前回記事の続きです
最も小児の投薬において理解しておきたい保護者の分野は、
1.その子に兄弟や姉妹が存在するのか?
2.母親は労働しておらず専業主婦か?
3.祖父母と同居なのか?(もしくは近所に在住しているのか)
の3種類です。
この分野別によって、家族のライフスタイルはでかく状況が変わります。
子どもとその家族のライフスタイルを分かり、それに適正した投薬や指導を正確に実行することが、コミュニケーションのカギになるのです。
薬剤師は、専門上どうしても「薬」に重点を置きすぎてしまいます。
ですが、ほんの少しだけ薬から意識をそれしてみて保護者を考察してみると、投薬に使用できる情報を習得できるのです。
●「編集力」保護者に合わせて、提供する情報を編集して伝えるスキル
保護者との「共感」や、投薬前の「考察」からの情報収集をし、その家族のライフスタイルを推理することができました。
次に重要な業務は、その保護者に合わせて、適格な医療情報を提供する「編集力」です。
渡すお薬が同様でも、その保護者の分野や家族のライフスタイルによって、言葉や項目だけでなく、投薬のスピード、解説する順番、アドバイスの数などを一瞬で編集して伝えるスキルが必要になってくるのです。
例に挙げると、あるママさんが「この子の咳がひどくて…」という言葉あったケースを考えてみましょう。
※観察からの推測【社会保険(家族)・午前中に受診・0歳児・疲労困憊の様子】
ママさん「この子の咳がひどくて…」
薬剤師 「そうなんですか、咳がひどい夜は大変ですよね」(共感)
ママさん「ええ、夜中結構咳が収まらずで…」
薬剤師 「もしかしてママさんも睡眠できてないのでは?」(観察からの推測)
ママさん「そうなんですよ~!パパは仕事があるとか言って、全然手伝ってもくれず…」(本音)
薬剤師 「それはママさんも付かれますね」(共感)
「今回のこの咳止めは、少し眠気がくる形の薬です」(情報を編集して提供)
ママさん「少し睡眠してくれた方が助かるわ…(苦笑)」
ほんのちょっとだけのやりとりですが「共感」「観察」「編集」という作業を一回に実施している様子が理解できます。
投薬前の考察から「専業主婦・兄弟なし・睡眠不足」と推理し、また「夜の子どもの咳がひどいと、心配で親も睡眠できない」という箇所で母親の共感を習得する事ができています。
しかも「父親が手伝ってくれない」という本音の情報を聞きだし、副作用の「眠気」をまったく不安のない形に編集して指導しています。
この様な応用はとても重要なものなのです。
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