ダービーを振り返って | 矢作厩舎オフィシャルブログ「よく稼ぎ、よく遊べ!」Powered by Ameba

ダービーを振り返って

こんばんは、矢作です。

ファンの皆様、
たくさんのお祝いコメント、
本当にありがとうございます。
皆様の声援のおかげで
ダービーを勝つことができました。


ディープブリランテ
前にも言いましたが
当歳のときに僕が一目惚れして
自分から預からせてほしいとお願いした馬。
この馬が一番強いと思っていましたが、
今春、これまでの3戦では
この馬の力を出しきれず
歯がゆい思いをしてきました。
それがダービーで
ようやく結果を出すことができました。


僕自身もそうですが
ファンの皆様の期待も大きいこの馬が
出走するたびに
いつもプレッシャーを感じ
胃が痛くなる日々でした。
しかし、今回はレースにむけて
やれることはすべてやってきたので
何の不安もなく
レース前日もぐっすり眠れ、
晴れ晴れとした気持ちで
当日の朝を迎えられました。


馬体重も理想としていた-6キロでしたし
装鞍所までは
馬も暴れたりしましたが
パドックに行くと
気合いが入っていて
よく辛抱してくれている
これ以上ない状態。
もう一回、同じように仕上げることはできない
完璧なデキでした。
調教師としては
なんの悔いもなく挑めました。


レースでは、
ゲートが開いたら
行ってしまうのでは?
という心配もありましたが
2コーナーで折り合い
そこで“やった!と思いました。


直線では岩田騎手のゴーサインが
ちょっと早いとは思いましたが
前にいたトーセンホマレボシが
3着に残っていたことを考えると
あれがベストだったんだと思います。


運のない男なので、
ゴールしたときは
またハナ差負けの2着かと
一瞬頭をよぎりましたが
今回は勝ってるだろうと思いました。


ダービーを特別に意識していないと
僕は公言してきましたが
やっぱりダービーの優勝は違いました。
感無量。
一日経って、
この喜びを噛みしめています。


ブリランテを優勝に導いてくれた岩田騎手について。
NHKマイルCで騎乗停止になった翌日の夜に
彼から電話があり
土日も含めて毎日乗せてほしい
と頼まれました。
僕も自分のスタッフを信頼しているし、
調教をつけている助手のプライドもあるので悩みましたが
彼の情熱に賭けました。

その後、彼との間に軋轢があったことは
すでに報道されている通り。
よくいえば岩田騎手が
ブリランテのことに
集中していたとも言えますが
彼が独断専行というか
チームワークを乱すことがあったので
僕は彼を怒鳴りつけました。
それがあって雨降って地固まるといいますか
勝利に向かってひとつになれたと思います。


皐月賞で負けたときには
距離のことなどを含め
いろいろ言われましたが
最初からダービーしか見えていませんでしたし
最後まで信じていました。


ダービー馬となったブリランテですが
この馬はまだ若いです。
右回りでも左回りでも
最後内側にモタれますし
まだ課題も残っています。
とりあえず夏は休ませて
秋の予定は馬の雰囲気に
あわせて決めていこうと思います。


ダービー馬の名に恥じないように
これからもファンの皆さんの期待に応えるレースを
して行きたいと思いますので
これからも皆様応援よろしくお願いします。