Monde -モンド- (世界のお菓子)
:フランス (Week-end)
     × イギリス (Lemon Drizzle Cake)




おはようございます
今日は有りそうで無かった、世界のレモンケーキ食べ比べセットです🍋✨


✽フランスのウィークエンド
    (ウィークエンドシトロン、ガトーウィークエンド)
✽イギリスのレモンドリズルケーキ



材料の配合だけでなく作り方も全く違う2つのお菓子、皆様はどちらがお好きでしょうか?☺️


こういう「面白い!」と思って頂けるような商品もお店で扱いますので、ぜひお楽しみに!😆❤️


詳しくはブログにて…
(プロフィール内URL)
(掲載完了次第こちらでお知らせします)

本日もお読み下さりありがとうございます🙇❤️


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(フランス語)
Week-end (ウィークエンド) = 週末
Citron (シトロン) = レモン
Gâteau (ガトー) = ケーキ

Gâteau week-end (ガトー·ウィークエンド) = 週末の (に食べる) ケーキ
Cake au citron (ケイク·オ·シトロン) = レモンのケーキ
Week-end Citron (ウィークエンド·シトロン) =週末の (に食べる) レモンケーキ

(英語)
Drizzle (ドリズル) = 霧雨、(小雨が)降る
(ドシャ降りのようなニュアンスではなく、to drizzle で “しとしと雨が降る” という表現になります)

Lemon Drizzle Cake (レモンドリズルケーキ) = レモンの霧雨ケーキ
→ レモンをふりかけたケーキ ※解説は後半で↓

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今回は地元兵庫県の農家さんのレモンを使用しています


ツヤピカ最高!飛び出すハートだと思いませんかニコニコ

真ん中に乗っているのは刻んだピスタチオです


どちらのケーキも
小麦、砂糖、バター、卵、レモン
を使用したケーキですが、何が違うの?と違いがわからない人の方が多いと思います

現代ではパティシエさんも一般人のレシピ投稿サイトでも、昔のものとは別物のケーキが多いからです

イギリスのレシピサイトでも昔とは変わってきています

今日はそれぞれの特徴をご紹介しようと思います
※長くなるので後日別の記事にまとめます



 ウィークエンドとレモンドリズルケーキ


Week-end (ウィークエンド)

レモンの皮と果汁を生地に練り込んだケーキに、糖衣がかかったケーキです

形はパウンドケーキ型が使われることが多く、パティシエさんたちは逆さまにして仕上げることが多いです


1980年代、フランスのパティシエさんが週末に作り、家族や友人らと週末に食べていたことからその名が付いたと言われています

フランスでは週末は家族や友人と自宅で過ごすことが多かったからですね


しかし現在はそういった習慣は無くなっていて、フランス人に「Week-end Citron」と言っても「何それ?」と知らなかったり、パティスリーでもその名では販売されなくなっています


フランス人に「週末にレモンケーキ食べるんでしょ?」と言っても「え?自分が好きなものを食べるよ!ニコニコ


確かに、そりゃそうだ (笑)


現在はストレートに「Cake au citron」と言った方が伝わるようです

パティスリーでも「Cake au citron」で販売されていることが多いです


現代の日本でケーキ屋さんをしている巨匠といわれるパティシエさんたちがフランスで修行していたのがちょうど20年前くらいなので、そのまま日本ではその名称で残っている…という可能性が有るのかな?と個人的には思っています


若いパティシエさんたちは現代のフランスに修行に行っているので「Cake au citron」と言ったり、利便性を考えて日本で浸透している「Week-end Citron」と言ったり、個人差が有るのかもしれません



作り方も現在は様々なものが存在します


材料は基本的には

卵、砂糖、小麦、バター、レモン


昔の作り方は、

まず卵と砂糖をふわふわに泡立てて、そこにレモン、小麦を加えて混ぜ、溶かしバターを加えて仕上げる

…というものでした


現在はバターを使用せずオイルを使用するrecette (ルセット = レシピ) も存在しますが、やはりまだバターを使用するrecetteの方が多いです


また、現代では混ぜ方も様々で、卵を泡立てずとにかく全て順番に加えて混ぜていったり、シュガーバッター法で作る場合も有ります


しかしやはりシュガーバッターシュガーバッターならではの風味や食感になるので、個人的なオススメとしては昔ながらの作り方をしてCake au citronならではの食感や風味を楽しんでもらいたいと思っています



