こんにちは、訪問ありがとうございます。

 

今回は、長男くん(中1)の中学からの医学部入試対策編

「三角形の5心」についてです。

 

体系問題集(発展編)数学2 幾何

LevelC 問題

三角形の5心、オイラー線の証明についてです。

 

興味のない人は、スルー推奨です。

 

三角形の5心とは

○外心

○内心

○重心

○垂心

○傍心

です。

 

簡単に説明すると、

○外心は外接円の中心のことで、

三角形の各辺が、弦になります。

弦の垂直二等分線は、中心を通るでしたね。

 

○内心は内接円の中心で、

三角形の各辺が接線になります。

接線の性質は半径に垂直、接弦定理、接線2本で二等辺ですね。

→三角形の各頂点の角の二等分線を引くと内心で交わる。

 

○重心は、各頂点からの中線は1点で交わり、2:1に内分する。

 

○垂心は、頂点から対辺に垂線を下ろすと

1点で交わる。

→各頂点を通る対辺と並行な線を引き出来上がる三角形の、外心が垂心です。

 

○傍心は、傍接円の中心で、3つあり

三角形の各辺が接線となります。

 

このうち、

正三角形でない、鋭角三角形の

重心、外心、垂心は一直線上にある(オイラー線)

 

今回はこの証明問題です。

関連問題として、

○重心と垂心が一致する三角形はどんな三角形か?

チャート式 体系数学2 コンパス🧭🧭🧭🧭

→答え 正三角形

○外心と内心が一致する三角形は正三角形である事を証明せよ

(青チャート数IA 🧭🧭🧭)

結局、正三角形は外心、内心、垂心、重心は一致します。

 

オイラー線の証明は、

体系問題集でレベルC問題ですが、

青チャート数IAにも載っています

青チャート🧭🧭🧭です。

 

基本性質で重要な問題という事ですね。

 

 

今回、この題材を選んだのは、

中高一貫校では中2の時点で、青チャート数IA🧭🧭🧭のレベルを習うという事です。

黄チャートや白チャートでは🧭🧭🧭🧭レベルになっていると思われます。

 

体系数学3(中3)では、数IAの範囲+数ⅡBの範囲も入ります。

(標準的には中3で、体系数学Ⅲの半分くらいまでかもしれません)

やる気がある中高一貫生は、もちろん、中3年でこれをやり終えます。

 

もっと、いえば、灘中や筑波付属駒場の中3で、

大学への数学の学力コンテストで、優秀者にはいる生徒もいます。

(高校全範囲を中3までに終えてしまっているんでしょうね。

驚くことに、私が大学受験生の時は中2で学力コンテスト優秀者の常連さんもいました。

いったいどういう頭をしてるんでしょう?ね)

 

この事が、

高校から中高一貫校にいった生徒と

中学2年ですでに高1レベルを習ってきた生徒との差になるのです。

 

中学から中高一貫校にはいった1年生と

高校から中高一貫校に入った1年生とで、

高校受験レベルを解かせたら、

高校から入ってきた生徒の方が良い点をとると思われます。

が、中高一貫校はすでに高1から高2の範囲を結構難しい内容をやっているので、

高校1年の1年間で

中学組がすでに学んでいる高校数学1年〜1年半分を学んで追いつく

プラスして中学組が高校1年間で学ぶ範囲

をやらないと、

高校2年で同じスタートラインに立てないのです。

 

実質追いつく+新たに学ぶことが合わせて2年分を1年間やらないといけないので

入学後は、かなり頑張らなくてはいけません。

 

中学数学を極めて、高校受験に備える必要がある生徒さんは

この事実をよく知っておかないと、

高校から中高一貫校に入ると、1年生の時が進度がすごく早いのです。

 

都会では、

そのため、高校入試では、

中高一貫校より公立トップ高が人気となっているようです。

 

東大前で事件を起こした生徒は、

この壁に阻まれた事が絶望感を味わった要因の1つであると思います。

だからといって、他人に危害を加えるのは論外ですけど。

 

 

解答

 

右図において

(1)MはBCの中点かつCDの中点がOより

中点連結定理よりDB=2OM

(2)直線AH⊥BC(垂心)、DB⊥BC(DCは直径で、その円周角)より

DB//AH

 

DA⊥AC(直径の円周角)

直線BH⊥AC(垂心)

DA//BH

よって、四角形ADBHは平行四辺形である。

(3)AH=DB(平行四辺形)

(1)よりDB=2OM 

AH=2OM

 

ここまでは、オイラー線の証明をするための準備段階です。

(1)〜(3)があるから、(4)のオイラー線の証明が出来るわけで、

(1)〜(3)は覚えておく必要があります。

 

(4)線分OHと線分ALの交点をZとする。(左図)

AH//OMより△ZOM△ZHA

OM:HA=1:2=ZA:ZM

AMは中線であり、その中線を1:2に内分するZは、重心と一致する。

よって、OG:GH=1:2である。

 

(4)の問題は、本来は別の問題となっています。

(1)から(3)に優しい誘導があるため簡単に解けますが、(1)〜(3)を覚えておきましょう。

 

(1)〜(3)の誘導がない場合は

下記の解き方でもOKです。

左図を見てください。

BHの中点をN

ABの中点をPとおく。

△ABHにおいて

中点連結定理より

PN//AHかつAH=2PN

また、△HBCにおいて

中点連結定理により

NL//CH

Hは垂心であり、CH⊥AB

Oは外心、Pは中点で、OPはABの垂直二等分線であり

AB⊥OP

よって、OP//CH//NL

四角形PNLOは平行四辺形である。

AH=2PN=2OL

 

オイラー線の証明と三角形の5心を

学ぶ問題でした。