ゴール左を狙ったシュートは見事に弾かれ、誰もが愕然とした。


前半33分新保のゴラッソボレーで押せ押せムードのレノファが、またもや新保の活躍でPKを獲得する。


キッカーは期待の新人FW若月大和。しかしシュートは弾かれてしまう。最初のゴールからすぐのチャンスだったこともあり、サポーターの多くは悔しがったことだろう。


  サッカーの神様は若月大和を見捨てなかった


ただサッカーの神様は若月を見捨てなかった。


直後のCK。混戦から若月がこぼれ球にいち早く反応して、ゴールへと流し込んだ!


スタジアムはPKを外した若月が決めたことで、熱狂し、祝福の声を上げた。


もちろん


「PKは決めろよ!」


という声も分かる。


最大のチャンス。サポーターも1番気持ちが入る一瞬。


だからこそ決めなきゃ!決めて当たり前!という観客は多いだろう。


だからこそ外した後のため息がいつもの2,3倍重く感じる。普通なら引きずるだろう。


ただ、若月大和は切り替えた。次のチャンスをものにするために。あのCKからのゴールはそんな気がしてならない。


   志垣レノファのキーワード「意図」

戦術的よりメンタル面な話になるが、心と身体は繋がっていると思う。


勝てるかな、、、と思えば一瞬の局面で出し抜かれるような動きをしてしまうし、「勝つ!」「守り抜く!」「点を決める!」という強い意志をもてば、その意志に従って身体は動く。


だから志垣さんはどのプレーにも「意図をもて」と伝えている。それは戦術面に限ったことでなく、今日の若月のゴールにも言える。


なぜなら、正直言って今日のようなピッチコンディションでは戦術よりもメンタル面やアラートさが試される。


みらスタはお世辞にも悪天候に対応できるピッチとは言えない。むしろ他のクラブを招くには、正直恥ずかしいくらいのピッチだ。


そんなピッチでは思うようにボールが蹴れないし、飛ばないし、転がらない。ピッチ上では、そんな不運な場面をたくさん見た。


先制点は取れたものの、PKを外すというできごとはFWの選手にとっておみくじで大凶を引くといっても過言ではない。


そんな不運すらも跳ね返して、若月大和は戦った。だからこその2点目ではないかと感じる。


そう。若月大和は「意図」して、自分の心を切り替えられたのではないかと思う。じゃないとあのこぼれ球になんとなく飛びついて、なんとなくシュートしてしまったのではないだろうか。


  身体をはり続けた選手たち

後半35分以降は、防戦一方であった。しかしすごい集中していた印象を受けた。


選手もサポーターも、レノファの悪い癖をしってるからだ。


アディショナルでも気は抜けない。


そんな思いから、今回は見事なまでのクリーンシートだった。


あそこで一点取られていたら、「まぁ勝ったからいいでしょ」の空気が流れていたと思う。確かに勝ちは勝ちなのだが、戦績ではなく、その空気がこの後の試合に影響してくる気がする。


試合に勝つだけではダメなんだ。勝って上位に、プレーオフに行くことが願いなんだ。だからこそ、最後の一分一秒まで集中し切った選手、サポーターに敬意を払いたい。


  まとめ

第14節を終えて7位。6勝3分5敗。


やはり上位に食い込むためには、連勝が鍵となる。勝ち続けるには何が必要か。勝った次の試合でどんなサッカーをすべきなのかが、今シーズンの課題であろう。