先ほど書いた司馬遼太郎の花神と併せて読んでいるがこの本。



鹿児島の本土と沖縄との間にある島々。

それらを総称して奄美群島といいます。 


同じ奄美群島でも、それぞれ個性があって鹿児島本土に隣接する喜界島や徳之島と、沖縄本島に近い沖永良部島では、文化に差があります。


しかし、さとうきびの栽培が盛んで、気候が温暖であると言うことは奄美諸島全般に言えるようです。

これらの島々をある作家は、南洋諸島、現在で言うミクロネシアなどと同じく、“ヤポネシア“と定義し、奄美の島々に関する著作を多く発表しました。


田中一村と言う画家がいるのですが、人生の後半生を奄美大島の名瀬で過ごしました。

江戸時代の絵師、尾形光琳に代表される京都の“琳派”に対して“南の琳派”と自称し、または称され多くの作品を世に残しました。


また、黒糖焼酎と言う酒があり黒糖加工してできた液体、糖蜜を鹿児島の芋焼酎と同じく、黒麹の力で発酵させたで作ったリキュール、蒸留酒です。


京阪神の小売店や飲食店などでも取り扱っている店もあり、奄美大島の”れんと”や喜界島酒造から発売されているその名も「喜界島」など様々あり、コアなファンに愛飲されています。


以前、私も飲食店で飲んだことがありますが、飲み口はソフトですが、蒸留酒特有の力強さがあり、かつ黒糖独特の甘い香りがふわっと鼻に抜け、非常に美味しくいただけました。

非常に郷土色あふれる逸品だと思います。


また旅をする蝶として有名なアサギマダラや奄美大島個有の生物であるアマミノクロウサギなども多く生息し自然豊かなところです。


最近では、シュノーケリングやスキューバーダイビング、そして豊富な海の幸などを求めて訪れる観光客も少なくありません。


その分、特定外来種の問題やイノシシなどによる獣害による農作物の被害、そして美しい珊瑚が次々と枯死していく現象などが起きていて、対策が急がれます。


また、そういった深刻な話だけではなく、美しい自然環境や生態系を守ろうとする動きもあり、地元のNPO法人や大学教授などの研究者、そしてボランティアなどが環境保全、いわゆる“エコ”に取り組み、一時期よりは改善の兆しが見られるようです。


私もまだ訪れたことは無いですが、一生に一度は

訪ねてみたい場所の1つです。