こんにちは、訪問ありがとうございます。

 

今日は、とんでもない小児科医の話③です。

 

今は70超えて小児科医を辞めていますが、

つい数年前まで現役でやっていた実在する小児科医の話です。

 

名前は、ポウ先生と呼ばせていただきます。

 

午前の小児科外来は私、

午後の小児科外来がポウ先生

午後の私は予防接種、健診業務をしていました。

※私は小児科医を辞める準備期間に入っていました。

 

ポウ先生は、

トコトン、西洋医学の薬が嫌いです。

前回の鉄剤がこわい

という話はこちら

 

 

 

風邪薬も嫌いで、漢方しか出さないというのが、前回の記事です。

 

今回はステロイド薬がこわい!

という話です。

 

ステロイド薬は

①皮膚科で使うステロイド外用薬

アトピー性皮膚炎で、脱ステロイドなんていって、

ステロイドを嫌う患者さんもいますね

副反応も、ステロイド外用でもいくつも報告があります。

②経口ステロイド

全身作用は強力で

短期に飲む場合や、

リウマチなどで、少量を持続的に飲む患者さんもいます。

大変強力な治療のため、短期間にしたり、

わずかな量を数ヶ月飲むなどです。

喘息発作でも、短期間内服します。

③吸入ステロイド

気管支喘息患者で、発作を予防するための

中枢となると治療薬です。

長期的に吸入し続けると、平均身長が1cm程度の成長抑制の

可能性があります。

④ステロイドの静脈注射

気管支喘息発作の治療、

アナフィラキシーなどアレルギー治療などに

もちいる全身投与です。

 

そもそも、ステロイドは糖質コルチコイドという

ホルモンなため、過剰に外部から投与されるのは、

人体にとって好ましくない面もあります。

 

ステロイド薬を正しく使いこなすことが

医師には求められます。

 

効果が強い薬剤ほど、

副反応は強くなるが一般的です。

 

効果があまりない薬剤は

逆に副反応はありません。

 

 

現代医療において、

最も有効な薬がステロイドといっても、

言い過ぎではないくらい、

ステロイド薬は効果があり、多様な作用があります。

例えば、3種類の効果がある薬の場合は、

目的の1種類を主作用

目的としない他の2つの作用を副作用といいます。

だから、効果があるほど、副作用は増えます。

 

○皮膚の「湿疹」は、通常、ステロイド外用を使いますが、

ステロイド外用がこわいから、

ポウ先生は、皮膚科へ行ってくださいと

診てくれません。

しかし、診察代はとります。

見るだけ見てお金は取るけれど、

私では治療できないから

皮膚科へ行ってというのは、

保険診療としては、どうなのでしょう?

 

正直、ステロイド外用を使わない皮膚科は

たまにありますが、

ポウ先生類似の考えが根本にあるので、

かなり怪しい所です。

 

○ちなみに、@すぐに耳鼻科へも行かせます。

ポウ先生は自分で責任を持って

診療にあたるということができません。

鼻がダラダラ→耳鼻科へ

中耳炎が心配→耳鼻科へ

と、こんな感じです。

 

得意の責任逃れです。

 

まあ、まあ、それは100歩譲って、

小児科医が普通はみる範囲でも、

ポウ先生が診るよりは、

耳鼻科医、皮膚科医が診たほうが患者さんのためでしょう。

 

問題は、

○気管支喘息の患者さんです。

 

気管支喘息の児では、軽症ではないかぎり、

治療の根幹は「吸入ステロイド」になります。

 

吸入ステロイドを投与できないポウ先生は、

 

貧血と同じです。

 

吸入ステロイドは怖い薬だから、使用はやめた方が良い。

漢方薬である、

麻黄湯、清肺湯などに切り替えましょう。

という診療方針です。

 

私が診ていた午後にしか来れない喘息患者さんには、

これまで出していた

吸入ステロイドを

怖い薬だからやめた方がいい。

漢方を飲んで下さい。

こんな感じです。

 

漢方を勧めるのは、まだ許せるしても、

絶対必要な吸入ステロイドを

中止させようとするところが許せませんでした。

 

