山中油店 | やじのブログ

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残された人生を精一杯生きる。
残り3ヶ月と宣告されてもう8年。

先日いただいたオリーブ油。
京都上京区にある「山中油店」の製品です。


「山中油店」は江戸後期の文政年間(1818-1829)創業の油の専門店。その歴史は200年近い老舗です。
その店舗は安政二年(1855)に建てられたそうで、
今でもその面影を十分に残しています。
大学時代を京都で送ったやじは、何度かこの店の前を通っています。
その店の雨樋は、「質素倹約を旨とすべし」という初代からの教えで、
竹の樋をかけることになっているそうです。


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やじのブログ-山中油店2


やじの父親はこの雨樋をあか(銅板)でひとつひとつ手作りをする職人でして、
以前この店の写真を見せたところ、
「あかの樋をかけたら、きっとええ店になるんやけどな~」と言っていました。
竹の樋だとしょっちゅうかけかえる必要があるようです。

やじのブログ-オリーブオイル  やじのブログ-包装紙


包装紙がまた雰囲気ありますね。
京都府乙訓郡大山崎町にある「離宮八幡宮」にある掛け軸の絵らしいです。
「宵ごとに 都に出づる油売り 更けてのみ見る 山崎の月」
という歌が、油行商人の図とともに描かれています。


大山崎というと羽柴秀吉(後の豊臣秀吉)が明智光秀を破った「山崎の戦い」が、
この大山崎の天王山で起こりました。
また名水が湧くことでも有名で、サントリーの山崎蒸留所があります。
そうそう、ここで蒸留された有名なウイスキーが「山崎」。
10年、12年、18年、25年、35年、50年ものがあります。
50年ものだと100万円!35年もので50万円、25年もので10万円。
ちょっとやそっとで飲めるウイスキーじゃあありませんね。


最近は「油店」なんて少なくなりましたが、近松門左衛門の有名な世話物の浄瑠璃
「女殺油地獄」がありますね。
でもこの話は1721年初演ですから、この店はその後に開店したようです。


京都にはいろんな老舗がありますね。