ただし、その方法は繊細な混ぜ方が必要です


を泡立てすぎるとその後の工程でどんどん生地が締まり風味が立ちにくいケイクが焼き上がってしまう


なのではしっかりと気泡を抱き込ませることよりも、キメ細かくふわりと整えてあげるのがriberaのやり方です


そしてそこに粉類を加えるのですが、そこそこの量が入るので「混ぜよう」と思うと卵を台無しにしてしまいます


混ぜ方に少し工夫が必要な分、小麦をきちんと繋ぐためにriberaでは他の菓子よりもタンパク質含有量の多い小麦を使用しています


小麦のグルテンやタンパク質についてはコチラ↓



バターは、パウンドケーキとの差別化や今まで食べた物から感じたこと、生地への影響、時間と共に変化する香りやレモンとの兼ね合いなど…、様々な理由が有り、riberaでは溶かしバターではなくbeurr noisette (ブール·ノワゼット)焦がしバター にしています


こちらもそこそこの量が入るので、温度にも注意しながら丁寧に素早く合わせていかないと途端に生地が傷んでしまいます



焼成も、シュガーバッターのようにしっかり強くモリモリと元気良く膨らむものではなく、繊細にしなやかに焼き上がっていきます



仕上げはアブリコテグラス·ア·ロ (糖衣)


アブリコテとは?↓


アプリコットジャムはいつも通り自家製です

生のが手に入らない時期はドライアプリコットから作っています



グラス·ア·ロは本来フォンダンを緩めて作るものですが、riberaでは粉糖+ボーメ30°で作っています


現代では、レモンの香りや酸味を加えるためレモン汁で作られる場合も有りますが、riberaではこちらも極力本来のものから外したくないので、レモン変色防止のために極僅かに加えているだけです



ふわりと優しい歯触りと口溶け

柔らかく優しいバターレモンの風味

しっかりとコクのあるバター

優しく包み込んでくれる小麦の香り


単純に「爽やか!」とか「夏!」

ではなく、

レモンの秋〜冬の時期にフレッシュで安全な国産のものを使用し、大切な人と優しく温かい時間を柔らかな笑顔で過ごせるケイク


riberaはそう考えています




Lemon Drizzle Cake (レモンドリズルケーキ)

レモンの皮と果汁を加えたLoaf Cake (ローフケーキ)パウンドケーキレモン果汁を染み込ませたケーキです


ローフ型ではなく丸型トレイ (スクエア型) などで焼く場合も有ります


Loaf Cake = 棒状のケーキ、ローフ型で焼いたケーキ

Loaf = 塊


パンやケーキなど、大きな塊を切り分けて食べるものに「Loaf」が使われます


1本 = 1Loaf (ワンローフ) といいます


日本では「ケーキ?ローフ?」と馴染みが無いかもしれませんが、「ミートローフ」は馴染み深いのではないでしょうか


ミートローフローフ型で焼きます


日本のものはゆで卵が入っていますが



本場のものは入っていないことが多いです




…話を戻して、


ウィークエンドとはうって変わってレモンドリズルケーキは、繊細さなど必要ありません (笑)


材料は同じく

卵、砂糖、小麦、バター、レモン

ですが、

バターを柔らかくしたら全ての材料をボウルに入れてハンドミキサーで一気にガーッ!と混ぜちゃいます


現代では、バターを使用せず植物性のオイルを使用することも多いです


それを型に流して焼き、焼き上がりに竹串で沢山穴を開けレモンシロップかけて染み込ませます


レモンシロップレモン果汁砂糖を溶かしたものです


Drizzle という名前はこの工程からきています

レモンの雨が降るわけですね


ドシャ降りのレモンではケーキがベチャベチャになってしまうのでDrizzleしとしとレモンを降らせます


仕上がりは表面もベチャベチャするものではなく、砂糖が乾いて触ってもサラサラとしていますが、中はふわっふわの生地がしっとりとしており、甘さとレモンの酸味がしっかりと染み込んでいます


現代ではレモンシロップアイシング、もしくはレモンシロップ無しアイシングのみで仕上げることも多くなってきました



riberaでは小麦のグルテンを調整したいのでシュガーバッター法で作っています


そしてイギリス菓子らしく生地に牛乳も加えています

ふわふわと柔らかい仕上がりになります


生地にはレモンの皮のみ加えて果汁は加えていません

仕上げにたっぷりとかけるためです


ベーキングパウダーも使用し、フランス菓子とは違うイギリス菓子らしい軽い粗さにしています

(もちろんアルミフリー)


