10月27日(土)~11月8日(木)

気付けば11月の1/3が過ぎようとしている。

最後のブログ更新から13日分たまってしまった…。


書くことはたくさんあるし、書こうとは思っても、書けなかった。

書いて残すことは、少しずつ消えてゆく記憶の補強をしてくれるし

できるだけ実際に起きたこと、考えたことに近い状態で

後日見直すこともできるけど、そういうことをしたくなかった。


書くことが無意味に思えたからかもしれない。

仕事でも文章を書いているので、うんざりしていたのかもしれない。

書くのではなく、心に留めておきたかったからかもしれない。

書くには辛すぎたからかもしれない。


ただ、言葉にしたら現実になりそうで、とても怖かった。

今も怖いから、書けない。

でも、1年くらい経って「書いておけば良かった」と思うかもしれない。

それはわからないけれど、今の自分の気持ちを尊重しようと思った。


パパリンは、これからの抗がん剤治療に前向きだ。

社会復帰した場合にどういう生活をするか、

退院した後、過ごしやすいように家の1Fをリフォームするならどんな風にするか、

体調が良くなったら家族4人で温泉に旅しよう…ということを考えている。


最近、月~水まで2泊3日の外泊が認められて家に帰ってくると、

食べたいものをマミリンにリクエストして、満腹になるまで食べている。

お寿司、牡蠣鍋、すきやき、ラーメン、餃子 なんでも食べるし、

朝なんてお腹が減って起きるくらいだ。少しずつ体重も増えている。


体力がなくなってしまったので、軽くバランスを崩すだけで

自分の体を足で支えられなくなってしまい、転んでしまったこともあったけど

体調が許す限り病院の敷地内を散歩して、環境の変化に慣れようとしている。

友人が来れば2時間も3時間もデイルームで話すこともできるし、

マミリンが食事を作れないときは、自分で売店まで行って食べたいものを買う。

時には食堂でカツカレーを食べているようだ。


美味しいか美味しくないか、そんなことはたいした問題ではない。

そりゃ、食事だけが楽しみだから、美味しい方がいいけれど。

今は、ベッドから起き上がることができて、食事を摂りたいと思い、

それを行動に移そうという気持ちが起こり、実際に自分の足で歩くことができる、

そのこと自体が重要。パパリンが病気になって、つくづく想う。


起きて、食べて、通勤して、仕事をして、疲れたなぁと思いながらもまた電車に乗って、

眠いなぁと思いながらも夕飯を食べて、面倒くさいなぁと思ってもお風呂に入って、

何も考えないうちに床に着く。健康で、深刻な悩みが無いからできることだ。

それは当たり前のことではない。そして、お金では買えない。

そんなことわかっているよ、と思うかもしれないけど、本当はわかっていないと思う。

日々、生活をしていれば不満も出るし、ネガティヴな気持ちも起こる。

くだらないことで怒るし、あとから考えたら笑っちゃうようなことで涙する。

でも、そんなことさえを感じるのも、元気でいるからできることかなと思う。



いつだったか、パパリンはマミリンにこんなことを言っていたらしい。

「出口が見えない真っ暗な道を、今歩いていて、

どの方向に進めばいいかわからないから、

先生に手を引いてもらって前に進んでいるような感じだな。

俺の後ろから、お前と子ども達がついてきている…」


確かに…。


長くなったのでもうやめよう。明日もポジティヴに生きるのみ。

命があるだけ幸せです。今日も幸せでした。

愛する家族とおばあちゃん、友人たちが平和に暮らせますように。

世界平和を祈ってはいるけれど、まずは自分の周りから。