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これまでの総まとめです。

 

絶対条件①

良い小児科は、やたらとたくさんの薬をださない。

悪い小児科は、症状に関係なく沢山の薬を出す。

 

薬は副作用が必ずあるものであり、

必要最小限が基本である。

 

絶対条件②

発熱するたびに、抗生剤をだす小児科は、悪い小児科である。

 

抗生剤は、限りある資源であり、使えば使うほど耐性菌が出来てします。

発熱において、菌が原因となる事は、通常10%程度であり

90%は抗生剤が効かないウイルス性であることを覚えてください。

抗生剤に肺炎を予防する効果は否定されています。

 

条件①

聴診時間に着目

数秒の短い時間では、呼吸の音は聞き取れない。→聴く気なしです!

10秒以上聴いている場合は、きちんと聴診しようとしている医師です。

 

呼吸は1回するだけで数秒かかるので、

吐く時、吸う時を聞こうと思うと、

一瞬では聞けません。

 

条件②

発熱時に、首を触っているか (おたふくやリンパ節を確認)

発熱時に耳を見ているか   (中耳炎)

腹部の触診は、丁寧にさわっているか (肝臓腫大、軟らかさ、痛みの性状など)

 

条件③

エコーをたまにでも行う事があるか? (時間も技術も必要)

 

条件④

(ウイルス性疾患んである)突発性発疹を抗生剤投与なしで見れる医師は、

抗生剤の適正使用ができる能力が高い医師です

(抗生剤を投与してしまう医師は、自分の診断を信用できず、

闇雲に抗生剤を投与している医師の可能性があります。)

 

熱以外にあまり症状が出ない、突発性発疹にたいして、

熱の原因もわからず抗生剤を出す小児科は危険!

 

条件⑤

食物負荷試験が出来るところは、大きな病院などで、

入院管理などきちんと勉強してきた医師が多い。

(最新の医療に精通している可能性が高い)

 

食物負荷試験ができる医師は、アナフィラキシーにも必ず対応が出来るので、

予防接種で、何かあってもすぐ対処してくれます。

 

条件⑥

気管支喘息発作(主に乳幼児)の説明で、

呼気と吸気の喘鳴の違いを教えてくれる医師は、

気管支喘息に精通し、

きちんと、保護者に説明してくれる良い医師です。

 

気管支喘息の発作の音は、主に呼気時に聞こえます。

 

 

条件⑦

気管支喘息と診断する場合は、

軽症、中等症、重症、最重症の分類

間欠型、持続型の分類

をきちんと説明している

 

治療は重症度に合わせて行われます。

全く発作が出ないようにする事が目標です。

 

条件⑧

オゼックス(トスフロキサシン)

オラペネム(テビぺネム ピボキシル)

をよく処方する小児科は悪い小児科です。

(悪い耳鼻科です)

 

本来は急性肺炎など、限定して用いなくてはいけない抗生剤です。

ウイルスに対して、抗生剤を投与して、効かないからと

抗生剤をより強いものにするのは、間違いです。

変更した抗生剤が効いたのではなく、

4〜5日もすれば、風邪は自然と治るものなので、

本来は何もしなくても熱が下がる時期だったと言う訳です。

 

逆に言えば、

発熱して数日は抗生剤は投与せずに

経過観察して

4〜5日経過して

熱が下がらない場合は、

肺炎などを疑い検査を行い

細菌性肺炎になっていないかなどを

調べるのが良いのです。

 

条件⑨

単純型熱性痙攣にむやみにダイアップ坐剤(けいれん止め座剤)

を使うのは、悪い小児科である。

 

単純型熱生痙攣(発熱初日におこる短い痙攣で同日内に繰り返さないもの)

は無害だから、ダイアップは原則不要。

 

条件⑩

医療パターナリズムの医師は時代遅れで、知識がないことが多い。

 

医療パターナリズムとは、

黙って、俺の言う事を聞いて、黙って処方された薬を飲んでいれば良いという

タイプの医師のことです。

 

条件 11

決して怒らず、いつも笑顔で癒やしてくれる小児科医は良い医師である。

(優しい先生はスタッフにも優しく怒りません)

怒りっぽくて、イライラする先生はだめな小児科医です。

 

条件12

尿路感染症の診断ができる小児科は良い小児科である。

(導尿して診断できればさらにgood)

※入院施設がある小児科では通常どこでも行います

 

突発性発疹と尿路感染症は熱だけ出て症状が乏しい事が多い。

熱の原因を調べるために尿路感染を疑うところは、良い先生です。

 

条件13

診療時間の終了間際に行っても、

嫌な顔をせずに、もっと早く来なかったの?