現代ではアーモンドパウダーを使用するレシピも有ったりしますが、riberaでは使用していません


スクエア型で薄めに焼き上げ、レモンシロップをたっぷりとかけて染み込ませています


本来はそこで終わりなのですが、竹串で開けた穴だらけの見た目が個人的には好きではないので、アイシングをかけて仕上げています


現代ではイギリスでもアイシングをかけて仕上げることも多いようです


riberaではいつもはレモン汁アイシングですが、今日はウィークエンドの余りをかけちゃいました (笑)



大きなボウルに材料をどんどん入れて、子供や家族、友達と一緒に大きなスプーンでグルグル混ぜて


焼き上がったら一緒に竹串をプスプス刺して

レモンシロップをわ〜っとかけて


ワイワイ楽しく

作るときから皆で一緒に楽しんで


切り分けて、皆で「うんっ、甘酸っぱ〜い!美味しい〜!」と皆で一緒に笑顔で楽しく食べるケーキ


そんなケーキかなとriberaは考えています

(riberaのレモンドリズルケーキが子供と作ったものだという意味ではなく、ケーキのイメージです)



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まとめると…


ウィークエンドとレモンドリズルケーキの違い

以下、

ウィークエンド:W

レモンドリズルケーキ:L


✽型

├W:パウンドケーキ型

└L:ローフ型 (パウンドケーキ型)丸型トレイ (スクエア型) など


✽生地の作り方

├W:卵を泡立てて作る生地と溶かしバター

(現代では少数だがオイルを使用するルセットも有り、シュガーバッター法等で作られることが増えている)

└L:柔らかくしたバター全て一気に混ぜる

    (現代ではシュガーバッター法で作る場合や、植物性のオイルを使用する場合も多い)


✽仕上げ

├W:アブリコテグラス·ア·ロ (糖衣)

(日本の家庭ではほぼアブリコテは省略される)

└L:竹串で穴を開けてレモンシロップ染み込ませる      (現代ではアイシング仕上げも多い)



…そんな感じかなと、個人的には思います



日本では素人が投稿するレシピサイトが多く、その大半が「アレンジレシピ」であるにも関わらずそれが明記されておらず本来の作り方が記載されていることの方が少ないという印象です


そのため、そういうサイトではウィークエンドレモンドリズルケーキ同じケーキになってしまっていることが多いです💔


時代と共に変化していくことも楽しいですが、せっかく本来は全く違う顔を持っているのに、同じ顔にマイナス整形してしまうのはもったいないな、というのがriberaの個人的な気持ちです


「こんな違いが有るんだ!」

「こんなに沢山の種類のお菓子が有るんだ!」

と、ぜひお菓子たちを楽しんで貰えれば嬉しいです



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いかがでしたでしょうか?


本日もお楽しみいただけていれば幸いです🍀



今日は試作ではなく、最近私が動けず皆様から色々と頂く一方になってしまっていたので、そのお礼にお渡しするために作りました!


先日のケイク·オ·ショコラにもお礼の気持ちを込めていましたが、やはりクリスマスなので他の方々も含めた皆様に配らせていただきたかったので、それとは別物として今回ご用意しました



お渡しした皆様へ…


お礼が遅くなり申し訳ありませんでした🙇

いつもお気遣い下さりありがとうございます照れ


お菓子やチョコレートなど、美味しく頂きます🙏❤️


芋焼酎は来年お菓子に使用してまたお渡しするので、ぜひ楽しみにしていて下さいウインク

何種類か試作してみますが、1つはお好きだと仰っていたパウンドケーキに使ってみましょうかニコニコ

滋賀県産小麦が手に入ったのでまたパウンドケーキの焼き比べセットもお渡しする予定なので、そちらもぜひ楽しみにしていて下さいスター



そしてすみません…白状します…

ウィークエンド失敗しましたチーン

ちょっと…硬めだと…思います………


すみません本当にすみません申し訳ないですすみません本当に!!滝汗





いつもブログをご覧下さっている皆々様も、本当にありがとうございます🙇❤️


なんとか

✽イギリスのケーキ2種

のうち1種は作れました😆💦

(本当は11月に国産青レモンで作りたかったんです…!)


年内にもう少し作りたいと思っていますので、またぜひご覧頂ければ幸いです…🍀




本日もとても長くなりましたすみません

最後までお読み下さりありがとうございます🙇❤️