逗子市議会議員の八木野 太郎です。
すっかり寒くなってきました、皆様いかがお過ごしでしょうか?私は季節の変わり目で体調には特に気をつけております。

さて、今回の議事録は「旧野外活動センター」についてです!皆様は桜山9丁目にあるこの施設をご存知でしょうか?私も小学校の頃、クラスの「お泊り会」などで利用した思い出深い施設です。
現在は耐震の問題で閉鎖されていますが、実はここを市民の手で復活させ、新しいクリエイティブ産業を誘致しようとする動きがあります。

私は民間企業の経営者ですが、企業と市(行政)の一番大きな違いは、民間は努力しなければ財源(売り上げ)が確保できませんが、行政は黙っていても強制徴収たる税金収入が入ってくるというところです。
例えば民間がこのような老朽化した施設を所有していれば経営的に負担となり、利益が圧迫されますので売却するか、投資して復活させようとします。
しかし行政はその負担を「黙っても入ってくる税金」でまかなっていますから、私たち市民が声を上げなければ中々動こうとはしません。
そこで、私は議員就任以来、この施設の復活に取り組んで参りました。この施設の有効活用は、財政の健全化と併せ、若い労働人口を呼び込み、まちの活性化につながります。
やがては高齢者や弱い立場の人の生活を守る、「大切な財源(税収)」につながっていきます。

もう一つは同じく関連した「転入者支援」に関してです。
私はIT関連企業を経営して今年で10年になりますが、私の友人の経営者など、最近では新規に会社オフィスなどを建設せず、古民家や空き家空きビルを使ったリノベーションオフィスなどが主流となっています。
逗子は働く若者の憧れの場所ではありますが広大な工場用地などはありません、しかしながらIT関連であれば大きな土地やビルがなくても働く事ができます。つまり逗子市はそのような企業を呼び込むのに適しているといっても過言ではありません。
そこでまずは、彼らが逗子で起業、又は移転してきたくなるような環境を作ることが大切。そのための準備をすべきだと行政にも提言しました。

それでは最後までお読みいただけますと幸いです。

 

 

第十六回「ヤギの議事録 旧野外活動センターの活用と転入者支援について」(平成26年第4回定例会より)

 

 

◆16番(八木野太郎君)
旧野外活動センターの今後の活用の可能性についてお伺いします。
前回の定例会での御回答の中で、旧野外活動センターの今後の活用の可能性について、庁内では様々な調査・検討を進めている段階とのことでしたが、具体的な調査・検討内容と進捗状況をお聞かせ願えればと思います。
また、転入希望者支援についてもお伺いします。
前回は地域産業振興と定住者増大策として、IT企業の誘致促進や、今はやりの古民家利用、企業経営などへの起業家支援、地方都市ではUJIターン支援事業として実施されている空き家バンクの立ち上げについて、市の見解を聞かせていただきましたが、空き家対策解決策の一つとして、転入希望者支援体制づくりについて、改めて市長の御見解をお伺いします。

 

◎市長(平井竜一君)
旧野外活動センターの活用についてということで、こちらのほうは、御承知かと思いますが、協働事業提案制度のほうで市民団体のほうから提案いただいた案件がございます。
ただ、やはり施設の整備・改修を伴うということでは、施設の用途あるいは実際に開設した場合のコストあるいは運営をするといった体制という意味では様々な課題があるということで、今、関係所管の中でそういった課題がクリアできるかどうかということを協議、調整を進めているという段階でございます。
したがって、その辺の課題が整理されて、一つひとつクリアできるという状況が確認できれば、次のステップとして事業化の検討ということになろうかと思いますが、今はまだその前段での課題の整理を行っているという状況にあるということを御理解いただきたいと思います。
それから、転入希望者の支援ということでありますけれども、いわゆるクリエイティブ産業の誘致というものに絡めて、そうした、ある意味新しい担い手がこの逗子市の地域により多く住んでいただけるといったようなことを促すというのは、市としても大変意味のあることだというふうには思っております。
ただ、いわゆる空き家対策等々の支援という意味では、現状、逗子市のほうで具体的な検討が進んでいるという状況にはございません。
したがって、今年もアートフェスティバルでメディアーツ逗子、大変多くの人がそれに参加されて、逗子市としての非常に大きな可能性を感じるイベントに成長してきました。
そこでITクリエイターの方々が市内あるいは市外から多く逗子市に集い、新たな可能性を皆さんと共有できる場が拡大してきたということは、私も大変期待をしております。
そういった部分をしっかりと育てながら、こうした人たちがより逗子市に魅力を感じていただける取り組みに発展させていくことが、こういう転入者を促す一つの大きな契機になるのではないかなということで、今後とも市民と連携しながら取り組んでいきたいと思っております。

 

◆16番(八木野太郎君)
市長の御意見、お考えをいろいろ聞かせていただきましたが、担当所管から、市長ヒアリングを実施したなど、いろいろ今までされてきた経緯があると思いますが、簡単に御説明いただいてよろしいですか。

 

