こんにちは、訪問ありがとうございます

 

前回の続きです。

(大学が特定されるような、場所についてはフェイクをいれてあります)

 

福ちゃんの彼女がもともと、うつ病があったことは

勉強会が始まる時に教えてもらっていたのですが、

 

福ちゃんが、自分から自殺するとか、そういうキャラだと思えず、

自分の母親をボコボコに殴って顔を腫れさせる

(すごく真面目で、優しい男でしたので)

ということが信じられませんでしたが、

 

なんだか良く分からず運転してくれているHろた君にも説明し

この辺で、もし自殺とかいうなら、

あの、「自殺の名所」かな?

という思い当たりがありました。

 

そこはちょっと山中にある陸橋で、その橋から飛び降りる人がいて

たまーに大学へ解剖依頼がくるので、そこかな?

と思ったのです。

ていうか、他でやられると全く見当がつかない。

 

しかし、そこに行くにはルートが3か所くらいあるので、

順に駐車場をめぐりました。

 

1か所目の駐車場に車もなく、誰もいそうにない

 

2か所目の駐車場に行くと、駐車場に車が1台止まっていましたが近づくと

車が福ちゃんと違う車でした。

 

え、こんな時間(24時ごろ)に、ここで車止めてなにしているの?

 

恐ろしくなりましたが、

3か所目の駐車場に行きましたが、車は見当たりませんでした。

 

どうする?

 

車を駐車場に止めずに行くってことはないかな?

どこかに車止めてタクシーでくるとか、歩いてくるとか

一応、橋まで行ってみる?

 

なんとなく、嫌な気持ちがしますが、

その橋まで暗い中、うっすらついている電灯の明かりや

当時ついていた携帯電話のライト機能を、、使いながら行ってみました。

 

暗くて恐ろしい山道、、、

2人で良かったと思いました。

1人では深夜にこんなところ歩けない。

 

結局、橋まで行ってみましたが、

誰もいないので、戻ることにしました。

 

帰りがけ、大学方面へ車で戻ろうとしたら、

 

珍しく対向車が走ってきます。

Hろたくんが、今すれ違った車、福ちゃんの車やろ?

と言いました。

 

私たちは、急いてUターンして、猛スピードで追いかけると

それは、

福ちゃんの車でした。

 

クラクションをプァン、プァンと鳴らすと、減速し止まってくれました。

急いで私が、福ちゃんの車の助手席に乗り込み、Hろた君も来ました。

 

(Hろた君)

福ちゃん、何やってんねん。

ほんま。お前のこと心配してんねんぞ

 

(多くは語らず)

福ちゃん、今日は帰ろうぜ。

 

福ちゃん

ゆうくんさん、Hろた君、どうしてここにいるんですか?

 

お前のこと心配して探してたんだよ。

今日はとにかく帰ろうよ。

 

 

いくらかやり取りしたあとに

 

私は福ちゃんの車の助手席

Hろた君は自分の車で帰宅しました。

 

車中、福ちゃんはいつも通りで、

私も彼女から聞いたこと、母親から聞いたことは何も言わずに

 

彼女が急に、実家へ帰ってしまって悲しい気持ちはわかるけど

あほなことを考えたらだめだろ。

というようなことを話しました。

 

こちらには、彼女から一度だけ電話があった。

福ちゃんには言わないで、

と言われたから言わなかったけど。

 

必ず戻ってくると言ってたよ。

 

福ちゃん

彼女、俺が電話してもでないですよ。

メールしても返事がない。

ただ、急に消えてしまったから、俺はさみしくてさみしくて。

どうしていいかわかなくて、、、

 

福ちゃんと連絡してはダメだと主治医と約束したんだって言ってた。

連絡取り合うと依存し合うから、お互いに良くないと。

それで

親に携帯電話も取り上げられたんだって。

私には、向こうからかかってきた、本当に一度だけ。

一応、班のリーダーだからね。

最後に連絡くれたんだと思う。

 

良くなったら必ず戻ってくるって。

だから、信じてまってあげなよ。

お前がしっかりしてなかったら、

彼女も戻ってこれないぞ。

 

ほとんど嘘だったんですけど、

彼を落ち着かせるために

咄嗟に言いました。

 

そしたら、

福ちゃん

わかりました。信じて待つことにします。

 

っていう感じで、落ち着いたように思えました。

(内心はどう思っていたか知らないけど)

 

福ちゃん彼女に私が翌日電話すると

彼女は電話にでました。

 

私は福ちゃんともう連絡取りたくないから、電話はかかってきてもでない。

メールも返信はしない

彼とは完全に縁を切る。

ときっぱり言ってました。

 

福ちゃんの母親とは

福ちゃんの家に遊びに行ったときに、連絡先を交換していた。

昨日、福ちゃんの母親から電話があり、

福ちゃんが自殺するって言ってるから何とかしてくれって

福ちゃんの母親から言われて、

栃木にいるので、私は何ともできないから

ゆうくんさんの電話番号を教えてしまいました。ごめんなさい

と謝られました。

 

