こんにちは、訪問ありがとうございます

 

今回は、小児科で検査をお願いしたい時に

どう、お願いすればすんなりやってもらえるか?

又、どうして検査してくれないか?

をお話しします。

 

おおよそ、

同じ種類の検査は月に1〜2回まで

(インフルエンザは月に3回くらいまで)

1回での検査は2種類まで

としてやっている所が多いと思います。

地域により、どれだけ保険適応でやれるかが

異なります。

 

 

①インフルエンザは2020〜2021年のシーズンは、

ほぼ流行しませんでしたが、

インフルエンザを例にします。

 

発熱数時間で、救急外来に受診した場合。

(救急外来はかかりつけ医の先生でないことを想定しています。j

 

医師の思い:

発熱数時間では、仮にインフルエンザになっていても

検出頻度が低いから明日、

かかりつけ医でやってもらえれば十分。

 

こういう時は、

「仲の良い友達が昨日から、

インフルエンザにかかっているので検査してくれませんか?

上の子の試験が近く心配なので」

といってみるか、

 

数時間しか経過していないから検査を嫌がる

逆に言えば、半日以上経っていれば嫌がられない。

 

「半日前から熱がではじめましたl

「昨夜、熱が出ましたが、朝一旦下がって、

また夕方から熱が出ました。」

 

嘘をつくのは、良くないことですが、

それが、救急外来であり、

検査が目的で有れば、

嘘をつくことで、検査をスムーズに受けることが

可能な場合もあります。

 

○家族、友人に△×の患者さんがいる

○兄弟の試験が近い

といったことでお願いするのも有効な手段です。

 

なんにしろ、

インフルエンザ患者が周りにいないで、

発熱して数時間程度では、

救急外来で、検査をしてくれないことは

良くあります。

 

嘘をつくことは、信頼関係を損ねるので

できればしない方が良いのですが、

その場限りに救急外来でインフルエンザ検査をする

目的だけなら、嘘をついてしまえば、スムーズに

やってもらえます。

 

検査してくれ、検査はまだ必要ない

などやり取りするのは、医師も患者も疲れる。

 

なら、検査しやすい様な話をすれば、

お互いにスムーズにできるかもしれません。

 

ただし、かかりつけ医では、

なるべく嘘はつかない方がいいです。

 

○溶連菌検査、アデノウイルス検査

どちらの、咽頭〜扁桃を擦って調べる検査です。

 

この場合は、

よく遊ぶ友達が

溶連菌になっている、

アデノウイルスになっている

又は、

保育園でなっている人がいる

といえば、検査してくれることが多いです。

 

保育園名を出してかかりつけ医で検査をしてもらう場合は、

園で流行しているなど嘘をつくのはやめましょう。

 

せいぜい、

よく遊ぶグループで◯◯や××の子がいる

程度にしておきますしょう。

 

○RSウイルス検査をして欲しい時

これまでの上記の検査とは違い、

RSウイルス検査は保険適応の範囲が限定的です。

1歳未満の乳児

入院中

シナジス適応の患者(主にダウン症や心臓病、早産児の2歳未満児)

 

保険適応ではないため、

小児科医は余りやりたがりません。

それもそのはず、検査しても、検査代の約1000円は医院が負担となります。

判断量も取れません。

 

同居家族に乳児がいる場所、

園で流行している場合、

家族、友人にRSウイルス患者がいる場合で、

熱の原因がはっきりと知りたい時に行います。

 

よく遊ぶグループでRSウイルスの子が出ている、

細菌感染でなければ不必要な抗生剤を服用したくないので、

熱の原因がしりたいです

などの理由をいえば、行ってくれる可能性は高くなりますが、

RSウイルスとわかっても、特別に有効な治療が

あるわけでもなく、ただに風邪の児には積極的に検査したがらない

小児科医も多いと思います。

 

ヒトメタニューモウイルス検査

「肺炎が強く疑われた場合にのみ」

「6歳未満のみ」

保険適応

したがって、流行っていると思っても

症状が軽かったり、6歳以上であれば検査はしてくれません。

わかっても、特段、有効な治療法はありません。

 

