こんにちは、訪問ありがとうございます。

 

医学部のあらすじ

1年〜2年前半 一般教養で楽勝〜口笛

2年後半から医学部関連授業開始 楽勝モード終了

3年生〜実習など本格に始まり、大変になる笑い泣き

4年生前半の地獄ロード1ゲッソリ

全科目の臨床試験(病理、病態生理など、基礎的なこと)

5年生前半までは、ポリクリという病院の臨床実習がありました。

一旦ここで楽勝モードを挟む口笛

5年生後半からの地獄ロード2ゲッソリゲッソリ+地域病院実習(3か月くらい?)口笛

消化器内科学、血液内科学、神経内科学、腎臓内科学、

外科学1(肝胆膵)外科学2(食道、胃、小腸、大腸)

泌尿器科学、産婦人科学、小児科学、眼科学、耳鼻咽喉科学

公衆衛生学、病理解剖学、救命救急学

の診断、治療をメインとする講義が始まりました。

 

この期間中に、研修したい病院の見学に行きます。

 

地域病院実習は大学病院ではなく、

県立病院とか、日本赤十字病院、ちょっと小さめの2次病院へ

自分たちの希望の病院、科へ実習へ行きます。

それぞれの希望を聞いて、過酷な病院や楽な病院へそれぞれ行きます。

成績順とかはなかったね。かぶれば、話し合いやじゃんけんです。

 

私は小児科希望だったし、

外科系、救急科がきらいでした。

 

救命救急科の見学、なぜか人気で

17:00〜9:00までの夜間帯コースもあります

 

私はそんな、奴隷コース、きついコースは嫌なので、

日中だけにしてもらいました。

 

小児科もいきましたけど、

それよりも

印象に残っているのは、県立病院の消化器内科です。

 

ESDを見学した時のことです。

ESDとは食道や胃の粘膜表層の癌があった場合に内視鏡的に切除することです。

 

上部消化管内視鏡は食道、胃、十二指腸まで見れるのですが、

空気をバンバン送って、食道や胃を膨らませて観察します。

 

そして、食道粘膜にブわーとルゴール液を振りかけると

癌細胞があるところは色が違く見えます。

(ルゴール液はヨウ素でヨウ素でんぷん反応が起こり、

正常組織は染まるが、がん細胞部は染まらない)

 

そこに液体を注入して、膨らませて、それを内視鏡で切除します。

 

食道という臓器は、主にはうっすい粘膜があり4㎜程度の筋層があって、

漿膜がなく、外膜でおおわれている。

 

そこに、注射してルゴール液を注入し切除するのですが、

 

見学先の先生が、膨らませた粘膜を切除する時に穿孔を起こしてしまいます。

 

食道に穴が開いて、空気が漏れていくのでわかります。

 

皮膚の皮下組織に空気が到達すると、

「握雪感」

という皮下気腫がおこります」

 

学生を呼んで、患者さんの首を触らせて

この感覚を覚えておいて。

これが皮下気腫の

「握雪感」

だよと教えてくれました。

 

「あかん、穿孔した」

といいながら、あせるっている感じないんです。

肝っ玉すごいなと今も思いますね。

 

「バイタルを測定しながら、外科の先生をコールして、

ESDで穿孔しました、開腹手術に変更してもらっても良いですか?」

それが、穿孔してビビっていると思ったら、

その先生すごく冷静なんですよ。

「できる男はちがうな〜」

と感心しました。

 

で、事前に穿孔することもあるから

その時は開腹手術に変更お願いしますってちゃんと連絡してあったので

スムーズに外科へ送られていきました。

 

患者さんは、静脈麻酔で寝ている状態でした。

 

そして、その後、レクチャーしてくれるんですけど

食道がんの病理組織分類

1型 隆起型

2型 潰瘍限局型

3型 潰瘍浸潤型

4型 びまん浸潤型

とかあって、最多はどれとか覚えるんですよ、、、

 

胃や大腸とにているけれど若干違くて、

最多のタイプも違うんですよ。

 

ちょっと覚えてないけど、

たぶん、

食道と胃は2型が多くて

大腸は1型が多い。

たぶんです、、、

 

食道の組織の厚さはうすく、筋層のつぎは外膜で漿膜がない

ため、癌が進展しやすい

 

EMRは穿孔しにくいけれど

ESDは穿孔しやすい

 

この辺、赤く書いたところは

すべて医師国家試験に出題される範囲です。

 

でも、ESDで穿孔したあとに淡々と教えてくれたんですけど

めちゃくちゃ頭に入ってきました。

 

経験って大事や~と思いました。

 

こんなこというといかんのだけど

成功より、失敗の方が学ぶことあるんですよ。

 

成功してたらあっそ。って感じでいつも通りレクチャーなんか

私はほとんど聞かなったかと思います。

 

あとは、別のところを回っているときに

私の肝臓エコーをクラスメイトが練習でやっていたんですけど、

その時の指導医が

「君、肝腎コントラストあるよ?」

肝臓と腎臓のエコー強度は同じくらいなのですが、

私の肝臓はハイエコーになっていました。

「みんな、これが脂肪肝ね。

君、相当お酒飲むでしょwww」

 

私、はい。毎日結構飲んでいます。

 

皆、大爆笑wwwww

 

私、ガーンガーンガーンガーン

 

と、私を含めてみんなの勉強になってしまいました。

 

大学生のときは、毎日めちゃくちゃ飲んでましたので。

 

でもそういう失敗でまた皆の記憶が鮮明になったんですよねえーん

 

面白エピソードはそんなものですが、

こうして地域の病院実習もクリアしました。

 

臨床講義は、やっていますがほぼほぼ欠席でしたが

出席しない奴は単位ださないという、

病理解剖学のへんな先生の授業だけは強制で参加しました。

 

それは、次回、話します。