乳飲み子を抱えての職探し
転職したばかりの夫の給料だけで
子供三人を養っていくには、無理がありました
家のローンが月に9万円、ボーナス払いもありましたし
夫の親に借りたお金も、返していかなければなりません
夫も切羽詰まっていたと思います
これまで、私がパートに出たいと言った時には、反対したのに
その時は、夫のほうから、私に働いてほしいと言ってきました
夫の気持ちも理解できたし、私も働くつもりでいたので
一日も早く職に就いて、経済状態を改善しよう!
そんな思いから、すぐに職探しを開始しました
しかし、思うようにはいきません
今から30年も前の話です
スマホのない時代、求人広告を見て電話をかけ、面接するという流れでしたが
結婚前、事務職しか経験したことのない私に、できそうな仕事は見つかりません
ようやく、事務職の面接にこぎつけても
「生まれたばかりの子供がいる人は休むからねぇ~」といわれたり
「子供が小さいのになんで働くの?」と怪訝な顔をされたりもしました
あとは
33歳という年齢もあったと思います
雇う側だって、若い独身の人のほうが、素直で扱いやすいだろうし
そっちを採用したいに決まっていますから・・・
もう事務職はあきらめて方向転換
最初に始めたのは、内職でした
電子部品会社から部品を受け取ってきて、簡単な加工をするという仕事でした
子供を見ながら家でできるという点は、すごくよかったです
しかし
この内職は、1ケあたりの単価が5円
毎日5~6時間、1か月頑張って働いて
給料としてもらえたのは、19,000円という金額でした
時給に換算すると120円程度でしょうか・・・
これは、あまりにも効率が悪すぎました
こうなったら
とにかくどこでもいい
時間給で働けるところなら・・・
と気持ちを切り替え
次に見つけたのが、パチンコ店のカウンター業務です
仕事はむずかしくないので、続けることもできたのですが
一緒に働く女性の先輩が、意地悪すぎて耐えられず
4~5日働いて辞めてしまいました
働いた分のお給料はもらえると思っていたのに
いつまでたっても振り込まれず
勇気を出して店長に確認したところ
一週間以内に辞めた場合、給料は出ないと言われ
反論することもできずに、泣く泣く諦めました
今なら大問題になりますよね
そんなこんなで、気持ち的に切羽詰まった頃のこと
家の近くの工場で、パート作業員を募集しているのを知り
今度こそはと応募したところ
運よく採用され、ようやく職を得ることができました
勤務時間は、9:00から16:00
一日働けば5,000円になる予定
これで大分家計の足しになると、心底ほっとしました
生まれたばかりの子供は、生後三か月で保育園に行くことに・・・
つづく