こんばんは

今日はスリランカ料理を食べました。もっと辛いと思ってましたが、そこまででもなかったです。
 

スリランカに行ってきたお友達からお土産ももらいました。3年前までは内戦も激しかったスリランカですが、現在は外国資本を積極的に導入しているようです。

 

2012年度のスーパー15はチーフスの初優勝で幕を閉じました。試合を振り返ります。

【スーパー15プレーオフ決勝:結果】

≪チーフス37-6シャークス≫

*開催日時:2012年8月4日(土)

*会場:ワイカトスタジアム(@ハミルトン)

*ハイライト動画⇒★★★★★

*フル動画⇒★★★★★

〔得点内訳(チーフス)〕

*トライ:WTBティム・ナナイ=ウィリアムズNO・8ケーン・トンプソンWTBレリア・マサンガCTBソニー・ビル・ウィリアムズ

*コンバージョン:SOアーロン・クルーデン×4

*ペナルティゴール:SOアーロン・クルーデン×3

〔得点内訳(シャークス)〕

*ペナルティゴール:SOフレデリック・ミシャラク×2

〔試合経過:前半〕

どちらが勝利してもスーパー15初制覇となる一戦は、雨の中キックオフされました。

先制したのはアウェーのシャークスでした。JPピーターセンのキックで敵陣深くに侵入すると、直後のチーフスボールラインアウトをスチール⇒自慢のFWを中心にゴール前をゴリゴリ攻めて、チーフスの反則を誘発⇒前半7分SOフレデリック・ミシャラクがPGを成功させました(0-3)

立ち上がりから地元チーフスのHB団の動きに硬さが見られました。しかし、シャークスの出足の早いディフェンスが機能したのも最初の20分のみ。長距離移動の影響か、前半20分以降、シャークスに勢いがなくなります。

前半20分、チーフスがWTBティム・ナナイ=ウィリアムズのトライで逆転&G成功(7-3)これでチームに勢いが付きました。CTBソニー・ビル・ウィリアムズFLリーアム・メッサムと言った強いランナーの突破とSOアーロン・クルーデンのショートパント(前に出てくる相手DFの裏を狙う)を織り交ぜた見事なアタックでした。ここまで出足の早いシャークスDFに対して、SOアーロン・クルーデンがしきりに裏のスペースを狙っていましたが、うまく功を奏した場面でした。

前半25分、チーフスはラインアウトからモールを形成しシャークスに圧力をかけ、ペナルティを得ます。アドバンテージが出た状態でSOアーロン・クルーデンが右オープンにキックパスを狙いますが、惜しくもWTBティム・ナナイ=ウィリアムズにはつながらず。ペナルティゴールを狙い3点を加点します(10-3)

コンディションの悪いシャークスは、何をやってもうまくいかない雰囲気が漂っていました。

前半33分、シャークスが自陣でのマイボールラインアウトを確保した直後のラックで、PRヤニー・デュプレッシー(シャークス)がHOマホンリ・シュワルガー(チーフス)にパンチ。無駄な反則を犯してしまい、チーフスに3点を加点されます(13-3)

前半は13-3とチーフスリードで折り返しました。

コンディションが心配されたシャークスは前半の途中から急に動きが悪くなった感じがしました。得意の連続攻撃も全く見られず、突破口を見出せませんでした。さらにこの試合で復帰したFBパトリック・ランビーでしたが、消極的なプレーに終始し、全く相手の脅威になることができませんでした。結果論ですが、ロングキッカーのFBリアン・フィルヨエンを起用した方が効果的だったかもしれません。

対するチーフス。序盤こそはHB団の動きに硬さが見られ、軽率なミスが何度か見られました。しかし、心配されたスクラムが互角以上だったこともあり、セットプレーを起点に効果的なアタックが見られました。前半終了時点の点差は10点でしたが、フィットネスコンディションの差は明白であり、後半は何点差つくのか?といった状況でした。

