こんにちは、訪問ありがとうございます

 

最近、医師っぽいブログ書いてなかったので、

今回は真面目な話です。

 

長男くんの友達の事です。

うちにも遊びにきてくれた事があって

私も顔を知っていて、

長男くんからのよく話がでる、

とても仲が良い友達が

3ヶ月くらい前から学校に来られなくなりました。

 

どうして来られなくなったか聞くと、

体調不良だそうで

朝起きると、めまいと動悸がする。

午後になると調子が良くて、午後は来れる時がある。

その場合はいつも通り元気な子であるそうです。

 

即座に、私は、起立性調節障害で、不登校になっているなと

思いました。

 

将来、医者になる予定の長男くんには

起立性調節障害のことを少し教えて、

サボっているように見えるけれどそうではなくて、

いじめの対象にもなりやすいから、

どういう病気か理解してあげて、

来た時はいつも通り仲良くしてあげなさい

と言っておきました。

 

とは言っても、県内1番の中高一貫校だから、

成績が悪いと、転校しなければならなくなるかもしれないな

と心配になりました。

(2年生の1学期の期末試験と夏休み後の課題テストは欠席)

私は主治医ではないし、私にできる事がないんだけど、

病気ということを長男くんには理解してもらって、

勉強など一緒にできたらいいのにな

と思いました。

 

親御さんも、もしかしたらサボっているだけと勘違いしたりしてないかな?

と思いましたが3ヶ月もあれば、さすがに小児科行ってるかな。

 

でも、もし私が小児科医なら

私は起立性調節障害の診断は出来ますが、

不登校起こした起立性調節障害の治療経験ないから、

大きな病院へ紹介状書いちゃうかな。

 

心のバランスの崩れは身体に影響を及ぼすから、

学校内のストレスや

自宅内でのストレス

学業でのストレス

部活動のストレス

など色々あるのだと思います。

 

学校や部活は長男くんの話では楽しそうだから、

家庭の問題があるのかもしれませんけど、

そこまでは突っ込めないしね。

 

家族や本人をとりまく周囲の人たちの理解が得られて、

調子良い時だけ(例えば午後だけとか、部活だけとかでもこれると)

すこしずつ上向いてくるかもしれません。

 

 

起立性調節障害とは、

 

 

より主に抜粋

 

有病率

軽症例を含めると、小学生の約5%、中学生の約10%。重症は約1%。

不登校の約3-4割にODを併存する。

 

男:女 1:1.5~2

 

好発年齢

10~16歳

 

概要

  • たちくらみ、失神、朝起き不良、倦怠感、動悸、頭痛などの症状を伴い、思春期に好発する自律神経機能不全の一つです。
  • 過去には思春期の一時的な生理的変化であり身体的、社会的に予後は良いとされていましたが、近年の研究によって重症ODでは自律神経による循環調節(とくに上半身、脳への血流低下)が障害され日常生活が著しく損なわれ、長期に及ぶ不登校状態やひきこもりを起こし、学校生活やその後の社会復帰に大きな支障となることが明らかになりました。
  • 発症の早期から重症度に応じた適切な治療と家庭生活や学校生活における環境調整を行い、適正な対応を行うことが不可欠です。
 
起立性性調節障害の問題点は
 
「不登校」
 
になりやすいところです。
これが最大の問題ではないでしょうか?
 
しかも、午後などになると、元気があって、
午後だけ登校すると、
「給食を食べにきた(給食泥棒)」だとか、
「ズル休み」
「あいつは、学校から逃げている弱虫」
など、周囲に勘違いされてしまいやすいのです。
 
まあ、医学的知識のない中学生であるならば、
そう思っても仕方ないです。
午後になると、元気に遊んだりできるのですから。
 

診断方法

1)立ちくらみ、失神、気分不良、朝起床困難、頭痛、腹痛、動悸、午前中に調子が悪く午後に回復する、食欲不振、車酔い、顔色が悪いなどのうち、3つ以上、あるいは2つ以上でも症状が強ければ起立性調節障害を疑います。

2)鉄欠乏性貧血、心疾患、てんかんなどの神経疾患、副腎、甲状腺など内分泌疾患など、基礎疾患を除外します。

3)新起立試験を実施し、以下のサブタイプを判定します。
(1)起立直後性低血圧(軽症型、重症型)
(2)体位性頻脈症候群
(3)血管迷走神経性失神
(4)遷延性起立性低血圧
(近年、脳血流低下型、高反応型など新しいサブタイプが報告されているが、診断のためには特殊な装置を必要とする。)

4)検査結果と日常生活状況の両面から重症度を判定する(ガイドラインを参照)

5)「心身症としてのOD」チェックリスト(ガイドラインを参照)を行い、心理社会的関与を評価する。

 

新起立試験とは

まず、10分間ベッドに横になって安静にして、

まずはそのまま安静時の血圧を2〜3回測定し平均を求める。

その後、立ち上がって、

1分ごとに血圧を測定します。(10分間)

 

血圧計があれば自宅でもこの新起立試験は出来ますが、

慣れていない人はやると、

ふらついて倒れる場合があるから

立っている間は、倒れても良いように血圧測定者以外に、

常に監視して支えることが出来る人が必要です。

 

診断は、小児科などで行ってもらいましょう。

 

すこしだけ、解説すると、

通常は安静にした後、急に立つと、

交感神経が刺激され

血圧は上げて、心拍数はそれほど変わらず、頭部への血流を維持します。

 

起立性調節障害障害があると、

逆に血圧が下がり、心拍数があがりドキドキします。

そして、頭部への血流を維持できず、

ふらつき、めまいなど起ってきます。

(立ちくらみです)

 

 

と、いくつか資料を貼り付けておきました。↓上の画像が小さくて見にくい

場合はこちらへいって元の画像を見てください。

 

 

 

適切な治療で、

起立性調節障害を引き起こした、

精神的なストレスを探りあてて、それを解決し

精神を安定させて、

起立性調節障害が軽快すると良いのになと思います。

 

特に中高一貫校生徒では、

小学校では、クラスや学年トップクラスの

優秀な生徒であった事が多く、

自分が不登校になる事で、

「自信や、

自分を好きである感情

自分を認める感情」を失ってしまいやすいのです。

 

「自尊心」は非常に重要なもので、

これが傷付けられて、とことん低まると

不登校やうつ病、果ては自殺までに至る事が

あるので、

 

私は自分の子供たちの自尊心を高めるよう、高めるように

しむけています。

 

次男くんには、

お前は○○小の代表として

○△中を受けようとしているのだから、

学校代表の自覚を持ちなさい。

お前さんより出来るやつは、学年で1〜2人しかいないはずだから。

(他の子の成績は知らないので、これは私の出鱈目です)

 

なんて、おだてているのです。

 

当然、学校代表だから、

宿題はきちんと

字をなるべく綺麗に

忘れ物などもしないようにと

意識するようになってきています。

 

おちゃらけ次男くん、

先週末受けたテスト結構できたみたいなので、

そろそろ結果が帰ってくるので楽しみです。

 

起立性調整障害は

ありふれた疾患で、

怠けものと勘違いされやすいので、

正しい理解が必要です。