期待の大きい2歳馬たち | 矢作厩舎オフィシャルブログ「よく稼ぎ、よく遊べ!」Powered by Ameba

期待の大きい2歳馬たち

こんばんは矢作です。
昨日の函館2歳Sで
期待していたキョウエイアシュラが惜しくも2着。
3角で他馬に寄られる不利を受けたが
それはたいした問題ではなかった。

あれで審議の対象になるなら
以前僕がこのブログでも不満を訴えた
6月の東京でのくちなし賞のほうこそ
審議だったと思う(苦笑)

今回については枠順を引いた時点で
ハンデを背負ったなと思った。
最内の近回りと外を通る遠回りが
結果として大きく響いた形だ。

ただ負けはしたが
決して力負けではなく
あらためて能力の高さを証明してくれた。
戦前からあのメンバーなら
力は抜けていると僕も思っていたし、
今後さらに楽しみになった。
賞金が1850万円になったので
これで賞金加算しなくても戦えるのも嬉しい。
シュウジデイファームでもう一段階成長を促し
次は京王杯2歳S、
そして朝日杯FSに挑みたいと思っている。

ただ何度も説明したのだが
彼の腹痛の件で
あいかわらず誤解している人が
多かったのが残念だった。
あの件でむしろ腸のなかは
キレイになって
体調が上向いていたくらいだし
調教師としても将来有望な馬を
無理してまで使うはずがない。
ファンの皆さん以上に
マスコミが理解してくれなかっただけに
勝ってそれが間違いであることを
証明したかった。

今年の楽しみは
キョウエイアシュラだけではない。
先週は期待の2歳馬モズ
デビュー勝ちを収めてくれた。
この馬はいろんな意味で大物だ。
潜在能力の高さもそうだが
常に何をしでかすか心配で気が抜けない。
担当の久保助手もさぞや気苦労が多いと思う。
装鞍所、パドック、返し馬
すべてにおいて気を配り
なんとか無事に発走を迎えたと思ったら
最後の最後、ゲートでやらかしてしまった(苦笑)
レースでも遊びながら走っていたが
最後はきっちり勝利。
五分くらいの力しか
出していないのではないか。
秘めた力は相当なものだ。
将来のことを思うと
調教師としても非常にやりがいのある馬。
ゲート再審査があるが
クリアして次は札幌2歳Sを狙いたい。


マリンバラッドは現状の能力では
がんばっていると思う。
なんとか勝たせたいので
中1週で札幌の1000mを
もう一度使う予定。

アークビスティー
厩舎用語でいうと“生ずるい”
広い意味でズブいというところか。
とにかくレース中に止めようとしたり
遊ぼうとする。
勝浦騎手もそのあたりを
考えながら乗ってくれたが
まだ全能力を出し切っていない。
潜在能力を引き出すのが
調教師である僕の仕事。
この課題をクリアすれば
結果もついてくるはずだ。

バトルブリンディス
やはり相手メンバーが強かった。
展開などをいろいろ考えて
使ってみたのだが…。
レース選びを考えて
札幌でもう一度使いたい。


ここからは残念な話題。
まずは土曜日に使ったゴールドステイブル
4コーナーまでは非常にいい感じだったのだが
直線でずるずる置いて行かれて
これはパンクだなと思った。

右後肢浅屈腱支持靭帯をやってしまい
命こそ助かったものの競走馬としては
残念ながらもう復帰は厳しい。
一度屈腱炎になったにもかかわらず
堅実に走ってくれた馬であり
開業当初に馬主さんが買ってくれた
特別思い入れのある馬だった。

さらにシルクプレジデントが骨折
クラシックチュチュも骨膜炎で
この2頭も残念ながら
競走馬生活を終えることとなった。
2頭ともに当初から体質が弱く
難しい馬であり
牧場でも手を尽くしてくれた馬だった。
両方とも1回競馬に使うのが精一杯。
僕としては力が至らず残念だが
これはスタッフががんばってくれたおかげである。

今日、飛行機で札幌から栗東に帰ってきた。
そして明日はフランスへ旅立つ。
ドーヴィルのセリに参加する予定だが
ジャック・ル・マロワ賞などのレースも
観戦してこようと思う。
ドーヴィル競馬場は
日本の芝に似ているので
将来あそこで我が厩舎の馬を
走らせてみたい。
そんな思いも抱いている。