~シャークス自慢のフロントローでしたが、スクラムは劣勢(画像元:zimbio.com)~
 


~この日もキレのある走りでチャンスを演出していたFBロビー・ロビンソン(画像元:zimbio.com)~
 


〔試合経過:後半〕

後半46分、チーフスがNO・8ケーン・トンプソンのトライで突き放します&G成功(20-3)直前のプレーでSOフレデリック・ミシャラクのキックをチャージしたNO・8ケーン・トンプソン。その直後のスクラムから自らサイドアタックを決め、トライを奪いました。

後半52分、チーフスは自陣で相手ボールをターンオーバー⇒しかし自陣22mライン付近でSOアーロン・クルーデンがリスキーなショートパントを選択⇒これがシャークスに入り直後にペナルティ⇒シャークスが3点を返します(20-6)

シャークスは後半の早い段階でPRヤニー・デュプレッシーLOヴィレム・アルベルツNO・8ライアン・カンコウスキーを下げ、リザーブの選手を投入しました。タイミング的にもよほどコンディション的に厳しかったことがうかがえます。

対するチーフスは後半58分、この試合でトライを記録しているWTBティム・ナナイ=ウィリアムズNO・8ケーン・トンプソンを下げ、WTBレリア・マサンガFLサム・ケーンという決めて十分な2人を投入します(以後、リーアム・メッサムがナンバーエイト)。こちらは余裕のある状況での戦術的交代でした。

後半62分、チーフスはCTBソニー・ビル・ウィリアムズFLキーガン・ダニエル(シャークス)にビッグヒット!こぼれ球を拾ったWTBレリア・マサンガが約40mを走り切りトライ&G成功(27-6)。ほぼ勝負を決定付けるトライでした。

この直後にシャークスはJPピーターセンマルセル・クッツェーと言ったキーマンも交代させてしまいます。

後半71分、チーフスは敵陣深くのマイボールラインアウトを起点に攻め込み、得意のピック&ドライブ⇒シャークスの反則を誘い3点追加(30-6)

やはり仕上げはこの人でした!後半77分、チーフスがCTBソニー・ビル・ウィリアムズの駄目押しトライ(&G成功)で猛攻に終止符を打ちました(37-6)この場面は何度も見たので、完璧に記憶しています。チーフスのマイボールスクラム⇒8に入ってたメッサムがサイドアタックでラック⇒4-21-12と渡りタテに大きくゲインでラック⇒20ショートサイドを攻めラック⇒7ショートサイドを攻めラック⇒4-6-12と渡りトライ!という一連の流れでした。ここでもFLリーアム・メッサムCTBソニー・ビル・ウィリアムズがボールキャリーとして重要な役割を果たしていることがわかります。

ファイナルスコアは37-6。チーフスがシャークスを圧倒して、見事初優勝を果たしました!

~チーフスファンへの惜別トライを決めたCTBソニー・ビル・ウィリアムズ(画像元:zimbio.com)~
 


~直後にファンの元へ!チーフスでは熱い部分を前面に出したCTBソニー・ビル・ウィリアムズ(画像元:zimbio.com)~
 



〔王者にふさわしい戦いを見せたチーフス〕

今シーズンからデイブ・レニーHCが率いたチーフスは、昨年のNZカンファレンス最下位から、一気にスーパーラグビー王者に上り詰めました。SOアーロン・クルーデンCTBソニー・ビル・ウィリアムズと言った移籍組のスーパースターとFLリーアム・メッサムLOクレイグ・クラーク(2009年からチーフス)のような生え抜きの職人タイプとがうまく融合し、素晴らしいチームとなりました。

特にSOアーロン・クルーデンFBロビー・ロビンソンにとってデイブ・レニーHCは、U20時代にJWCのタイトルを分かち合った恩師にあたります。さらに昨年、オールブラックスのスタッフとしてチームをW杯優勝に導いたウェイン・スミスが、今季からBKコーチに加わったことで、攻守にバランスの取れたチームに仕上がりました。

