ストリップを引退した徳永しおりさんを私はデビュー時から応援し、自分のできる限りで観覧し、ポラを撮り手紙を書き、差し入れし、彼女が守ろうとしたディシプリンを支持した。私の精神活動のかなりの部分はこの特異な個性とポテンシャルを持った踊り子を押し上げたいとの思いが占めていた。
もっとも幾人かいた本当のファンと思ってもらえる一人になるには、力が足りず、彼女にとって少し煩わしい存在だったかもしれないが。そういう感触で過ごした日々だった。
その間に彼女は押しもされもしない浅草ロック座のトリの一人としての地位を確立してくれた。
しかしその一方でなにか精神的に耐えがたいものを抱えてしまったようにも思われる。
この引用したブログは最新のものだが、過去には彼女のツイッターやブログ記事ではそれを垣間見えることもあった。
もしかするとストリップに身を置くまで、そしてその後の過程で彼女に押しかぶさった経済的か何かの足かせに引きずられていたような想像もした。
やがてあるとき、彼女はロック座の踊り子の中心たる存在でありながらそれを逸脱した世界にも別の顔で身をゆだねる日々があった。
もっと近い立場で応援した常連客の人ならば呑み込めたのかもしれないが、私はそれを共有することはできず、何とかそれをやめさせたくて、あがいた。
徳永さんはまたそれから脱してくれたが、私はその逸脱と脱却の経緯を知らず、まだ拘りから脱しきれずにいるうちに、いくつかの行き交いがあった末、最後は私のちょっとした思い上がりのオーバーランが思わぬ結果を招き、それを一つの機会に、ついに彼女は私に一方的に出禁を申し渡してきて、従わざるを得なかった。
彼女が見られないだけでなく、同時出演のひいきの踊り子さんも見ることができなくなった。
彼女はその後しばらくして意味不明の理由で引退宣言をし、多くの踊り子さんの引退と比べて恵まれた待遇を得て、宣言通り引退した。
私は彼女を応援できていた当時、いつかこの人はストリップを旅立って新たなステージに向かっていくのではという予想を立てていたが、結局彼女が引退後に目に見えて行っている活動は、新たな所属を得てのAV出演だけだ。
今のところ、世の中のAV作品の中で、彼女の存在価値があるのではと感じられる出演はないと思える。ストリップ界でのしおりーぬに匹敵したり超えたりしたりということは考えられない。
今回のブログでは、引退についてより本音に近い理由を掲げていて、ストリップ客やストリップの世界を批判している。
ストリップの多くの踊り子たちの已むに已まれぬ対応をあからさまにしてくれて、たしかに共感はするのだが、そのような高所に立った見解を訴えてくれたにしても、私に対する対応はけっして同一視できないものだった。
私はエロポラも撮らないし、ツーショットも原則としてどの踊り子さんにも求めなかった。多くの迷惑客をすべて排除することは難しいが、彼女のためと信じていささかながらオーバーランした一人のファンを排除することは容易ではある。
それでも、その私を出禁にしたのは単なる私憤だと言いたい。私のいかなる反省も説明も受け入れない一方的なことだった。ロック座の対応もそれを全面的に後援した。
私の入場を正当な理由なく阻害したことへの法的な対応を考えたくらいだが、訴訟行為のエネルギーに対する利益は結局取るに足らないことだ。引退してくれたのも助かることは助かる。
こんな恨み言を支持してくれるストリップファンはいないが、彼女のブログ記事が思いつきのように掲載されたのを機会に心情を吐露させてもらった。
いつかアダルトな世界での彼女らしい活躍をみせてくれることを願っている。
これが私の今まで言えなかったことだ。
