30代の前半から約14年間

都内で秘書の仕事をしていました。

 

派遣社員だったのですが

上司に恵まれて

業務をどんどん任されるようになって

仕事にやりがいを感じるようになりました。

 

大きな会社だったので色々な人がいて

人間関係のストレスは

半端なかったのですが

 

当時の秘書としての仕事は

自分の天職だと思っていました。

 

 

その会社に在職している間に

父を癌で亡くし

母が難病になり

やがて寝たきりの在宅介護となったので

 

実家から片道1時間半以上かけて

通勤することが難しくなりました。

 

それに父親の他界や母の難病のせいで

業務に支障をきたすことが多くなり

上司には相当迷惑をかけていたので

これ以上ご迷惑をかけるわけにはいかないと

退職を決意したのです。

 

天職だと思っていた仕事を辞めることは

とても辛い選択でした。

けれども当時は母を守ることが

私の使命だと感じていたのです。

 

上司は私の覚悟を受け入れてくださり

今までお世話になった方々を沢山呼んで

盛大な送別会をしてくださいました。

 

送別会の挨拶の時に

私は思わず号泣してしまったのですが

 

上司も目に涙を浮かべながら

こう言ってくれたのです。

 

「今度はあなたが幸せになってください。

私はそのことを一番望んでいます」

その会社を去って早8年。

 

今でも一緒に秘書をしていた友人とは

仲良くしているのですが

 

その友人がこの春から

私の元上司の担当秘書になりました。

 

友人が上司に

私が元気にしていることを伝えると

上司から今度3人で食事をしましょうと

誘っていただいたとのこと。

 

上司とは退職以来

メールや年賀状などで

母の他界や私の結婚はお伝えしているのですが

 

やっと直接お会いできると思うと

楽しみで仕方ありません。

 

そして私の天職を教えてくれた上司に

「幸せになりました」

と直接伝えられることは

私にとって最大の喜びなのです😌