーサー・ハーン・ニヤーズィーの墓廟であるイーサー・ハーン廟、13世紀後半から14世紀前半にかけてのイスラームのスーフィーの聖者の墓廟ニザームッディーン廟など、墓建築をはじめとするイスラームの宗教遺跡が数多く分布する。

 

参考:

ニューデリーの歴史・遺跡の背景について→こちらに分かり易く書かれている。

 

 

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