彼女がいうには

彼は喧嘩しただけでも、俺はダメな奴だから死んでやるとか

普段から言っていたから、死ぬ気はないと思いますよ。

彼の母親も過保護で心配性なんです。

私にも何度も電話がかかってきてそれも嫌になった。

ゆうくんさんも、あの親子にはかかわらない方がいいですよ

と。

 

彼女のドライさには、あっけにとられましたが

もう、完全に吹っ切ったようでした。

 

そういう訳で、福ちゃん母から私に

突然かかってきたんだと納得しました。

 

彼女は縁を切りたいということは

分かりましたが、私は彼にそれを伝えられないので、

 

携帯が取り上げられた。

病状が回復すれば必ず帰ってくる

で、嘘をつき通すことにしました。

 

それ以後、福ちゃんの自殺騒動はありませんでしたが、

 

福ちゃん母親が心配してたびたび

福ちゃんに電話して

福ちゃんがでないと、

福ちゃん母は、

私に電話してくることになったのです。

 

そりゃ、大学生男だもん、母親から鬱陶しい電話があったら、無視位するよ。

 

私は福ちゃん家まで、車で10分ほどの距離だし

毎日夜、お酒を飲んでるし(脂肪肝だしw)

福ちゃん母が夜、福ちゃん家に見に行ってくれって言っても、いけないんですよ!

 

私も何度もかかってきて、鬱陶しくなって、

それならこっちへ来てあなたが見守ってください

って言ったんです。

 

そしたら、福ちゃんお母さんが泣き出して

暴力を振るわれるから怖くて行けない

 

ごめんなさい、ごめんなさい

 

って泣かれて修羅場です笑い泣き

(いや、こちらが泣きたいくらいだよ)

 

かといって、福ちゃん家に近い、Hろたくんの電話番号を

教えるわけにもいかず、

本当、思い出すだけで、「はぁぁぁぁ」とため息つきたくなるような話です。

 

これ、私が福ちゃん母親に冷たく受け答えするようになったら、

女子高生の妹まで私に電話してきて、

お悩み相談室じゃないんだよ!

 

て、思いましたね。

 

しかし、毎日毎日卒業試験まではHろた君と私と、抜け殻のような福ちゃんに

勉強を教えながら勉強会してました。

 

Hろた君は、ゆうくんさん、そこまでしなくていいんじゃないですか?

ドライでしたが、私に、いつも試験前に、快くノートを貸してくれたり

試験日程を教えてくれたりした福ちゃんを見捨てる訳にもいかず

 

毎日朝から夜までずーと福ちゃんとこの頃は一緒に居ました。

 

卒業試験ですが、

福ちゃんも無事に通り、

私は、人に教えるのが好きな性分だから、自分だけで勉強するより

福ちゃんに教えるっていうことがあったので、

余計に勉強に実が入ったと思います。

楽勝で通しました。

 

地獄ロード2(卒業試験6年生9月)まではこんな感じです。

 

何が地獄って勉強以上に

人間関係が地獄だったのです。

 

私もかなり病みました。

 

そんな風で、言い訳ではないんですけど、

その愚痴を、基礎配属で一緒だった、かわい子ちゃんに電話したり

たまに飲みに行って愚痴を言っていたんです。

 

そのかわい子ちゃんはおしゃべり娘だったんで、

私がHろた君と、かわいこちゃんに言ってない情報が、

同級生に漏れていってしまったんです、、、

 

Hろた君が、私に、ゆうくんさん、福ちゃんの話漏れてきてますよ。

ゆうくんさんも大変でかわいこちゃんに相談してしまったんだと思うけど

もう、言わない方がいいです。

 

と釘を刺されてしまいました。

 

そういう訳で、

私は卒業試験後、

皆と交流を断ち、福ちゃんと2人、やや少し離れた、別大学の図書館や、食堂で勉強することになりました。

 

あと少しで終わりですが、

私は福ちゃんと2人で、医師国家試験まで朝からずーと夜まで一緒に居ることになったのです、、、

 

20年近く前の話で、当時のことを知るのは

限られた人ですが、

 

思い出すと、かなり憂鬱な気分になりますね。

 

もう少しだけ、話は続きます。

(薬学部と全く関係なくなりましたが、

続けていきます。)

 

まあ、医学部は、精神を病む人が多いですよ、、、

5%から10%が病的に病んできますし、

病的でなくても、かなり精神がすり減ります。

 

しかし、もう一人、精神を病んで、大学を辞めるなど言ってきた

同級生がいたんです。

 

本当、病みすぎだろ、医学部生(医学生、、、)

 

今回から先は、何日かしたら非公開記事にしたいと思います。

 

それだけ、医学部生(医学生)大変だってことです~