などといわずに点滴をしてくれる小児科は良い。

 

条件14

予防接種で、同時接種をしている。(何本でも接種できる)

鶏卵アレルギーがあっても、

MRワクチン、おたふくワクチンが接種出来る。

鶏卵アレルギーで、アナフィラキシー歴が無ければ、

インフルエンザワクチンを接種できる。

 

鶏卵アレルギーがあるからといって、予防接種ができない医師は、

アナフィラキシーに対応能力がなく、知識も乏しくダメな先生です。

 

条件15

登園許可証の有無、

登園禁止の目安がはっきりしている。

 

学校保健安全法施行規則により基準があります。

2種感染症である、

インフルエンザ

発症日を0日として、5日経過し

解熱したあと2日目まではダメ(小学生以上)

解熱したと3日目まではダメ(小学校就学前まで)

※最短で5日目から登校可です。

※解熱した日は解熱後0日目、まるまる2日熱がない日を確認して、

熱が下がって3日目から登園できる。(小学生以上)

※発症日は診断日とは限らない、発熱した日からとする場合が多い

 

おたふくかぜ(ムンプスウイルス)

 耳下腺、顎下腺の腫れが発現したあと5日経過し、

全身状態が良好になるまで。

※発症日を0日として、最短で5日目から登園可

 

咽頭結膜熱(プール熱)(アデノウイルス)

主要症状がおさまり、2日経過した後まで

※発症日を0日として、最短で2日後から登園可

 

水痘  発疹がすべて痂皮化する

 

溶連菌感染症「抗生剤開始後24時間経過し解熱し、元気があれば可」

 

伝染性紅斑・手足口病・ヘルパンギーナ

「症状が軽快し、元気があれば可」

 

ウイルス性胃腸炎

「嘔吐、下痢がおさまり、通常通り元気で食事が取れれば可」

 

RSウイルス感染症・マイコプラズマ感染症

「熱が下がり、咳、鼻汁が軽快し元気があれば可」

 

登園禁止ではないもの

アタマシラミ、水いぼ、とびひ

→他人にうつさないようにすれば、登園禁止ではありません。

(患部を覆うなどは必要になることがあり

 

条件16

食物アレルギーに対して、

安易に血液検査をする所は、

食物アレルギーの事をよく分かっていない可能性がある。

※食物アレルギーにおける血液検査の有用性は高くない※

 

食物アレルギーは食べてみないと分からないのです。

 

食べる指導をしてくれる医師に診てもらいましょう。

 

こんな事を言っては元も子もないのですが、

 

小児科に受診する児に薬を飲ませたから早く治る。

と言うことは、ほとんどありません。

 

小児科受診して、

正しい診断、必要な場合に検査、必要最低限の治療薬

をしてもらうのが良いといえます。

 

薬が必要となる場合

細菌性の感染症

→抗生剤が有効。原則、培養して原因菌を調べる

 

ウイルス感染症

→水痘、ヘルペス、インフルエンザなど一部有効な薬剤あり

 

気管支喘息などアレルギー疾患

→抗アレルギー薬

ただし、治癒するためのものでなく、症状を軽減するもの

 

皮膚疾患

→ステロイド外用、保湿剤

皮膚はきれいに保ちましょう。

 

糖尿病、甲状腺疾患など内分泌疾患

→インスリン、血糖を下げる薬、ホルモン薬など

絶対必要な類です。

 

てんかん

→血中濃度測定、脳波検査などを適宜行いながら、内服を欠かさないこと。

 

夜尿症、便秘、その他、希少な疾患などは

特定の薬があります。