７ｔｈツアーが発表になった頃、「Perfume LOCKS!」で、3人はこんな会話をしていました。
（横浜アリーナに見に行きますというファンの書き込みに対して）
あ～ちゃん「嬉しいー！」
かしゆか「ぜひ来てほしいよ。」
のっち「来てほしいな、横アリもなんか、久々らしいよね？」
あ～ちゃん「超久々。」
かしゆか「かなり久々だと思う！」
あ～ちゃん「だって取れなかったじゃん。」
かしゆか「空かないのよ。」
あ～ちゃん「空かない。」
のっち「横アリにね、ライブは見に行ったけれども。」
あ～ちゃん「みんなやりたいからずいぶん昔から押さえているんですよね。」
かしゆか「何年も前とかね。」
あ～ちゃん「そんな前から決めてない…っていう(笑)」
かしゆか「うちら、いつも突発的だもんね。」
あ～ちゃん「そうなんよね。じゃけん取れんくて。でも今回はやっと取れたんで。」
のっち「早くから決めてたんでね。」
3人「ありがとうございます。」
（Perfume LOCKS! 2018.6.4より抜粋）
横浜アリーナでの単独ライブは、2009年の直角二等辺三角形ツアー（2ndツアー）以来ですから、9年ぶりになります。
この時は、ツアー最終の２Days＋追加公演２Daysの計4公演を行ないました。
今回の７ｔｈツアーでは、12月の11日（火）、12日（水）が5月末に発表され、追加公演の28日(金)、29日（土）と、カウントダウンライブの31日（月）が9月末に発表され、計5公演となりました。
↑ Aステージパターン 13,000名（立見込み）
横浜アリーナのキャパシティは、最大17,000人ですが、Aステージパターンで行われると思いますので、13,000人×5＝65,000人の
５公演で65,000人！となります。
過去に日本武道館４Daysを2012年と2015年に成功させていますので、Perfumeの動員力ならば、首都圏のアリーナクラスの会場を5日間埋めることは、それほど難しい事ではないのかもしれません。
しかし、リスクを冒す必要は無いのに、12月の横浜市に、これだけの公演を集中させるのは、あまり賢い企画ではないような気がしました。
早くから計画していたのなら、例えば、平日公演を他の都市の週末にするとか、反対に追加公演とカウントダウンを他のアリーナ会場にするとか、リスクを分散することも可能だったでしょうし、地方のファンも喜びますし、その方が賢明ではなかったでしょうか？
なぜそうしなかったのか？
それとも出来なかったのか？
横アリでのカウントダウンライブに至る経緯が気になりました。
僕が横浜アリーナのカウントダウンライブと聞いて、まず思い浮かべたのは、サザンの桑田佳祐さんでした。
言わずと知れた、ニッポン音楽界の至宝。
アミューズの大先輩です。
気になって、2000年代の、横浜アリーナで大晦日にライブをしたアーティストを振り返ってみると、
・2017年：桑田佳祐（２Days）
・2016年：桑田佳祐（４Days）
・2015年：flumpool(３Days）
・2014年：サザンオールスターズ（４Days）
・2013年：なし
・2012年：桑田佳祐（４Days）
・2011年：桑田佳祐（２Days）
・2010年：ポルノグラフィティ（２Days）
・2009年：なし
・2008年：福山雅治（４Days）
・2007年：桑田佳祐（４Days）
・2006年：なし
・2005年：サザンオールスターズ（２Days）
・2004年：サザンオールスターズ（４Days）
・2003年：福山雅治（４Days）
・2002年：桑田佳祐（４Days）
・2001年：AMUSE SPECIAL NIGHT コンサート
・2000年：サザンオールスターズ（４Days）
サザン又は桑田さんが10回行なっており、それ以外も、全てアミューズのアーティストが行なっています。
（もはや、偶然とは思えません。）
ちなみに、
「株式会社横浜アリーナ」の主要株主は、
・西武鉄道：63％
・横浜市：24.4％
・キリンホールディングス：8.4％
・アミューズ：4.2％
だそうです。（Wikiより）
↑
改めて、今年12月の横アリのイベントカレンダーを見てみると、27、28、30、31の４Daysが組めるような日程が抑えられています。おそらく、アミューズは、毎年、年末の横アリを抑えていると考えて間違いないでしょう。
（12/11、12の横浜アリーナ公演の設営日は12/10の1日だけです。Perfumeが計画的に会場を抑えたなら、2日間の設営日は余計な気がします。）
サザン・桑田さんが、横アリを使うならそれでよし。
使わないなら、アミューズの他のアーティストが使えばよい。
そんな姿勢を感じるんです。
そして今年の桑田さんは、『Act Against AIDS 2018 「平成三十年度！第三回ひとり紅白歌合戦」』（11/30～12/2）を開催し、カウントダウンライブは行いません。