~勝利の喜びを分かち合うウェイン・スミス(左)とWTBティム・ナナイ=ウィリアムズ(画像元:zimbio.com)~
 


~マオリ流の祝福を交わすCTBソニー・ビル・ウィリアムズ(画像元:zimbio.com)~



~春先に家族が旅行したワイカトのチームが優勝したので、とても嬉しい気持ちです(右はお土産のチーフスのジャージ)~
 


〔ファイナルでは力を出せなかったシャークス〕

プレビューではチーフスが圧勝するか、シャークスが接戦を制するか、と書きました。接戦に持ち込めたら、JPピーターセンフレデリック・ミシャラクといった大仕事をするタイプのいるシャークスが有利かと予想していました。しかしシャークスが接戦に持ち込むためには、コンディションが問題だったわけですが、さすがに2週間に及ぶ長距離移動は、想像を超えるものでした。

決勝では敗れましたが、準々決勝のレッズ戦、準決勝のストーマーズ戦でのパフォーマンスは素晴らしく、強力FWを前面に押し出した戦いぶりは、南アフリカの強豪らしい迫力のあるラグビーでした。

~この秋から豊田自動織機でのプレーが楽しみなNO・8ライアン・カンコウスキー(画像元:zimbio.com)~



~来季からフランスに戻るSOフレデリック・ミシャラクにとってはスーパーラグビー最後のゲーム(画像元:zimbio.com)~
 


PRアリソナ・タウマロロも来季からフランスへ(画像元:zimbio.com)~



~おめでとう、チーフス!本当に面白いラグビーでした!(画像元:zimbio.com)~
 



【ザ・ラグビーチャンピオンシップ:プレビュー(オールブラックス編)】

チーフスの優勝で幕を閉じたスーパーラグビーですが、南半球ではまだまだ熱い戦いが続きます。もうすぐ開幕するカリーカップ(南ア)やITMカップ(NZ)についても書きたいのですが、今秋は「ザ・ラグビーチャンピオンシップ」について、各国スコッドを中心に予習をしたいと思います。

昨年までは南半球3カ国(NZ、豪、南ア)で争われていた「トライネーションズ」に、今年からあらたにアルゼンチンが加わり、「ザ・ラグビーチャンピオンシップ」として生まれ変わりました。

8月18日に開幕し、4か国総当たり(ホーム&アウェー)の戦いが10月6日まで続きます。「2週試合をして1週休む」というペースで試合が組まれています。

≪オールブラックススコッド≫

Andrew Hore, Keven Mealamu, Wyatt Crockett, Charlie Faumuina, Ben Franks, Owen Franks, Tony Woodcock, Brodie Retallick, Luke Romano, Sam Whitelock, Sam Cane, Richie McCaw, Liam Messam, Kieran Read, Adam Thomson, Victor Vito, Aaron Smith, Piri Weepu, Dan Carter, Aaron Cruden, Tamati Ellison, Ma'a Nonu, Conrad Smith, Israel Dagg, Hosea Gear, Cory Jane, Ben Smith, Julian Savea.

スティーブ・ハンセンHCは「ザ・ラグビーチャンピオンシップ」の為のスコッドとして、上記の28名を選出しました(フロントローからポジション順に表記)。

〔センターの組み合わせ〕

まず気になるのが網膜剥離の手術明けのCTBコンラッド・スミス。回復は順調と言われているものの、開幕から2試合(8月18日、25日)は大事を取るのではないかと言われています。彼の13番の代役として名前が挙がっているのが、CTBタマティ・エリソンUBベン・スミスです。クルセイダーズの13番を背負うCTBロビー・フルーエンは今回もオールブラックス入りを逃しました。

