アッシ…
四人兄弟の長男のクセに浪人して大学に入ったので、入学した当初は負担を掛けてきた両親に報いる意味でも「4年間頑張って首席で卒業したる」と心に誓っていたんすがね…
ただ、大学に入ると何もかもが楽しくて…
自由だしね…
1年次前期にはそこそこ頑張っていて、一応履修した全科目の単位を修得できたワケですわ…
ただ、後期に入ると雲行きが怪しくなってまいりまして…
まず、人生初めての彼女が出来たワケですわ…
そんで、彼女と一緒に人生初めてのアルバイトを始めたんすがね…
「大体、彼女と同じアルバイト先で働くとろくなコトにならん」と先輩から忠告されていたんすが、恋は盲目と言いますか「アッシはそんな通例は当てはまらん」と意味不明な自信の元にね…
アッシらのバイト先なんすが、当時湯田温泉で人気のレストランでして…
しかし、アッシ…
大学に入学して数ヶ月間一人暮らしをしていたモノの、基本的に生活力の弱い子やったモンで…
レストランのウェイター業務(皿洗い、配膳、コーヒー淹れ等々)には極めて適性が低いワケでして…
オマケにアッシ…
高倉健さん並みに不器用だし…(-_-;)
1ヶ月〜2ヶ月経ってもレストランのヒゲのマスターからドヤサれっぱなしでして…
このマスター、本場ヨーロッパで修行してきたモノホンのコックで、それ故にめっちゃ仕事に厳しい人だったんすが…
「お前、なに水出しっぱなしで炊事しとるんか!」とか「てめぇ!コーヒー出すのに30分掛かるとは何事か!」とか…
そりゃ、ヒゲのマスターでなくても怒るよ…
今だったらそう思うけど、とにかく恐怖でね…
11時に営業が終了して、朝3時まで泣きながら説教を受けたり…
一方で、当時の彼女は実家でしっかり教育されていたのか生活力のある子で、レストランの仕事にもしっかり順応して信頼も得ており…
カップルで入ってきたコトは皆が知る事実であった為、すぐにアッシ…「やりづら…(-_-;)」となったんすが、彼女が好きやったので耐え続けていたんすがね…
暫くすると、彼女が「時給が安いからレストランの仕事を辞めてセブンイレブンのアルバイトを始める」と言い出しまして…
今思うと、彼女としてもレストランでのアッシの惨状を目の当たりにするのは辛かったのかなぁ…
しかし、アッシ…
そんな彼女の気持ちを他所にセブンイレブンの面接を勝手に受けて、コッチでも同じ職場になってしまい…
彼女…めっちゃ嫌そうやった…(-_-;)
その頃からギクシャクしだしまして、約3ヶ月後に別れたんすがね…
セブンイレブンのアルバイトは、レストランよりは若干適性はあったようで、数ヶ月後には朝番(朝5時〜8時の勤務)を任せられるようになり…(今思うと、便利に使われとっただけの気もしますが)
「朝8時迄仕事して、そのまま大学に行けば良い」と思いよったんすが、実際には「そのまま家に帰り大学に行かなくなった」ワケでして…
特に、彼女と別れて以降は引きこもりになってしまいましてね…(と言いつつ、アルバイトには出ていたんすが)
どこで歯車が狂ったのかと言うと、レストランのアルバイトを始める前の「彼女と同じアルバイト先で働くとろくなコトにならん」を聞き入れていれば…の時点だから随分遡らないといかんのですが…
あの日あの時、先輩のアドバイスに耳を傾ける謙虚さがあれば、全く違った人生が拓けていたんでしょうが、そう出来なかったのが所詮はアッシ…というコトなんでしょうかね…