「西に富士、東に筑波」と称された筑波山は双耳峰で男体山(871m)と女体山(877m)と2つの峰を持ち、日本百名山の1つで唯一1000メーターに満たない山ですが休日には多くの人たちが訪れるとても美しい山です。
法相宗の徳一上人のご開山で万葉集にも「二神の貴き山」と詠まれるぐらい歴史が古く、筑波修験道が大勢力を誇りました。
家族連れで休日を楽しむならロープウェイやケーブルカーがあるので往来に利用し、2つの頂上の鞍部には食事処やお土産処、展望台などがあり眺望を楽しみながら名物の「つくばうどん」に舌鼓をうつのもよし、デートで夜景を楽しむのもよし、下山後は筑波山神社近辺に温泉や旅館などもある。
ちょっと変わった所では昭和ノスタルジック満点のガマランドというB級テーマパークがある(^^)
登山面でも中腹の筑波山神社やつつじヶ丘駅からのメジャールートと他のマイナールートがあり、それぞれキツさや時間、景観などの違いが楽しめる。
登拝でも磐座信仰、神窟信仰のお山なので一部立ち入り禁止になってるが行場が随所にあって祈りを捧げながら登拝できる。
筑波山神社は御朱印も豊富にあって頂上でしか受けられないものもあるので御朱印ファンにも是非登拝して受けて欲しいと思う。
廃仏毀釈以前は筑波山の神様を筑波大権現と称し「南無筑波両峰大権現」、或いは「南無筑波六所大権現」とお唱えして拝むのですが両峰(りょうぶ)とは男体山と女体山、六所とはその2つに白雲橋コースとおたつ石コースが合流してから女体山頂までに祀られてる残り摂社4社を加えたもの。
http://www.mir.co.jp/towntopics/tsukubasan/map.html#tab=SECTION-2
さて、長い長い舗装路を歩き上曽峠と湯袋峠の2つの峠を越えやっと筑波山の2つの山頂の1つ、女体山に上記の地図の裏側から辿り着きました。
◎女体山本殿
祭神:伊弉冉尊(いざなみのみこと)
本地:正観音
応用:弁財天
◎男体山本殿
祭神:伊奘諾尊(いざなぎのみこと)
本地:千手観音
応用:聖天
男体山から御幸ヶ原コースを下るとすぐに筑波山神社へはすぐですが摂社の四社を拝したかったので、もう一度女体山へ戻って白雲橋コースを下ります。筑波山の魅力は巨岩、奇岩への磐座信仰や窟信仰なのでそれらの行場が白雲橋コースに集中しています(上のマップ参照)。上の写真は大仏岩。大仏さまが座ってるように見えますね(^_^)
筑波六所権現の1つ小原木神社(こはらぎじんじゃ)。7回目の法楽。
祭神:蛭子命(ひるこのみこと)
本地:馬頭観音
応用:荒神
場所:北斗岩の下
筑波六所権現の1つ渡神社(わたりじんじゃ)。8回目の法楽。
祭神:素戔嗚尊(すさのおのみこと)
本地:准胝観音
応用:大黒
場所:「裏面大黒」の巨石の先
祭神: 天照大御神(あまてらすおおみかみ)
本地: 十一面観音
応用:毘沙門天
場所:「弁慶七戻り」を潜り、「高天原」と称される巨石の上。
弁慶の七戻り。
日枝神社と春日神社。筑波山知足院中禅寺の鎮守として勧請された社。13回目の法楽。
筑波山神社。筑波山の信仰の中枢であった知足院中禅寺を廃仏毀釈の時にメチャメチャにブッ壊して建てた神社。とは言え立派な造りで私は好きです。丁寧に14回目の法楽をします。
大御堂の本尊の千手観音はタリバンも真っ青になるくらいの廃仏毀釈の大破壊を潜り抜けた筑波山全体の本地仏であり本尊です。
連山縦走ではなく筑波山だけ登る場合は、筑波山神社をスタート地点とすると、頂上の二社以外の四社はすべて女体山登拝口の白雲橋コースにありますのでそこから四社や巨岩奇岩を拝し胎内潜りをしながら女体山へ登り、鞍部の御幸ヶ原を通り男体山頂へ行き下山は御幸ヶ原コースで下りるとすべて回れます。
御幸ヶ原コースは男体山登拝口ですが、登拝口から少し上がったところに供養塔があるので、廃仏毀釈によってブッ壊されてしまった筑波山中禅寺知足院歴代のご住職並びに先達さまへ御回向しましょう。
実際、廃仏毀釈の時に歴代住職のお墓は御幸ヶ原コースのケーブルカー線上に蹴落とされたようなのでよく見ると転がってるそうです。
メジャールート、マイナールート多々ありますがこの白雲橋コースから登り御幸ヶ原コースで下りるのは、祈願登回向下のコースになりますね。
マイカーでなくても色々と交通機関があるので筑波山神社までは行けます。
南無筑波開山徳一上人
南無筑波両部大権現
合掌