当然、そんなでは喘息発作がまた起きてきますし、

発作が起きると、

吸入液(インタール、メプチン)くらいは使います。

それでおさまらないと、

打つ手がポウ先生にないから、

酸素などが悪くなければ、帰宅ですガーン

悪い場合は、中核病院へ紹介状です。

 

通常処方する、喘息を抑える内服のステロイドも

怖いため出せません。

 

喘息がおさまらずに帰る患者さんの方が私は怖いけど、

多分、ポウ先生はよその医院にでも行ってくれと思っているのでしょうね。

 

大概、そういった患者さんは

看護師が気を利かせて翌日の私の外来にやってきます。

 

吸入ステロイドを処方したり、

ステロイドの点滴や内服を処方します。

 

気管支喘息の患者さんをステロイドを処方なしで

followするのは無理です。

 

今まで、何十年もどうやってきたのか不明です。

 

多分、患者さんが、他院へ流れて行ったのでしょう。

 

紹介状も書けません。

ポウ先生が私の外来へあまりに出鱈目やって、

患者さんを翌日私の外来へ来させるので、

しかもカルテがメチャクチャ。

私は、翌日自分の外来へ送るには、

簡易的な紹介状を書かせることにしていました。

主訴 発熱(3日目)

現病歴(1〜2行)

3日前から咳、鼻汁。RSウイルス検査陰性。血液検査なし

気になった身体所見 聴診でラ音

疑い病名 急性気管支炎の疑い

というような、簡単な感じで書くように

伝えておきました。

はっきり言って、紹介状や簡易紹介で

医師がどのように考えているか、がわかります。

 

ポウ先生はこれが全くかけません。

 

ポウ先生の場合

主訴 発熱

現病歴(1〜2行)

一昨日 38、4  昨日 38、6  本日 39度

気になった身体所見 ラ音なし

疑い病名 ウイルス?

漢方は飲めません。

 

こういう感じで彼が考えたことが伝わりません。

 

私は、「出来の悪い研修医より出来ないやつだな」

と思っていました。

 

中核病院の先生と話をした時に、

ポウ先生の紹介状は意味不明

ポウ先生が紹介患者の受け入れの電話をしてきた時も

何が言いたいかさっぱり分からないので、

話を聞いても無駄だから、話を聞かずに受け入れている

といっていました。

 

効果がある化学物質に、

漠然とした見えない副作用を恐怖する人は、

 

(副作用がない)効果が見えない自然由来品が

癌、アトピー、リウマチなど

なかなか治らない病気に

効果がある

という高額商品に騙されやすい傾向があります。

 

水だったり、キノコだったり色々です。

 

例えばこうです。

 

シベリア永久凍土の10万年前の万年雪から

ウラネポウジウムが発見された。

 

ウラネポウジウム研究会の発表によれば、

ウラネポウジウムはナチュラルキラー細胞を活性化させ、

癌細胞浄化作用、アトピー性皮膚炎の皮膚浄化作用、

コロナウイルスが侵入した粘膜の浄化作用

などが認められた。

 

100万年前のシベリア永久凍土の万年雪

を特殊な製法で溶かした液体なため

現在あるような有害な環境物質を一切含みません。

1回20〜50ml内服又は

ガーゼに含ませて、皮膚を拭くだけで

がん浄化効果

アトピー性皮膚炎浄化効果

コロナウイルス浄化効果

などが認められます。

 

利用者のウラネポウジウム体験者の声

1日20mlを毎日飲んだだけで、

医師からもう手の施しようがないと言われた、

末期癌が治りました。お医者様もびっくりしていました。

おかげさまで、毎日元気でジョギングできるまでになりました。

(個人的な感想で効果を保証するものではありません。)

 

1本500ml 15000円

100万年前の永久凍土の万年雪を特殊製法で

溶かしているため、数に限りがあり

1回での購入は4本までと限らせてもらっています。

(ウラネポウジウム研究会からの特別提供です。)

 

なんて、出鱈目な商品を売り出すと、

ただのなんの効果もない水を

かなりの高額で買ってくれる人が

現れるのですガーン

 

※注

全くの出鱈目でそのような

製品は実在しておりません。

 

漠然と副作用が怖い。

なんとなく、自然商品は怖くなくて安心で良い

高額商品だから、効果があるはず

 

と考えるのはだめです。