手打ち蕎麦を食べてきました
ただ尾道市にお店があるので
義母のデイケアの迎えが来てから出発しました
広島から車で山陽道を1時間程走りました
高速を降りてすぐでしたが
何もない田んぼ道を
人気のない方へ走って行きました
えっ?こんなところにあるの
でも人気のお店で
県外からもお客さんが来るとのこと

駐車場には
もうお客さんが待っていました
何せ11時に開店して
午後2時には売り切れで閉店する
石臼引きで手打ちの十割そば
作りおきは無い
お店の名前は「はづき」
由来は8月に始めたからそうだ

私は「三味蕎麦」をいただく
おろし大根、とろろ芋、
薬味はネギと山葵
うまい!
相方は温かいのを選ぶ
横から味見
私もかなりの蕎麦食いだが
何もつけずに食べて美味しいのは
そうは出会え無い
嬉しくなる



どう味は


美味しい!
来た甲斐があったね
しかし何故ここまで来たか?

美人さんの横でにやけているのは
三男の親友です
隣は新婚ホヤホヤの奥さん
先日わが家に遊びに来たときに
今度 お蕎麦を召し上がりに いらっしゃって下さい
と
そうこの蕎麦屋さんは
お嫁さんの実家なんです

息子に言わせると
美女と野獣の組み合わせらしい
(笑)
聞けば二人は今どき
珍しい出逢いをしていました
親友は病院のホスピス部門に
今は勤務しています
人生の終末を苦しむことなく
有意義に過ごしてもらう
人間性が問われる病棟である
死を看取ることは
仕事だとしても慣れるものではないと
ある日そんな彼に
患者さんが話し掛けてきました
「実はわしには、もうすぐ社会に出る孫娘がおるのです。
贔屓目でなく性格の良い、とても可愛い子です。
わしはこの孫娘が幸せになって欲しくて、気になって死にきれません。
わしの生きてる間に花嫁姿を
見たいのです。
あなたを見ていて、こんな男性なら孫娘を幸せにしてくれると確信したのですよ。
無理なお願いだと思うが、もし心に決めた人がまだいないのだったら、是非一度孫娘に逢ってくれんか。」
最初はからかっているのかと
思っていたが
おじいさんの目は真剣だった
話し半分で聞いていたが
諦めずに話してくるおじいさんに
いつしか情にほだされて
一度会う約束をしたのでした
待ち合わせのレストランに
彼女がすでに待っていた
若い!
当たり前だ
AKB48にいそうな娘だった
眩しかった
彼は夜勤もあり
休みにも呼び出しのベルが鳴る
女性とは暫くつき合ってはいなかった
そんな彼に
「ごめんなさい。おじいちゃんが無理言ったみたいで。
優しい人なんですね」
ペコッとおじぎするその娘に
一瞬で撃ち抜かれたようです
「両親が心配しないように
今度 私の家に遊びに来て下さい」
おじいさんの手前
少しは交際しないといけないの
ニュファンスか
休みの日 遊びに行く
あがるとビックリ
家族親戚の他に
おじいさんが病院から抜け出してやって来ていたのだ
座敷はまるで
昔の祝言のようでした
おじいさんは二人を見ながら
「よかったよかった」
と泣いていました
彼女は
「おじいちゃんたら(笑)
まだ逢ったばかりなのよ。
でも言ってた通りに
優しくて頼りがいのある人なのはわかったから」
照れながらおじいちゃんを
そして彼を見た
お父さんにお酒を勧められるが
車ですからと断ると
「じゃあ泊まればいいから」
とグラスをもたされる
お酒は強い
みんながお酌にやってきました
彼女が目を真ん丸にしていたのは覚えているそうだ(笑)
彼は大学の頃からよくわが家に
遊びに来ていたのだが
ぱったりと姿を見せなくなった
非番の日は
デートに変わった
おとなしい娘なんだけど
スノボーにも熱中して
彼との相性が良かったようです
いつしか親の公認で
二人は旅行に行くようになった
彼は息子に
仕事の段取りがつけば
式を挙げると話していました
そして昨年
結婚式を迎えました
残念ながら
おじいちゃんが
見届けることはありませんでした
でも天国で喜んでいると思います
二人で見舞った時
「蕎麦屋の娘が あなたのそばがいいとは 良かったの」
嬉しそうに微笑んでいたのが
忘れられない思いでになった
ようです


