Xでこんな話題が少し前にあったようですね。
Xをほぼ見ていないので知りませんでした。
(やり取りも見ていませんので同じ意見の方がいるかもしれません)
【驚愕】かまいたち「薬剤師は黙って薬だけ出しとけや」と言ってしまい番組が謝罪
— 爆サイ.com【公式】報道 (@bakusai_hodo) 2024年3月6日
窓口で薬剤師が症状等の確認をすることは、法律(薬剤師法)に基づいた適正な業務だ。
このバカにしてる感じ、自分が薬剤師でもキレるわ。#これ余談なんですけどpic.twitter.com/lgEiKGDttI https://t.co/zr87HORcHv
ここに
「窓口で薬剤師が症状等の確認をすることは、法律(薬剤師法)に基づいた適正な業務だ」
と書いてくれているのですが(ありがとうございます!!)
そもそも「こんなこと知らないし!」という方がほとんどだと思われます。
それくらい、薬剤師の仕事って理解されていないんですよね。
なので、今日は勘違いされがちな
薬剤師は薬を出すのが仕事(調剤薬局における業務)について、書いていこうと思います。
薬を出す前にしていること
処方箋が来たら、有効期限や処方箋の書式などを確認するのですが・・
その時に薬剤師は頭の中でこう考えています。
この患者さんにこの薬が出されているのはなぜだろう?
もうね、調剤業務の要はこれ!と言えるくらい、ここ大事なんですよ。
なぜなら、それによって
・聞き取る内容
・指導する内容
・注意する事柄
が変わるからです。
え?そんなの同じ薬なら同じでしょ?と思いますよね?
ではわかりやすく、「出されている理由(疾患)によって違う」ことを書いていきますよ。
例)抗生物質
前回の記事で書いた抗生物質は、どんな時に処方されるでしょうか?
はい、風邪、気管支炎などですね。
ですが実は割と多く使われる疾患に「膀胱炎」「怪我(外傷)」も挙げられます。
これらは、薬を出すときにする指導がまるっきり異なるのです。
膀胱炎の方に「熱が下がっても飲んでくださいね」とは言いません。
怪我の方に「飲み切ったら終わりでいいです」とも言い切れません。
このために、あなたもよく聞くセリフを、調剤薬局では言うのです。
「今日はどうされましたか?」
もちろん、ずっと同じ薬を飲んでいる人には体調の変化やなぜ薬を続けるか、ちゃんと飲むための工夫の指導なども行っていますよ。
薬を出したら終わり、ではないのが調剤業務。
むしろ出した後が重要です。
それは、薬歴というのをつける、ということ。
薬歴とは、読んで字の如く「薬の歴史」です。
・その人がいつどんな薬を処方されたか
・飲んだ後の経過
・新しい薬はいつなぜ追加されたか
・副作用の有無
・アレルギーの有無
・体質の変化
・セルフケアの指導
・生活に及ぼす影響
などなど・・を細かく記載しています。
これって「ただ薬を出す」だけでは書けないんですよね。
この薬歴をちゃんと書くかどうか、が非常に重要で
これをちゃんと書いていない薬剤師は仕事をしていない!と捉えられても仕方がないのです。
保健所の監査などで一番に追求されるのがここ!
これが調剤薬局での薬剤師の仕事です。
薬剤師は
薬を出すに付随する、さまざまな力・・
☑️この薬はこの疾患には使わない!と判断する力
☑️薬のそれぞれの飲み合わせなどを瞬時に理解する力
☑️患者さんと上手にコミュニケーションをとる力
☑️この記事のようなことを言われても冷静に業務を続ける精神力
これらを、6年間という時間をかけて習得し、莫大な知識量を携えて世の中に出てくるのです。
この記事を読んであなたはどう感じました?
初心を忘れず、日々の忙しさに流されず、医療人としての誇りを持って、薬剤師という仕事をしていって欲しいな。
私も気を引き締めて頑張ります!
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240309/08/yakuzaisireiko/07/c7/j/o0626056515410795027.jpg?caw=800)
出版応援グループが出来ました!現在104名!
ご参加、応援よろしくお願い致します!
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*薬剤師は薬を飲みなさい、とだけ言うと思っていたかもしれませんね。
薬剤師は今や、セルフメディケーションを担う存在。
これからも、薬のことだけでなくさまざまな方向からの発信を続けていきますね!
TikTokで「ドラッグストアで買える薬シリーズ」やってます