こんにちは、弥月です。
弥月は弁護士1年目あたりに、とあるレースを一人で開催しました。
その名も、独身チキンレースです。
友人たちの多くが結婚をしていく中、当分結婚はしないだろうと思われる友人を勝手にピックアップして、レースに参加させました。
参戦メンバーに拒否権はありません。そもそも参戦させていること自体、黙っているので弥月の頭の中でのお遊びみたいなものです。
弥月以外の参戦メンバーが全員結婚することは、弥月が気軽に遊べる人間がいなくなることを意味するので、その時は死のうと思いました(意訳:弥月だけが取り残されるなんてことはありえない)。
参戦メンバーは以下のとおりです。
高校の友人:T氏、Y氏
大学の友人:A氏、N氏、H氏
大学院の友人:S氏
以上、6名です。
大学院の友人からはK氏も参戦させようかと思ったのですが、奴はしれっと結婚しそうだったので、参戦させるのを取りやめました。
参戦させたことはみんなに黙っていたと書きましたが、S氏にだけは「お前、独身チキンレースに参戦させたから」と伝えています。
この中で最初に結婚したのは、大学時代の友人N氏です。
独身チキンレース開始から1年で結婚しやがりました。
許せねぇ……。
色々な勘違いの連続で交際0日婚です。意味が分からない。
ただ、まぁ、中学校時代に好きだった人と結婚できたので、なんかそういうの良いなとは思います。
続いて、その2年後に結婚したのは、これまた大学時代の友人A氏です。
この経過がまた許せません。
N氏の奥さんが友人をA氏に紹介しました。
N氏、N氏の奥さん、A氏、弥月の四人で飲んでいるときに、「そうだ、Aさんにちょうどいい人がいる!」みたいな話になって、後日、A氏を友人と引き合わせました。
ここで引っかかるのは、弥月には紹介されなかったことですね。
まぁ、それはいいとして、N氏の奥さんがこの世に存在しなければ、N氏とA氏は未だに独身チキンレースで走っていたでしょう。ほんと余計なことをしてくれた。
A氏がどのくらい結婚に向いていないかというと、会社の飲み会で毎回誰かしらから「一体、Aさんみたいな人がどうやって結婚できたのですか」と聞かれるらしいです。
会社の人もまぁまぁ失礼ですよね。勝手にA氏は結婚できないと考えて独身チキンレースに出走させる弥月もあれですが。
A氏と似たような時期に結婚したのが、高校時代の友人のT氏です。
T氏は寡黙で朴訥なタイプです。めちゃくちゃ良い奴ですが、女の人にアプローチするイメージがわかないですし、女の人に誘われてもスルーしそうなイメージだったのに、気付けば結婚をしました。
まぁ、独身チキンレースの出走者の中でカタいところですね。賭け事であれば、T氏のオッズは低いです。
気が付けば、3年で半分が結婚しました。ちょっと話が違うと思いましたが、まだ半分が残っています。こいつらは中々結婚しないだろうと思いつつ、3年以上が経過しました。
やはり弥月の見立ては狂っていなかった。N氏の奥さんがいなければ、A氏もN氏も未だ独身だったに違いない!
そんなことを考えていたら、つい先日Y氏から結婚したとの報告が……!!!!!
Y氏は独身チキンレースの出走者の中でも最後尾を走っていると思っていたのに。
寝耳に水とはまさにこのこと。
尋問の直前に連絡がきたので、すぐに尋問モードに戻りましたが、尋問が終わってから衝撃がじわじわとボディブローのように効いてきました。
正直、いまでも嘘だと思ってます。
こうなってくると、残るは大学時代の友人H氏と大学院時代の友人S氏だけです。
二人とも油断なりません。
H氏に至っては、最後に会ったのが5年近く前です。我々のグループラインには絶対に顔を出さないんですよね。個別に連絡すればすぐ返ってくるのですが、別に個別に連絡する必要もないですし。
我々に隠れて公認会計士の資格をとったりしているので、ひっそりと結婚していてもおかしくはないんですよね。
H氏は人にいじられることを嫌がるのですが、弥月はすぐに人をいじるクセがあるので、奴は大学時代に彼女ができても弥月だけにはひた隠しにしていたという過去があります。
たまたま公認会計士をとったという情報が弥月が見つけて、LINEでみんなに共有し、当人が現れないのを良いことにみんなでさんざんいじってしまったしな。こういうところが弥月が嫌われる所以なんでしょうね。一応、「すごい!」とか褒めたりもしたんですけどね。合格体験記の写真がイキってるとかも言いましたが。
H氏は親が割と固いタイプなので、30歳を超えても息子が独身だと圧力をかける可能性もありますし。H氏は素直なので、親の意見に従って、結婚相談所とかに行ってもおかしくないですからね。これは2年前に弥月とA氏が行った分析です。
最後はS氏です。
奴はスーパーエリートです。
最初はとっつきにくいのですが、その扉を開けると相当愉快な人です。その愉快さを使ってコミュニティーを広げたりしていますし、出会いは多いと思います。
転勤族なので、その点からも出会いは多いと思います。
最初のとっつきにくさから、弥月はS氏を独身チキンレースに出走させましたが、奴も大人になって最初のとっつきにくさの扉を早々と開けるようになったっぽいです。これは弥月の見立て違いでした。
そうなるとすぐ結婚できるように思いますが、まだ独身です。
奴は一枚扉を開けると相当愉快なタイプですが、更にもう一枚奥に扉があり、そこに闇を抱えています。闇というか、冷酷さというか。
そういうところが、最終的に結婚できない理由なのかなと思います。
そんな感じで、残るは実質的にS氏だけという状態です。ただ、LINEのアイコンが変わっており、自撮りではなく誰かが撮影しているアングルになっているので、最近怪しさは感じています。
そうなると、もう弥月は一人ですね。
しかし、この独身チキンレースは7年前に弥月が「当分」結婚はしないだろうと思われる友人を脳内で招集したものに過ぎません。
この7年という期間は「当分」というには十分な期間なのではないかと思うに至っています。
困ったものです。
とりあえず、S氏にはもうちょっと頑張ってもらいたいところです。
ちなみに、大学院時代の友人でしれっと結婚しそうだと思っていたK氏も未だに結婚していません。ありがたい限りです。