国家緊急権は、多くの場合、軍事力が行使され、一次的に立憲主義が停止される(憲法典に基づく統治を守るために憲法典を踏み越える)だけに、明文規定を欠くとしても、不文のルールのもとで極めて例外的状況下でのみ許容されなければならない。
すなわちその要件は、立憲主義にとっての緊急事態が発生していることは当然として、
(a)一時の臨時的な措置であること
(b)代替手段に欠けること
(c)少なくとも、事後的な責任所在の明確化や責任追及のための制度が用意されること等、
である。
自民党憲法草案を読んで、緊急事態に国民の諸権利を一時的に制限することは「緊急事態」故に当然「国家緊急権」が発動されるとしても上の (c)が問題となる。
それが無い場合は明治以降の体制と引き続きすべて責任所在が有耶無耶にされてしまう。
つまり明治以降の体制の特徴の一つは責任所在を曖昧にすることであるように思う。
↓参考文献
すなわちその要件は、立憲主義にとっての緊急事態が発生していることは当然として、
(a)一時の臨時的な措置であること
(b)代替手段に欠けること
(c)少なくとも、事後的な責任所在の明確化や責任追及のための制度が用意されること等、
である。
自民党憲法草案を読んで、緊急事態に国民の諸権利を一時的に制限することは「緊急事態」故に当然「国家緊急権」が発動されるとしても上の (c)が問題となる。
それが無い場合は明治以降の体制と引き続きすべて責任所在が有耶無耶にされてしまう。
つまり明治以降の体制の特徴の一つは責任所在を曖昧にすることであるように思う。
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