先月のことなんですが・・・、

 

はてなブログの

id:shellfish-honkon   

さんが

Perfume 翻訳物置き場

で、i-Dのインタビュー記事の翻訳をされていました。

 

その中で、

( why they've never embraced kawaii.)

「なぜ、Perfumeは、J-POPの「kawaii」的な要素から距離を置こうとしてきたのか」が語られていて、興味深く読ませていただきました。

 

 

曰く、

”グループは一貫して「kawaii」というジャンルの一端を担うことを避け続けてきた。”

のです。

 

 

Perfumeは、「ポップカルチャー」や「クールジャパン」と呼ばれるジャンルと親和性が高いにもかかわらず、それらから距離を置き続けてきたことに、以前から疑問を感じていました。

 

 

古くは、ブレイクのきかっけの一つとされる、アイマスMADやニコ動。(諸説ありw)

 

 

ボカロブームやアニソンブームにも、近づこうとしませんでした。

 

(妹分の可憐girl'sは、アニソンでしたけど。この動員力は、アイドルにとって大きな魅力のはずですが。)

 

特にアニソンは、水面下でオファーはあっただろうし、ブレイク後のPerfumeが希望さえすれば、歌えないことは無かったでしょう。

 

『未来のミュージアム』(2013年2月リリース)が発売された当時は、海外進出に好都合だと思っていたのですが、結局、その後、アニソンを歌うことは無く、チャンスを逃しているように、僕には見えました。

 

 

(もしこの時、アニソン路線に進んでいたら、今とは違うファン層になっていたかもしれませんが。)

 

「Perfume WORLD TOUR 1st」は、2012年10月~11月。

 

この時、当時、大ブレイク前のベビメタが、「アニメ・フェスティバル・アジア/シンガポール 2012」に出演していたのとは、対照的な印象を持ちました。

 

 

 

WT2ndは、2013年7月3日~7日。

 

丁度、2013年の7月4日~7日には、パリで「Japan Expo」(来場者23万人)が開かれていて、テレビのニュースを見て、Perfumeも、そっちに混ざっちゃえば、良いプロモーションになったのにと思った記憶があります。

 

 

 

「kawaii」は、2009年の時点で、世界共通語になっていた(wiki)ようですし、政府のクールジャパン戦略も2010年には本格化しています。

しかし、Perfumeの世界進出は、その力を借りずに進められ、現在まで、一度もクールジャパン関連のイベントに出たことがありません。

費用対効果を考えれば、既存の「kawaii 」というイメージや、予算の付いている「クールジャパン戦略」に乗っかって、とりあえず海外での知名度を高める方針も決して悪い選択肢ではなかったと思うのですが・・・。

 

 

【i-D記事翻訳より】

かしゆか:

「でも私たちは日本でも「カワイイ」的な方向には行ったことがないし、自分達でもそういうのは合わないよな、って思って来たんです。」

(K: We’ve never been in that kawaii scene here in Japan, and we’ve never felt that we fit into any of the scenes in the past.)

 

 

イヤ、十分カワイイけど、ご本人たちは、そういう気持ちでいたのですね。

そこが重要です。

 

 

そしてもう一つ。

 

 

 

クリエーターは、文字通り独創的なものですが、特にPerfumeの神々は、既存の価値観に寄せて行こうなんて思いもしない方々ですから、費用対効果なんてものより、Perfumeらしさとは何かをしっかり見据えていたのでしょう。

 

また、海外進出自体が、外国でPerfumeを売るためのものではなく、海外ファンのもとに、生のPerfumeを届けようとして始まったものですから、活動の原動力というか、マネジメントの思想自体が、クールジャパン戦略などというものと相容れないものなのかもしれません。

 

 

(う~ん。カワイイけど、kawaiiとは違うかな。)

 

そして、彼女たちって、アクターズ魂が根づいていて、本当にダンスが好きで、ある程度の自信も持っていて、もっとうまくなりたいと思い続けているからこそ、迷いながらも、Perfume としてのあるべき姿を追い続けてきて、その結果が、独自のジャンルを築くことになったのではないかと、最近思うようになりました。

 

 

 

「”kawaii”のは合わないよな。」っていうのは、ご本人たちの誤解だと僕は思いますが、自己評価はそう思っていて、結果的に距離を置くことで独自の道を歩めたのは確かですね。

そして今後も・・・。

 

 

 

 

 

【Japan Times記事翻訳より】

「自分たちのパフォーマンスと音楽には自信があるし、私達のことを知らないアメリカのお客さん達にも通用すると思ってるんですよね」と あ~ちゃん。

(“I think our performance and music is cool, and that it can translate to audiences in the States who might not be familiar with us,” A-chan adds.)

 

 

この言葉は、唯一無二のアーティストとしての自信と経験が言わせているのでしょう。

 

2年ぶりの海外ツアー&初のコーチェラフェス。

楽しみにしております。

 

J-POP=kawaii と思っているオーディエンスを、びっくりさせてやりましょう(笑)