金の塩風呂の本棚

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📚2026.5.2読了

『復讐が足りない』2巻

冬野梅子



📚あらすじ

小さなIT企業に勤める復田朱里は、

社内で起きた性加害事件後、

加害者である北広が平然と働き続けるなか、

被害女性が退職に追い込まれた顛末を知り、

この状況はおかしいと上司に抗議した。

ところが今度は自分が異動させられそうになる。

次に排除されるのは私だと悟り、

加害者をどうにかして追い出すことを決意した。

雪の積もる地方都市で加害者・北広を追い詰め、加害の自白を録音しようとして揉み合いになり、北広は井戸に落ちた。

復田は助けず、その場を去る。

そうして加害者となった復田は、

隠蔽工作に勤しみ、

違法大麻ビジネスに手を出すことになるー。

(7-12話収録)


 

 

📚感想とまとめ

まず率直に思ったのは、

「1巻と全然違う漫画を読んでいるみたい」

という感覚だった。


日常から、いきなり“犯罪側”へ

1巻は、小さな会社の中で起きる

人間関係の歪みだった。

どこにでもありそうで、
実際に見たことがあるような空気。


でも2巻では、

復田が明確に“犯罪側”へと踏み込んでいく。

正直、かなりイカついことをしている。

それなのに、

まったく強引に見えない。

むしろ「ここまで来たら、そうなるよな」と

思えてしまう。

この“納得できてしまう怖さ”が、かなり異様だった。


変化は「事件」じゃなく「溶け方」

この巻で印象的だったのは、

誰かが急に壊れるわけじゃないこと。

むしろ、

バターが溶けるみたいに、

ゆっくり変わっていく。

  • 新たな“加害者”という視点で見れる広尾の家庭

  • 結婚をきっかけに“我”を出し始める寺田

  • そして復田自身の変化

どれも劇的な転換じゃない。

でも確実に、元の状態には戻れない方向に進んでいる。

この“トロリとした変質”が、読んでいてじわじわ効いてくる。


誰もが「そっち側」に行き得る

2巻を読んでいて強く感じたのは、

特別な誰かが壊れているわけじゃない、

ということ。

環境やきっかけが重なったとき、

人は思っているよりも簡単に、線を越える。

しかもその瞬間は、
ドラマチックでもなんでもなくて、

ただ自然に、当たり前みたいに起こる。


一度リセットされる、でも終わらない

大麻隠滅の火事と500万。

あれは一種の“リセット”にも見えた。

一度、状況が整理されて、
ここで区切りがつくようにも感じる。

でも実際は違う。

問題が解決したわけじゃない。

むしろ、

「また金がなくなるかもしれない」
という現実だけが残る。


復讐の先にあるのは「日常」

1巻では、

復讐が一つの到達点のように見えた。

でも2巻は、その先を描いている。

やり返した後に待っているのは、
スッキリでも救いでもなく、

結局また続いていく日常。

しかもその日常は、
以前よりも不安定で、歪んでいる。


タイトルの意味が、さらに重くなる

『復讐が足りない』という言葉が、

2巻では少し違って見えてくる。

復讐が足りないから苦しいんじゃない。

復讐しても、何も終わらないから苦しい。

そんなニュアンスを感じた。


「怖いのに納得できる」作品

この作品のすごいところは、

やっていることは明らかに危ういのに、
その流れ自体はずっと理解できてしまうこと。

だからこそ怖い。

読んでいると、

「これは自分とは関係ない話だ」と言い切れなくなる。


1巻が“身近な違和感”だとしたら、
2巻は“その延長線上にある現実”だった。

地続きなのに、ここまで来てしまう。

その事実が、何よりも怖い。


おしまい(´ー`*)