<日時>2024年2月9日(金)

<会場>サントリーホール

<プログラム>
 バルトーク:弦楽器、打楽器とチェレスタのための音楽
 武満徹:ノヴェンバー・ステップス
 ベートーヴェン:交響曲第2番 ニ長調 作品36

<演奏>
 指揮:山田和樹
 尺八:藤原道山
 琵琶:友吉鶴心
  読売日本交響楽団
 

最初はバルトークの通称『弦チェレ』
バルトークの音楽は、これまで積極的には聞いてこなかった。
厳しい音楽というか、ちょっと胸に苦いものが残るような気がするからだ。
でもこの曲はとてもリズミックでワクワクして楽しかった。
特に最後の楽章では、チェレスタ奏者がピアノのところに来て連弾をし、また戻るなど、実演を見なければわからないシーンも見られて面白かった。


武満徹『ノヴェンバー・ステップス』
オーケストラに琵琶と尺八が加わったこの曲を実演で聴ける機会はめったにないので楽しみにしていた。

始まる前に、指揮者の山田和樹さんがマイクを手に現れて「悲しいお知らせがあります、この曲に関わりが深かった小澤征爾さんが亡くなりました」と言われる。

小沢さんがバーンスタインに武満徹を推薦して、ニューヨークフィルから邦楽器を使った曲を委嘱されることになり、初演も小沢さんが担当したとか。

「小沢さんは音楽は楽しくと言って、悲しみとか黙祷とかは望まないと思うので、この曲の演奏を捧げます」と言って演奏が始まった。

琵琶と尺八は、オーケストラと交互に演奏するような感じで、凄みのある演奏だった。演奏が終わってもみんなしばらく動かず、武満の音楽は間(ま)の音楽だと改めて思った。


最後はベートーヴェンの交響曲第2番
オーケストラの配置が、『ノヴェンバー・ステップス』と同じく真ん中に管楽器と打楽器があり、弦5部が二組に分かれて左右に配置されている。
さらに人数もステージ一杯でコントラバスだけでも4人×二組。

3楽章では、左側の弦が8小節演奏し次に右側の弦が8小節というように交替しながら演奏する場面があり、とてもユニークで楽しい演奏だった。


【参考記事】
https://classicnavi.jp/newsflash/post-14442/