2011・  7/1    αβT細胞   60億個
        15    αβT細胞   64億個
        8/3    γδT細胞   72億個
         19    αβtT細胞   62億個
        9/6    γδT細胞   69億個
         24     γδT細胞   58億個

私のリンパ球を培養していただいて、点滴で入れていただいた、リンパ球の数。

昨年、手術を終え、術後抗がん剤と進み、放射線治療が始まるころ、「これは体に大分ダメージが来たな」って感じた。
大きな手術を受けた後は一番感じていた。

だからなにか、代替療法を併用して免疫力をつけられないか、と思っていた。

いろんな代替療法があるが、そのころの私はよく知らなかった。
その時、たまたま愛読している静岡新聞の小さな記事を見つけた。この療法についてのことだった。

再建の記事を読んだ方で、気付きだした方もおられるかもしれないが、私は「この時がチャンス」と、直感で行動してしまうところがある。・・・すべてではないが。
すぐに、治療を開始する決断をした。

開始するため、主治医の意見も聞いた。
主治医は、「そんな治療したって・・・・・免疫療法なら、あなたがやってるハーセプチンだって免疫療法なんだよ。それに、ハーセプチンや他の治療の弊害がでるかもしれない。お金だってかかるし、保険適用じゃないのは、治療効果があったという症例実績がまだ少ないから適用されないんだし・・・」とおっしゃった。

しかし、私と一緒について来てくれた主人は主治医に、強く受けたい気持ちを伝えた。
「受けるのは、あなたの自由だから」とおっしゃってくださった。

放射線科の先生にも伝えた。
「どうなんだろうねえ・・・・・どうせやるなら、放射線でリンパ球が少なくなっている時じゃもったいないから、治療がひと段落してからでもいいんじゃない?」とアドバイスをいただいた。

しかし、免疫力が弱っている今、補充したかった。

開始するために、クリニックの先生から、「治療効果が上がる、樹状細胞ワクチンと併用しての治療を受けられるかどうか、調べるために、手術の時に採って保管してある、ガン細胞をスライスしたプレパラートを貸し出していただけないか」と申し出があった。

主治医に申し出ると、すぐに用意してくださった。
結局、検査の結果、樹状細胞ワクチンとの併用はできなかったが、主治医が私の気持ちを察して協力してくださったことが、ありがたかった。

血液を50ccほど採って、2週間かけてリンパ球を培養していただく。
培養する薬で、100ccほどになったリンパ球の詰まった液体は、血液の赤い成分やリンパ球以外の成分を除かれているので、カルピスみたいな乳白色。
それを30分くらいかけて、点滴して体にもどして行く。

治療は放射線治療の後半から始まった。
放射線治療との併用での利点は、αβT細胞治療をやることで、放射線に当たった細胞が消える過程で
細胞の周囲に水が発生し、そこに活性化されたリンパ球が誘導されやすい反応を起こすらしい。

放射線治療が始まって少し経ったころから、単独ハーセプチンも始まっていた。
ハーセプチンとの併用治療には、、γδT細胞が優位だそうで、このリンパ球は、骨転移時の薬剤「ゾメタ」を使って培養していて、ハーセプチンがガン細胞へと誘導してくれるので、より効果がある、らしい。
ただ、こちらのγδの方が培養が難しいらしい。

私は、どちらも3回ずつクリニックの先生との説明を伺いながらお願いした。

そして約3カ月弱の治療はあっと言う間に終わった。

特に副作用は感じなかった。

当時の血液検査結果をながめると・・・・・
リンパ球や、白血球の数は相変わらず少ないままだった。

リンパ球が増えるかも、と期待していたのだが、とクリニックの看護師さんに点滴中に言ってみたら
「数じゃなくて内容が違う、ってとらえた方がいいですよ」と言ってくださった。
しかし、患者はすぐに数字に目が行って判断してしまうんじゃないかなあ。

私の場合、治療開始の時点で、腫瘍マーカーが基準値内だったし、治療後も大きな変化はなかった。


しかし、あの時、夫婦で立ち向かって行った心意気は、夫に対する感謝の心と共に、忘れずに
持っていたいと思う。

そしてこの治療に通う目的が他にあった。
大好きな横浜に行ける音譜ってことだった。
横浜の私が大好きなところで、心を癒し、時間いっぱい心の免疫力をつけてから、帰りの新幹線に間に合うように、クリニックに飛び込んでいた。毎回(ノ´▽`)ノ

こちらの目的の方が実は本命だった、のかもしれない。