こんにちは、訪問ありがとうございます。
因数分解が得意な長男くん(中2)が、
因数分解を間違えたので、
深掘りしてみます。
高校入試程度の因数分解なら
難関中でもスラスラやってしまいます。
問題
a3+6ab−8b3+1を因数分解せよ
中学生には、ちと難しいかもしれません。
ヒント
a3−b3+c3+3abcの因数分解です。
または、
(a−2b)3+1+(辻褄合わせ)
A 3+B3=(A+B)3−3AB(A+B)
公式 a3+b3+c3−3abc=(a+b+c)(a2+b2+c2−ab−bc−ca)
b3⇒(-b)3
と考えて
公式の変形⇒a3−b3+c3+3abc=(a-b+c)(a2+b2+c2+ab+bc−ca)
としてみる訳ですね
答え
公式の
b⇒-2b c⇒1
(a-2b+1)(a2+4b2+1+2ab+2b-a)
じゃあ、
⭐️a3+b3+c3−3abcの因数分解についてです。
たとえば、
a⇔b b⇔c c⇔a
としても全く同じな式を対称式といいます。
⭐️の式は、そうなっていますね。
3変数の基本対称式は
ab+bc+ca abc a+b+c
です。
対称式では、
(a+b)または(b+c)または(c+a)
のどれか1つが因数だと、残りも因数となります。
→a=−bを入れて、与えられた式が0になれば、
(a+b)(b+c)(c+a)( ほにゃらら )という答えになる訳です。
よって、
対称式の因数分解では、
→a=−bを入れて、与えられた式が0になるかは、試す価値があります。
⭐️はa3+b3+c3−3abc
→−b3+b3+c3+3b2cなるので0になりませんね。
また、
a⇔b b⇔c c⇔a などのどれを実施しても
全体の符号が反対になった場合の式を交代式と言います。
つまり
aとbを交換すると
交代式⇒−(交代式)
になるということです
⭐️は交代式でもありません。
交代式の例は
a(b-c)+b(c-a)+c(a-b)
などです。
a⇔bを実際にやってみると
b(a-c)+a(c-b)+c(b-a)
ならびかえると
a(c-b)+b(a-c)+c(b-a)=
-a(b-c)-(c-a)-c(a-b)
となっていますね。
対称式は、
(b−c)(c−a)(a−b)×( ほにゃらら )という形に因数分解できます
a2(b−c)+b2(c−a)+c2(a−b)を因数分解しろっていうときに
a2(b−c)+b2(c−a)+c2(a−b)=0を考えたとき
b=cをいれてみると
0+b2(b−a)+b2(a−b)=b3−ab2+ab2−b3=0
すなわち、a2(b−c)+b2(c−a)+c2(a−b)=0はb=cを解にもつ
すなわち(b-c)を因数に持つことが分かります。
同様にa=b a=cをいれても0になる。
すなわち
a2(b−c)+b2(c−a)+c2(a−b)=0
(b−c)(c−a)(a−b)×( ほにゃらら )となるはずです。
この式は交代式であり、交代式はこのように(b−c)(c−a)(a−b)を因数にもちます。
最後のかっこは対称式に式になります。
正解の形がわかっていれば
b2(c−a)+c2(a−b)から
(bーc)を作り出せばいいですね
b2c−ab2+ac2−bc2
=bc(b-c)-a(b2-c2)=bc(b-c)-a(b+c)(b-c)
=(b-c)(bc-ab-ac)
a2(b−c)+b2(c−a)+c2(a−b)=
(b-c)(a2+bc-ab-ac)
a2+bc-ab-ac
は
a(a-c)-b(a-c)
=(a-c)(a-b)
※
a2(b−c)+b2(c−a)+c2(a−b)=
(b-c)(a-c)(a-b)
=(b-c)×-1×(c−a)(a−b)
(b−c)(c−a)(a−b)×(-1)
ということですね。
⭐️⭐️a3(b−c)+b3(c−a)+c3(a−b)
も同様に因数分解できます
b3(c−a)+c3(a−b)から(b-c)を作ることから始めます。
=b3c−ab3+ac3−bc3
bc(b2-c2)-a(b3-c3)
で(b-c)が出てきますね。
面倒くさいので以下は省略します。
次はbの2次式と見て因数分解します。
aの3次式としてみると出来ません。
青チャートに詳しい解説あります。
この問題は、難しいというか、
かなりの計算力が必要で、実際に手を動かしてやってみると、
すごく面倒です。
長男くんは途中ミスしておかしい、どっか合わんなと
しばらく格闘してました。
実際に暗記数学でやり方覚えても、
解くとなると、ややこしい計算なんかは
慣れないといけないから
冒頭の問題より、
⭐️⭐️の方が計算力も必要で難しいかな?
と思いました。
とある程度の答えの形が分かっていれば
方針が立てやすいということです。
ほにゃららは対称式になるので、
次数的に答えの(ほにゃらら)が
3次の基本対称式である(a+b+c)と予想がつけば
a=-b-cをいれて、
a3(b−c)+b3(c−a)+c3(a−b)
が0になることを確かめても良いでしょう。
答えは
(b−c)(c−a)(a−b)×(a+b+c)です。
問題は全て青チャート数IAからの出題ですが、
対称式、交代式については
もう少し詳しい解説を今回しました。
これらは、青チャートの⭐️⭐️⭐️と⭐️⭐️⭐️⭐️の問題です。
正直なところ、
高1当時の私では、
ここまで理解はできてなかったですね。
まあでも、私を超えていくのが実感できるので、
頼もしい奴ですね!