「貧農史観」 | 幸せをもたらすと言われてる・・・

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私はこの言葉を、経済評論家上念司氏の「経済で読み解く日本史③江戸時代」で知りましたが、上念氏は、学習院大学名誉教授の大石慎三郎先生の著作を通じて知ったそうです。

 

貧農史観 多くの人たちが江戸時代に対して思っているイメージを言い表した言葉ですが、実際にはどうもそんなことではなかったようです。

 

 

みなさんこんにちは、杉浦日向子先生がお亡くなりになったのがいまだに悔やまれると思っている佐々木泰久です。

 

 

暗く辛かった江戸時代が、文明開花の夜明けとともに終わり、四民平等の時代となり、

息苦しかった戦前が、悲惨な戦争を経て、平和で自由な時代になった

 

な〜んて単純な話ではなく、

むしろ、過去の蓄積があってこその今現代である

ということなのかなぁ、と漠然とながら思います。

 

今我々が日本の伝統・文化・風習と思っているもののほとんどは、江戸時代に庶民化しました。

圧政に苦しむ貧農ばかりの国だったら、そんなものが庶民化する道理がありませんが、なんとなくそんな負のイメージを持ち続けていました。言われて、あ〜そうか、と思えますが、なかなかその思い込みから抜け出すのは難しいです。

 

もっとも、「江戸しぐさ」なんてのも後世の捏造という説もあるので、「江戸時代は暗い時代だった」から「江戸時代は素晴らしい時代だった」に一気に飛躍するのも危険な香りがします。

 

 

上念氏は、歴史を学ぼうとする態度として、

「「なぜ」を連発してその事象が起こった原因を徹底的に考えること。」

と言っていますが、その態度は歴史に限らず、全てのことに通じる考え方なのだろうと思います。

 

トヨタの「なぜなぜ分析」みたいな。

 

 

さて、氏は本書の中で、

「日本の歴史教育を大きく歪めているのは日教組でも、偏向した教科書でもありません。その元凶は、社会にスケジュールとして組み込まれた入試制度そのものなのです。」

と書いています。

 

歪みはいずれ正されることになるはずです。

入試を含めた学校制度そのものが、いわゆる制度疲労を起こしているような状態。劇的な変革はリスクが大きいのでしょうが、徐々にでも、歪みひずみが是正されるべき時に来ているような気がします。