見た目が印象深い太平猴魁は、安徽省の旧太平県の3つの村だけで作られるローカルなお茶でしたが、その名声が高まるにつれ、周辺にも生産地域が拡大し、現在は安徽省黄山市黄山区の行政区内において作られるものとされています。

茶摘みの時期は穀雨のころから立夏までで、この太平猴魁は4月18日前後に摘採されています。原料は現地在来品種であり、太平猴魁の適正品種とされる柿大茶で、釜炒りで殺青したあとに、炭火の輻射熱で乾燥して作る烘青緑茶です。
品質特性としては、茶葉は平たく、まっすぐで、かつしっかりとしており、色は鮮やかな緑で、蘭の花のような香りが高く、また見た目とは異なり繊細でスムーズな口当たりなどが挙げられます。
大ぶりな外観であるため、グラス茶器を用いて目でも楽しむのもおすすめのお茶です。