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今日は乳児の口腔ケア、唾液感染についてです。
①赤ちゃんの口には、はじめは虫歯菌は存在しません。
虫歯は菌が原因であり、ミュータンス菌が主要菌と言われています。
ミュータンス菌は、大人の唾液を介して、
乳児に移ります。
したがって、3歳未満の乳児に
口移し、大人が噛んだ食べ物を与えると、
唾液を介して、菌が子供へ移っていきます。
②夜間の添い乳やミルクを与えた後の口腔ケアは?
もちろん、これらは、虫歯の発生の要因になり得ますが、
小児科医としてと言うより、
母親の健康を守るためには、
深夜3時に起きた乳児に添い乳して、
それから口腔ケアしていたら、母は大変です。
深夜のミルク授乳後も、口腔ケアをしてられない
のが現実です。
しなくてもほとんどは、問題になりませんが、
気になる方は、
「濡れたガーゼで軽く歯があるところを拭うくらいで良いでしょう。」
③乳児期の水分補給に、イオン飲料は不必要
乳児期は、ミルクや母乳で水分補給は十分です。
どうしても、与えたいなら、麦茶、白湯で十分です。
冷やしたものをあげる必要はなく、
ぬるい方がいいです。
衛生管理上、冷やしておくのは大丈夫です。
時に、哺乳瓶にイオン飲料を入れて、
吸わせておけな大人しいと言う理由で、
イオン飲料を与えてばかりいると、
多尿の原因や虫歯の原因になります。
④歯が生え出したら、
朝と、寝る前に軽く歯ブラシしましょう。
歯磨き粉は、うがいしないで良いタイプを選びましょう。
例として、
pigeon ジェル状歯みがき
などです。
○大人の唾液には、虫歯菌以外に、
ヘルペスウイルスが存在する場合があり、
乳幼児の突発性発疹症の原因にもなります。
○逆に子供の唾液には
サイトメガロウイルスが存在する場合があり、
未感染の妊婦さんが子供からサイトメガロウイルスをもらうと、
胎児が奇形児になってしまう恐れがあります。
○唾液でうつる感染症としては
上記以外で重要なものは
ピロリ菌(胃炎、胃がんの原因の1つ、唾液感染が疑われています)
B型肝炎
コロナウイルス
インフルエンザウイルスなど風邪の原因ウイルス
などがありますから、
子供への口移しはなるべくしない方が無難です。