香川照之さんのセクハラ騒動については、後出しジャンケンになってしまいますが、こうなることが目に見えていました。いや、そんな大袈裟な話ではなく、この一報を聞いた誰もが、現在のようなになることが予測できた事態だと思います。雨後の竹の子のように、堤防が決壊がするように、次から次へと新情報が出てきて、破滅に向かって行ってしまう状況のことです。


きっかけは、3年前で、もう既に解決済みで、しかも香川相手でなく、店のママさんを訴えた話でした。なので、ピンポイントで対処し、事態収拾を図り一時期は沈静化したように見えましたが、それで収まり切るものではありませんでした。「ピラミッド 」、「裸の王様 」でも書かせて頂きましたが、情報空間にはヒエラルキーがあっという間にできてしまいます。そのヒエラルキー内のルールが作られ、力が及んでいる間はそのルールは守られますが、一度ほんの少しでも公然と異議か唱えられると、そのヒエラルキーの堤防が決壊するように崩れ去ってしまうのは必然です。


俳優でも、歌舞伎でも、MCでも、番組企画でも成功し、CMにも沢山出て、ここまでマルチに活躍できるのは日本でも唯一無二でした。ただ、そのことで色々なルールを持った人達の目にさらされすぎたという印象です。例えば歌舞伎の世界では子供をデビューさせることもでき、成功したという位置にいたかと思います。しかし、中途で中抜きで入ってしまったため、ルール無視とも見られていたでしょう。稽古不足も指摘され、妬み嫉みに晒されていたことは想像に難くありません。


品行方正であれば、もしくは秘密が確保できれば、このようなことは起こらなかったでしょう。ただ、お酒の場の醜態は噂になっていたとのことです。あちこちの店で出禁にもなって、銀座でも入ったばかりの雇われママの店では、秘密保持などされるべくもありません。態度を改めることもステップアップのある時期に考えるべきでしたし、それが無理なら秘密保持できる場所に限定されるべきでした。イメージを売っている芸能人なら尚の事なのですが、思い上がりなのか、対策を取ることもなく、東大出とは思えない程のリスク管理の状況でした。どこの誰でも一声上げれば、唯一無二の地位を崩れさせることが簡単にできる状況を自ら作り出していたとも言えると思います。


一昔前なら世に出なかった話と言われています。情報空間の変化に対応し、管理できてなかったのが、根本にあるのは間違いないでしょう。


 

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