桑田さんの『Act Against AIDS』の企画は、2000年以降は（2000、2001、2003、2004、2006、2008、2009、2013）8回行われていますが、うち6回（01、03、06、08、09、13）の年は、桑田さんはカウントダウンライブを行いませんでした。
その6回のうち3回は他の企画が行なわれ、残りの3回は何も行われませんでした。
もったいない！
今のアミューズには、横アリを何日も埋められるアーティストが複数（ワンオク、ベビメタ、セカオワ、ポルノ、福山雅治、星野源、高橋優など）います。
（flumpoolは、活動休止中）
しかし、ワンオクは年内のライブ活動を終えており、おそらくニューアルバムの制作に入ります。セカオワは、年末までファンクラブツアー中。ポルノ兄さんは、大阪城ホールでカウントダウンライブ予定です。
（ベビメタは年末の予定が判りませんでした。）
福山さんは例年のパシィフィコ横浜でのライブが12/21～31まで行われる予定で（凄いな）、星野源さんは2月2日からの5大ドームツアー（！）を控え、優君は12月から全国ツアーに入り、3月に横アリ公演があります。
ハコが空いているからといって、メンバーやスタッフのスケジュールや前後の仕事も考慮すると、どのアーティストも急にカウントダウンライブが出来るものではありません。
冒頭の3人の会話から推測すると、７ｔｈツアー決定時は、ようやく空いていた横アリの平日を抑えることができただけだったように思えます。
年末も空いていると知ったのが、いつ頃なのかは判りませんが、チケットの売れ行きを見て追加公演を決めるとしたら、ファンクラブ先行受付終了後の7月末頃には、本格的に追加公演の場所を探し始められるでしょう。
一方、「株式会社横浜アリーナ」の立場からすれば、稼働率は大事な指標でしょうし、アミューズが株主でも、特別な価値がある年末の公演を、無料で予約をしておけるはずはありませんから、サザン・桑田さんがやらないなら、年末の横アリ公演が出来るアーティストを、横アリもアミューズも探すだろうと思います。
まずは、サザン・桑田さんのスケジュールが優先される事案ですので、その動向が決まる前に、Perfume側から、横アリでカウントダウンライブがしたいとは言い出しにくいでしょうね。
「今年は、Perfumeさん。カウントダウンライブをしませんか？」
そんな風に、横アリまたはプロモーターさんから話があったか、
または、
「年末の横アリを抑えてあるので、今年は、Perfumeが使って下さい。」と、アミューズ主導で、横アリでのカウントダウンライブは決まったのではないかと、色々調べていくうちに、僕は思いました。
もしかしたら、
横浜アリーナでのカウントダウンライブは、アミューズにとって重要な伝統行事で、それを許される（任される）のは、アミューズ生え抜きのアーティストにとって、名誉なことなのではないでしょうか。
そこに名を刻むチャンスがあるなら、12月に横浜アリーナ5公演というチャレンジも、リスクのうちに入らないのかもしれません。
それを裏付けるような記事を見つけました。
【ナタリー 2010年10月19日】
＜ポルノ横アリカウントダウンで桑田佳祐にエール＞
ポルノグラフィティが12月30日・31日に横浜アリーナで年末ワンマンライブを開催することを発表した。
（中略）
30日・31日の横浜アリーナは、もともと所属事務所の先輩で現在病気療養中の桑田佳祐がライブを行う予定だった会場。桑田への応援の意味も込め、後輩・ポルノがひさびさのカウントダウン公演に挑む。
（中略）
＜ポルノグラフィティ 岡野昭仁コメント＞
サザンや桑田さんが行っている年末恒例の横浜アリーナで、ポルノとして、6年ぶりの年末＆カウントダウンライブが出来ることは光栄ですし、桑田さんにエールを送る意味でも、ポルノらしく盛り上がって、みんなでよい新年を迎えたいと思います。
↓
2015年にカウントダウンライブを行なった、ｆlumpoolのコメント
（2015年12月と思われますが、日付不詳です）
この横浜アリーナでの年越しライブは、所属事務所であるアミューズの尊敬すべき先輩方が、20年以上も前からずっと続けてこられてきたものです。かねてから自分達もこの横浜アリーナで年越しライブを単独でやれるようになりたい！と思っていました。
そして今年、僕らから是非やらせてほしい！と立候補しました。
（以上、抜粋）
あれこれ調べてみて、Perfumeが横浜アリーナでカウントダウンライブを行なう意義は思っていたより重そうだと知りました。
また、12月の横アリ5公演は、どうして決まったのか、様々な要素や経緯が、僕なりに推測できました。
（そのうち、メンバーから語られることもあるでしょう）
以上、
かなり横道にも外れましたが、ひとつの仮説として読んでいただければと思います。