一方のインサイドセンター(12番)ですが、体調さえ万全ならCTBマア・ノヌーで問題ないところです。しかし、今季はブルーズで精彩を欠き、6月のテストシリーズ(vsアイルランド)も出場ゼロだったCTBマア・ノヌーの状態は未知数です。そこで8月の2試合(ワラビーズとのブレディスローカップ)について、スティーブ・ハンセンHCCTBソニー・ビル・ウィリアムズの参戦を熱望している、という報道が盛んに流れています。トップリーグの開幕を数日後に控えた8月25日の試合に出場できるか否かは、パナソニックワイルドナイツとの契約次第です。

〔フレッシュな新戦力〕

お馴染みの顔が並びますが、その中でも新戦力を中心に見て行きたいと思います。

28名中、唯一ノンキャップはブルーズのPRチャーリー・ファウムイナです。元々6月のテストシリーズで初キャップを予定していましたが、怪我で欠場していました。左右両方のプロップをこなせるタイプですので、クルセイダーズのPRベン・フランクスとの競争になりそうです。

セカンドローは昨年のW杯を境に一気に若返りしています。28キャップのLOサム・ホワイトロックを軸に、6月のテストシリーズで初キャップを獲得したLOブロディ・レタリックLOルーク・ロマノがポジションを争います(ロマノは怪我でワラビーズ戦は欠場の見込み)。

バックローは人材の宝庫です。新戦力として抜擢されたのはチーフスのFLサム・ケーン。「NZラグビーのエリートポジション」と言われる7番。その中でも若手を代表するオープンサイドフランカーです。6月のテストシリーズでも鮮烈な印象を残しました。今回もライバルのFLマット・トッドは落選しました。また現在長期離脱中ですが、ハイランダーズのFLジョン・ハーディーという選手もターンオーバーの名手として今後注目していきたいプレーヤーです。

新戦力とは違いますが、チーフス優勝の立役者FLリーアム・メッサムもオールブラックスに返り咲いています。ポスト・ジェローム・カイノ(現トヨタ)としてアダム・トムソンとポジションを争います。

次にBKに移って、スクラムハーフは2人のみの選出でした。チーフスのSHタウェラ・カーバーロウの初選出が予想されていましたが、今回は見送られました。彼はオーストラリア生まれなので、ワラビーズ入りに気が変わらないうちに、キャップを与えておいた方がいいと思うのですが(笑)。

スタンドオフはこの2人で文句なしですが、万が一怪我人が出た場合はハリケーンズのSOボーデン・バレットが3番手の位置づけにあると考えられます。

センターは先ほど触れたので飛ばして、最後にバックスリー。6月のテストシリーズでハットトリックデビューをしたWTBジュリアン・サヴェアがスコッド入りしています。チーフスで大活躍したFBロビー・ロビンソンは残念ながら落選。BKにはユーティリティ性を求めるハンセンHCなので、いずれは呼ばれるのではないかと期待しています。あとハリケーンズのWTB/FBアンドレ・テイラーも落選ですね。

オールブラックスの中心はFLリッチー・マコウSOダン・カーターの2人です。飛びぬけた能力と経験値を持つ2人ですが、2015年までには彼らの地位を脅かす存在が必要とされます。FLサム・ケーンSOアーロン・クルーデンSOボーデン・バレットらを筆頭に若手選手から目が離せません。

~優勝パレードでファンにサインをするFLサム・ケーン(画像元:zimbio.com)~



≪オールブラックス:試合スケジュール≫

8月18日(土) vs オーストラリア (@シドニー)

8月25日(土) vs オーストラリア (@オークランド)

9月8日(土)  vs アルゼンチン (@ウェリントン)

9月15日(土) vs 南アフリカ (@ダニーデン)

9月29日(土) vs アルゼンチン (@ラプラタ)

10月6日(土) vs 南アフリカ (@ヨハネスブルク)

~今シーズン、一気に飛躍したSOアーロン・クルーデン(画像元:zimbio.com)~