医師の心境としては、

喘息発作がでている、

肺炎が疑わしい

熱が長引き原因をはっきりさせたい

と言った場合に検査します。

 

風邪の症状しかない場合は、

保険適応とならず、検査はしたがりません。

 

従って、

昨夜ゼイゼイと呼吸が辛そうだった

周囲で流行あり

→園の先生がしてもらってきてと言っていた

→熱が長引いていて、原因をはっきりさせて欲しい

などとお願いすると良いかもですが、

肺炎や喘息と言った、呼吸音に異常がなければ

あまりいてくれない検査でしょう。

 

肺炎を疑わずに検査した場合は

医師はカルテ上では、肺炎を疑ったことにして検査します

(明細書に検査料146点と判断料144点が追加されて判ります。)

 

6歳以上や

肺炎を疑わずに

クリニックが、検査代金を負担した場合は

検査料と判断料が明細書入ってきません

 

1000円近く医院が負担したことになります。

 

マイコプラズマ検査

抗原定性検査 170点   

 喉をこする 15分で判定

抗体検査 PAなど血液検査 32点 1時間程度

 院内でできない場合も多く、その場合は翌日

核酸同定検査 LAMP法 300点 数時間程度

 大きな病院でないとほぼ出来ない検査

 

流行するのは年長から学童以上に多い疾患です。

 

小学生の兄の友人がしばらく前にかかっていて、

兄も咳だけしばらく続いている

 

よく来る従兄弟の小学生が、

マイコプラズマになってしばらく前から咳き込んでいる

 

と接触したことをアピールして調べて欲しい

などいえば、調べてくれるでしょう。

 

ウイルス性胃腸炎の検査

ロタウイルス

アデノウイルス

年齢制限がない検査ですので、

「家族や友人など周囲に流行がある」ことを

伝えると良いです。

便でロタ、アデノを一緒にできる検査キットもあります。

 

ノロウイルス検査

保険適応があります。

3歳未満

65歳以上です。

 

保険適応がないために

3歳から64歳で検査を受ける場合は

全額自費負担をお願いされる場合があります。

 

※RSウイルス検査、ノロウイルス検査、

ヒトメタニューモウイルス検査で

保険適応がない場合は、

全額自費負担となるのが、正しいやり方です。

 

そうしない場合は、医院側が検査キット代を負担しています。

 

「ノロウイルス検査をしてほしい場合は、」

「家族、友人にノロウイルス患者がいて、嘔吐物や下痢便と接触した」

「家族が食品関係の仕事をしているために、

ウイルス性胃腸炎が疑わしい場合はノロウイルス検査をお願いします」

と伝えると良いですが、

3歳以上は保険適応がされないため、

お願いして無理にしてもらうと、

「全額自費負担」となる場合があります。

7000円前後くらいでしょうか?

 

初診5990円または、再診4060円

ノロウイルス検査1500円

実施判断料1440円

が本来かかりお金です。

 

安くても7000円くらい請求されるかもです。

 

おたふく検査というのもあります。

過去になった事があるかどうか、

またはおたふくの予防接種が効果があったかどうか

を調べるのはムンプスIgG検査

 

今、かかっているかどうかはムンプスIgM検査

 

がありますが、

どちらか、一方しか保険では検査は出来ません。

 

採血する時に、予防接種をしていない場合は、

おたふくに以前なった様な腫れがあったけど、

おたふくかどうか、はっきりしないと言われたので、

本当におたふくになったかどうか調べて欲しい。

といえば、やってくれるはずです。

 

免疫ができていない場合は、

おたふくの予防接種をしましょう。

免疫ができている場合は、

おたふくの予防接種は不要です。

 

検査をして欲しい患者さん

検査をする医師

と、考え方も違いますし、

何でも検査が保険で、出来るわけではないのです。

 

自費でやるならば、

医師はいくらでも検査をしてくれます。

 

保険でやる際はルールがありますので、

無闇矢鱈には出来ないと言うことなのです。

 

どうしても検査したいと言う時は、

上記のように、

○接触した事をアピールする

○熱の原因が知りたい

○不要な抗生剤は飲みたくないので、

 原因を調べて欲しい

などとお願いするのがよいと思います。