◎市民協働部担当部長(森本博和君)
6月15日に市長ヒアリングを実施しております。また、その結果につきまして、現在保留になっているところでございます。
その理由といたしまして、事業化に向けまして解決すべき課題が、先ほど市長のほうから答弁ありましたような課題なんですが、それの抽出ということで現在動いております。
また、その間に9月30日を締切りに、一度その課題について整理をいたしました。しかし、そこのところでまた新たな課題、それからまとめなければいけない、調整しなければいけないことがありましたので、次回につきましては11月28日を締切りということで課題について現在検討しているところでございます。

 

◆16番(八木野太郎君)
御説明いただきましてありがとうございます。現在進めていらっしゃる事業の、今、簡単に最後のほうに流れを御説明いただきましてありがとうございます。
まだまだ越えるべき山が多いことは理解できますし、所管だけで解決できる問題でないということも、私、いろいろお話を聞いて理解はしております。
しかしながら、同時に、早急に道筋を付け、解決に向けて動き出さなければならない問題でもあるとも感じております。
私は、民間企業経営の視点から、問題解決に当たって従業員に常々言ってきていることがあります。
それは「できない言い訳ではなく、できる条件を持ってこい、その条件を解決するのが仕事だ」です。
整備に当たって具体的に解決しなければならない問題と、それに対する現在検討中の対応策についてお答えください。

 

◎市民協働部担当部長(森本博和君)
課題につきましては、次に挙げる事項なんですが、施設を整備・改修するとした場合の市民参加条例の手続の扱い、それから施設を有効利用するための財産区分の検討、それと普通財産として活用するとした場合にどのような問題があるか、またそれから整備をするとした場合に財源、それから先ほどの市長答弁にございましたように、その後の運営体制であったり、それから建物の用途であったりということが今までも課題になっておりますので、そういうものを解決する方法について検討しているところでございます。

 

◆16番(八木野太郎君)
今、具体的に解決しなければならない問題はたくさんお答えいただきましたが、それに対する現在検討中の対応策に関してが検討中。随分長い間検討中ですが、ぜひ前向きに鋭意進められることを期待したいと思うんですが、スピード感を持って解決に当たっていただけますか。どうですか。

 

◎市民協働部担当部長(森本博和君)
課題の整理は9月にできて、11月までに所管も決まりまして、現在は企画課、市民協働課、管財課、経済観光課というところで所管を決めて打合せのほうを進めているところでございます。

 

◆16番(八木野太郎君)
市長、積極的に進めていただけますよね。

 

◎市長(平井竜一君)
旧野外活動センターの利活用というのは、もうずっと懸案事項としてありました。
私としても、何とかあの施設、もったいないので、活用できる方法を探りたいということで、今回それと軌を一にして、市民からの大変積極的な提案もあったということで、何とか実現に向けて担当のほうにも努力するように指示をしております。
なかなか難しい課題が一杯あるので、その辺は一つひとつクリアしながら何とか実現にこぎ着けたいなと思っております。

 

◆16番(八木野太郎君)
この案件に関しては、市長も大変御苦労されているだろうなと。
いろいろ大変だなというふうに思いますが、私、IT企業誘致、空き家バンク、定住者支援など、いろいろ質問させていただいてきましたが、それぞれ関連のないものを提案しているように思われるかもしれませんが、私が質問させていただいているのは、ふるさと逗子市に住む人たちを増やしたいからなんです。定住者を増やし、税収を増やし、財政の健全化を図り、住みやすい逗子市をつくっていきたいからなんです。
企業経営の基本は、投資なくして利益なし、すなわちお金をかけなければ何も生まれないということです。
お金がないからやらない、できないでは、市民には何の利益ももたらすことはできませんよ。
ぜひIT企業誘致や空き家バンク、定住者支援など、税収増大につながるための投資をお願いします。
このまま手をこまねいていたら、いわゆるじり貧状態に陥ります。改めて税収増大のための具体策を教えてください。

 

◎市長(平井竜一君)
これはかねてからお話ししているように、やはり人口動態というのが逗子市にとっては非常に大きな市税収入の根幹でもあります。
したがって、いかにまちの魅力を高めて、ここに住みたいという人が働きながら、あるいは子育てしながら住まうかということで、その魅力として、自然環境はもちろんのこと、今、八木野議員御指摘のような、いわゆる時代の先端を行くような大変クリエイティブな活動が、この逗子市において、生産活動でもそうですし、文化活動でもそうですし、行われていくという認知度をまち全体として高めていくということが、八木野議員の御指摘のような定住者あるいは逗子市としての発展に寄与すると。
それがひいては財政的な安定化にも大変大きな効果をもたらすということで、考え方は共有しているというふうに思っておりますので、それに向けてぜひとも努力したいと思います。

 

◆16番(八木野太郎君)
前向きな御回答をいただきまして、ありがとうございます。
逗子市は高齢化率が非常に高いですが、その高齢者の皆さんを支えていかなければならない、支えさせていただくのは私たち若い世代です。
やる気があって、ばりばり仕事がしたいという若者がどんどん積極的に逗子市に住めるようなまちにぜひしていただきたいなというふうに要望させていただきます。
ちなみに、埼玉県宮代町では、定住者支援策として、みやしろ初めてツアーを実施していますが、こちらのほうを参考にしていただいたり、また熱海市のホームページでは民間企業の不動産紹介が市のホームページの下に堂々と掲載されています。
こちらもぜひ御覧になってみていただきたいなというふうに思います。


次回定例会につづく...


逗子市議会議員
やぎの太郎