ポム:   

ゆるキャン。いま学校ではやってるんだ。

観ておかないと会話に入れないんだよ。

お父さんが録画しているのを知っているんだ。


わぁ~、これがキャンプってやつなのかぁ!

なんか寒そう。

寒いお外で温かいご飯。なんか不思議だね。

 

家で食べるのと違うのかなぁ?

やってみたいな~ でもお父さん連れて行ってくれるかなぁ...

 

きげんのいい時に言ってみよっ。






ポム: 

ねぇお父さん、こないだね、お父さんが録画していた「ゆるキャン」を観たんだ。

そしたらね、女の人がお外でご飯たべてるの。

 

おいしいんだって!楽しいんだって!

ボクもやってみたいんだ。

星だってたくさん見れるんだよ。

     

お父さんも昔やってたんでしょ?

お酒ばっかり飲んでないでつれて行ってよ。

 

父:  

そうだなポム。これもいい機会だ。

ひさしぶりに道具を出して、キャンプ飯でも作るか?
     

 

ポム:

ほんと?お父さん!!

やったやった~♪

 

 

 

 

 

父:  

さぁついたぞ~。

 

 

ポム:  

うわぁ真っ暗だね。怖いね。

 

 

父: 

ここはお父さんがよく使っていた場所さ。

何も怖くないよ。

ほら、そこに誰かがやった焚火の跡があるだろ?

それを活用して、串焼きをやろう。






 

父: 

よしこの焚火跡の周りに道具を設置しよう。

 

ポム:   

じゃあテーブルもってくね。

へ~ こんなふうに組み立てるんだね。

 

あの丸い鍋みたいなのは何?

 

父:

あれはスモーカーと言って、食べ物を煙でいぶすんだよ。

 

 

ポム: 

いぶす?

 

父:  

はははははは♪

あとで見せてあげるから先に串の準備をしような。

 

 

 

 

 

父: 

じゃあポム、この食材に串を通してくれないか?

     

 

ポム: 

うん!やるやる。

 

 

 

 

 

 

 

父: 

この肉と野菜を、こうやって、こうやって、2本さすんだ。

一本だと食材がクルクル回って焼けないからね。

 

 

 

ポム: 

これを、こうして、こうして、できた!

お父さんこれでどう?



父: 

ポム~、初めてなのに上手じゃないか!!

ばっちりだ!じゃあ後は野菜もまかせたよ。

父さんは炭に火をつけてくるからね。

 

 

 

ポム:

うん、やったね♪

 

 

 

 

 

 

父: 

よし、後はこのままおいておけば火はつくな。

 

 

 

 

 

 

 

ポム: 

お父さん、野菜もできたよ! これでいい?

 

 

父: 

おっ、いいじゃないか。ばっちりだ。

 

 

ポム: 

へへへへへ♪なんか楽しいね。

 

 

 

 

 

 

 

父: 

いいかポム。いま炭から火が上がっているだろ?

この火でやいちゃいけないよ。

火がおちついてから焼き始めるんだ。

 

 

ポム: 

家なら火で焼くのに不思議だね。

 

 

父:  

ただ炭を重ねているといつまでも炎をあげ続けるから、
あるていど火が回ったら炭を一つ一つ離すんだよ。

 

 

 

ポム: 

うん、わかった。


父:    

炭がおちついてきたね。

じゃあ、ポムが刺してくれた串を置いていこう。

 

 

 

 

 

 

 

ポム: 

この小さいタマネギみたいなの何?

 

 

 

 

父:  

ペコロスっていう野菜だよ。

プチオニオンとも呼ばれていて、事実小さなタマネギなんだよ。

野菜類は肉より焦げやすいから気をつけような。

 

肉は焼けてからタレをハケで塗るんだよ。

最初に塗っちゃうと焼ける前にタレが焦げちゃうからね。

 

 

 

 

ポム: 

うん。お父さん、チビタマが少し焦げちゃったね。

 

 

 

父: 

こ、こ、こ、焦げてなんてないさ、焦げるなんて嘘さ、ねぼけたふふふ、ふふふふふふふふ♪

 

 

 

ポム: 

お父さん、今ごまかしたよね。

 

 

 

父: 

・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

父: 

野菜はすごく焦げやすいから、付きっきりで焼けないときなどは、 こうやってアルミホイルで包んでやるといいよ。

 

ただ、熱いフライパンに接していないなど熱から遠い場所にあるときは、ホイル焼きにすると火が入りにくいから気をつけるんだよ。

 

 

 

ポム: 

細かいやり方がいっぱいあるんだね。

覚えるのが大変。

 

 

 

父:

だからおもしろいんだよ。ははははは。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

父 : 

タレは塗っては焼いて、塗っては焼いてを3回から4回くりかえすからな。

 

 

 

ポム  : 

このタレを、ぺたぺたぺた。

わぁ~、すごくいいにおい♪

これでいい?

 

 

 

 父 :   

うん。そんな感じだな。

上半分を塗ったらひっくり返して、もう半分も塗るんだ。

それを繰り返すんだよ。

 

 

 

ポム:  

1回...    2回...    3回...    4回...     もういい?

 

 

 

父:   

いいぞ。うまく出来たね。

ちょっと待って。少し黒コショウをふってと。

 

よし、食べよう。 

 

 

ポム:   

みてお父さん。めちゃくちゃおいしそうだよ♪

これは僕がタレを塗ったんだから。

 

 

モグモグモグ!!

わー めちゃくちゃ美味しい♪

ゆるキャンみたいで楽しいね!

 

 

 

 

 

 

 

ポム:   

野菜も上手に焼けたね♪

 

父:  

ネギもトマトもシシトウも、甘くて美味しいな♪

 

 

ポム:
今回はこげなかったね。

 

 

父:

・・・

 

 

 

 

 

 

 

父:   

じゃ、次はチーズをスモークするよ。

このスモーカー中に木のチップを入れて、、火をつけて、上にチーズをのせるんだよ。

     

そうすると煙が出てくるから.、フタをするんだ。

すると鍋の中が煙りで充満する。

それを、いぶすと言うんだよ。


 ポム:

へ~、チーズなのに火をつけて溶けちゃわないの?

 

 

父: 

ピザによく使われるモッツァレラチーズと違って溶けにくいチーズだし、この鍋の中の温度を低くたもつから大丈夫なんだよ。

焼くわけじゃないからね。

 

火をつけたら、あとは煙の状態と温度を確認するだけだから。

つきっきりじゃなくていいからね。

 

 

 

 

 

 

 

ポム:

出来上がりが楽しみだね♪

 

 

父:

あ"~~~~~!!!

 

ポム:

なになに!!急におっきい声ださないでよ!!

 

 

父 :   

マグロのカマを忘れてた。

スモークを開始したら、カマを焼こう。

 

じゃあポム、カマにも串を通してくれないか?

うーん、重量があるから三本刺しにしよう。

 

ポム:

串は僕にまかせとけぃ♪ 

 

 

父:

はははは。 頼もしいな。

 

 

 

ポム:

できた~。これおっきいね。

ラスボスじゃん。

 

 

父 : 

だろ?じゃあ焼いていこうか。

 

 

 

 

                    続く